普通の学生だった〜番外編｡「吸血鬼」

ふにふに 1

柚琉視点

｢さて…どうしようか｣
僕はソファーに座らされてここにいろって言われたの｡
よく分かんないけどふにふにだめって｡
｢作っちゃって…戻せるものなのかしら｣
｢でも柚の言霊は不定期に発動するんだよ？｣
｢狙って戻すのは…無理じゃない？｣
｢かといって放置するのも…｣
｢｢｢｢｢はぁ…｣｣｣｣｣
なんではぁってするの？
幸せ逃げちゃうよ？
｢うーおやつたべたい｣
｢使用人に貰ってて｣
ふぇ！？
食べさせてくれないの！？
｢う…うぅ…｣
｢柚琉様泣かないでくださいまし｣
｢ほら､こちらにおやつございますよ｣
｢うん…｣
隣にメイドさんが座って僕におやつを食べさせてくれた｡
｢こちらのジュースはいかがでしょう｣
｢う？｣
いつもの赤いのと色違う…ピンク色してる｡
｢おいち｣
｢それは良かったです｣
｢いか様も持ってきましたよ｣
｢いーくんっ!!｣
いーくんはね､いかさんなんだよ？
いかさんもうみにいるんだって｡
見てみたいっ!!
でもいーくんはズボン履けないの｡
いーくんは足いっぱいだからダメなの｡
｢口を開けてください｣
｢あー｣
右を向いてお口を開ければおやつを｡
左を向いてお口を開ければジュースをくれる｡
｢おいちーっ!!｣
｢｢大変可愛らしいです｣｣
｢ふにゅ？なに…いった？｣
よく分かんなかった｡
｢｢なんでもないです｣｣
｢うー？｣
分かんないのにいいの？
｢けぷぅ｣
お腹がいっぱいになるとけぷぅってしちゃうの｡
｢うー…ねんね…｣
｢子守歌でも歌いましょうか？｣
｢ブランケットをかけましょう｣
このソファーは僕がねんねしてもいいように形が変わるようになってるの｡
座る時はおててを置く場所もあるし背中をもたもたーってするところもある｡
ねんねの時はごろーんって出来るようにするの｡
｢おやすみなさぁい｣
｢｢はい､おやすみなさいませ｣｣


























起きたら今度は遊ぶ時間…なのにみんなまだお話してて遊んでくれない｡
｢なつにぃに…｣
｢柚ちょっと待ってね｡にぃに今大事なお話してるから｣
｢ふにゅぅ…｣
遊んでくれないのやぁ｡
｢ゆ､柚琉様､こちらでお人形遊びをしましょう？｣
｢お人形のカトラリーも準備致しました｣
｢…にゅ？｣
かとらりー…ってなぁに？
｢こちらがフォークといいます｣
｢こちらはナイフですね｣
｢主に人族の食事の際に使う道具です｣
にゅー？
このちっちゃいのが？
｢こちらが人形用のカップになります｣
｢ちっちゃぁい｣
｢飲み物を注ぐこともできますよ｣
｢これらは全て実際にも使えますから｣
ほぇー｡
僕もこれ使ってご飯することあるのかなー？
僕ずっと赤いのがいいな｡
あとおやつ!!
他のご飯はやー｡