普通の学生だった〜番外編。「吸血鬼」

かーにゅ

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ふにふに 2

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直人視点

家族会議の結果、魔王に丸投げすることになった。
あの人なら…何とか出来なくとも方法を示してくれるかもしれないからね。
「ごめんね、柚お待た…寝ちゃったか」
「もうお昼寝の時間をだいぶ過ぎていたものね。部屋に連れていくわ」
「母さん頼んだ」
「夏添い寝してくるね。もし起きちゃった時はもう1回寝かしつけた方がいい?」
「柚に任せて。起きるなら起きるでちょっと遊んでてあげて」
「はーい」
夏と母さん(と母さんに抱かれた柚)を見送り、父さん、兄さんとため息をついた。
「翔の言葉を封じるのは間違いじゃなかったな…」
「もう1回組み直すか…」
「前にやったのは何も知らない状態だったでしょ?今やったら確実に嫌われるよ」
「だよな…」
あ、お昼ご飯食べさせてないや。
…おやつは与えられてたみたいだけど…あの飲み物なんだったんだろ。
「あぁ、さっき柚に与えてたやつ?」
「あぁ…見たことないやつだったけどなんだあれ」
「翔達の時にも使ってたよ。血をヤギや牛のミルクで少し薄めるんだ。人族用の食事に慣れさせるために徐々に配分を変えていく」
「ミルクって人族の食事だとよく出てくるもんね」
「栄養豊富らしいからね」
栄養…ね。
まぁ柚がこれ以上大きくなることはなさそうだけど。
本来ならば吸血鬼は生まれてすぐ成体になり学校に通うようになる。
けど柚は吸血鬼に変化したあとも体格は変わらないまま。
牙も小さくて柔らかい。
「そういや柚の学校は?そろそろ考える時期じゃない?」
「まだ牙も使えないのに?」
「あぁ…それなんだが他の種族だと家庭教師を雇って家で学ばせることもあるみたいなんだ。吸血鬼を受け入れてくれる人が見つかるか分からないが…柚には学校よりもそっちの方が向いているだろ?」
「そうだね」
まだお昼寝の癖が抜けないし。
お昼寝の時間になると何をやっていたとしても眠たくなって寝ちゃうんだよね。
前にご飯食べながら寝ちゃったからびっくりしたよ。
寝てるのに吸い続けてるから上手く飲み込めなくて咳き込んでたし…。
「家庭教師か…1人心当たりあるから声かけてみるよ」
「心当たり?それって別荘の方で出会った人?」
「そうだよ。近くにもう1つ屋敷があってね、そこで暮らしてるんだ。なんでも城勤めだったんだけど家に帰れなくなってブチ切れて上司を半殺しにして無理矢理帰ったらしいんだ。今は仕事をやめて奥さんと楽しく暮らしてるよ」
「「うわ…」」
…父さんも一歩間違えたらそうなってたのかな…やば。
というか…それだけ切れてまで家に帰りたかった人に仕事を斡旋って大丈夫?
「何?心配してるの?大丈夫だよ。奥さんとセットなら了承貰えるよ。離れたくないだけだし」
「…奥さん苦労してそうだな」
「だね…」








































「っしゅ…誰か噂してるのか?」
「んー?風邪かー?風邪なら出てけー?」
「嫌だよ!?ねぇせっかく帰ってきたんだからもっとくっつかせてよ…」
「離れろ変態!!近寄んじゃねぇ!!」
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