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一緒にねんね 2
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雫視点
もう…気が気じゃなかったわ。
いつ柚が目覚めるのか分からないのに柊二とあんなこと…。
「母さん、羞恥に悶えてるところ悪いけど…柚のためにはあと1週間ぐらい必要なんだけど」
「1週間も!?」
そんなに必要なのね…。
柊二は多分喜んで受けるでしょう…。
でも私は無理よ!!
1日でもう限界だもの!!
「ままー…ふにゅ?ままおかおあかいよ?おねつ?」
「お熱じゃないわ。大丈夫よ」
「ほんと?ぼくとねんねする?」
「柚と…」
一瞬で昨夜の記憶が頭の中を駆け巡った。
うぅ…やっぱり恥ずかしいわ…。
「ままもっとおかおまっかになった!!ねんねしなきゃ!!にぃに!!ねんね!!」
「柚、母さんは大丈夫だから」
「ふぇ?でもにぃにぼくがかおあかいとすぐねんねって…」
「柚が赤くなるのは発熱してる時だからね。いっぱいねんねして休ませた方がいいから」
「むー」
更なる栄養を得て前よりもぷにぷにになった頬を膨らませ、拗ねてしまった。
「母さん…ごめんね。僕達がやるわけにもいかないし…」
「そう…ね。直人達には任せられないもの」
そうよ。
これは母としての務め。
精一杯頑張らなきゃいけないのよ。
そう…精一杯…。
いやちょっと…手抜きをしてもいいかしら。
「それで?柚は何のためにママを探してたの?」
「あのね!!めいどさんがね、びーずっていうのおしえてくれたの。でもね、きらきらないからね、おねだりしにきた!!」
「あら、もう無くなっちゃったの?」
「うん!!みんなにいっぱいつくったらすぐにないないしちゃった」
多分柚が作ったのはブレスレットでしょうし…無くなるのは早いわね。
ビーズ用のパーツも揃えておいた方がいいかしら。
これは…通販でも使ってみましょうか。
「直人、少しパソコン借りるわよ」
「どうぞ。仕事じゃパソコンは使えないし持って行って」
「あらそうなの?」
私達の文書には魔力を込めることが多いものね。
人族産の機械では読み込めないわ。
「ままそれなぁに?」
「パソコンと言うのよ。柚が遊べるもの何があるかしらね」
私はノートパソコンをメイドに持たせ、直人の部屋を後にした。
リビングでいいかしら。
「さて…ビーズは…」
あら、思っていたより沢山あるのね。
「柚はどれが欲しいかしら?」
「んとねどうぶつさん!!ときらきら!!」
「動物モチーフね。あら、イチゴもあるわよ?」
「ふにゅ!?いっぱいあるの…?」
「もうこの際だから全部買ってしまいましょうか」
お金に余裕はあるんだもの。
あ、この家のお金じゃないわよ?
私のポケットマネーの話。
「このトランポリンなんて柚にいいんじゃないかしら」
でもこれ小さいわね。
もっと大きなものをお庭に置きましょう。
「ままこれ!!これあそぶ!!」
柚は当然ひとつの商品を指さして興奮しだした。
「滑り台?こんなものでいいの?」
「うん!!おねえちゃんがね、おしえてくれたの!!たのしかった!!」
お姉ちゃん…一体誰かしら。
私に娘はいないのだけれど…。
メイドの誰か?
でも…うちに滑り台なんて無いわよね。
「まま…?だめ?」
「いいえ、ちょっと考え事をしていただけなの」
柚の欲しがったものもカートに入れ、注文をした。
全部で10万もいかないだなんて…安いわね。
「ままありがと!!」
「ふふ、柚が喜ぶならママいっぱい買っちゃうわ」
「ほんと!?」
「えぇ」
そろそろ柚も人族の食べ物に挑戦しだしたからお菓子なんかもいいわね。
それともご当地のものを取り寄せしましょうか。
ふふ、家族全員で食卓を囲める日は近いかもしれないわね。
もう…気が気じゃなかったわ。
いつ柚が目覚めるのか分からないのに柊二とあんなこと…。
「母さん、羞恥に悶えてるところ悪いけど…柚のためにはあと1週間ぐらい必要なんだけど」
「1週間も!?」
そんなに必要なのね…。
柊二は多分喜んで受けるでしょう…。
でも私は無理よ!!
1日でもう限界だもの!!
「ままー…ふにゅ?ままおかおあかいよ?おねつ?」
「お熱じゃないわ。大丈夫よ」
「ほんと?ぼくとねんねする?」
「柚と…」
一瞬で昨夜の記憶が頭の中を駆け巡った。
うぅ…やっぱり恥ずかしいわ…。
「ままもっとおかおまっかになった!!ねんねしなきゃ!!にぃに!!ねんね!!」
「柚、母さんは大丈夫だから」
「ふぇ?でもにぃにぼくがかおあかいとすぐねんねって…」
「柚が赤くなるのは発熱してる時だからね。いっぱいねんねして休ませた方がいいから」
「むー」
更なる栄養を得て前よりもぷにぷにになった頬を膨らませ、拗ねてしまった。
「母さん…ごめんね。僕達がやるわけにもいかないし…」
「そう…ね。直人達には任せられないもの」
そうよ。
これは母としての務め。
精一杯頑張らなきゃいけないのよ。
そう…精一杯…。
いやちょっと…手抜きをしてもいいかしら。
「それで?柚は何のためにママを探してたの?」
「あのね!!めいどさんがね、びーずっていうのおしえてくれたの。でもね、きらきらないからね、おねだりしにきた!!」
「あら、もう無くなっちゃったの?」
「うん!!みんなにいっぱいつくったらすぐにないないしちゃった」
多分柚が作ったのはブレスレットでしょうし…無くなるのは早いわね。
ビーズ用のパーツも揃えておいた方がいいかしら。
これは…通販でも使ってみましょうか。
「直人、少しパソコン借りるわよ」
「どうぞ。仕事じゃパソコンは使えないし持って行って」
「あらそうなの?」
私達の文書には魔力を込めることが多いものね。
人族産の機械では読み込めないわ。
「ままそれなぁに?」
「パソコンと言うのよ。柚が遊べるもの何があるかしらね」
私はノートパソコンをメイドに持たせ、直人の部屋を後にした。
リビングでいいかしら。
「さて…ビーズは…」
あら、思っていたより沢山あるのね。
「柚はどれが欲しいかしら?」
「んとねどうぶつさん!!ときらきら!!」
「動物モチーフね。あら、イチゴもあるわよ?」
「ふにゅ!?いっぱいあるの…?」
「もうこの際だから全部買ってしまいましょうか」
お金に余裕はあるんだもの。
あ、この家のお金じゃないわよ?
私のポケットマネーの話。
「このトランポリンなんて柚にいいんじゃないかしら」
でもこれ小さいわね。
もっと大きなものをお庭に置きましょう。
「ままこれ!!これあそぶ!!」
柚は当然ひとつの商品を指さして興奮しだした。
「滑り台?こんなものでいいの?」
「うん!!おねえちゃんがね、おしえてくれたの!!たのしかった!!」
お姉ちゃん…一体誰かしら。
私に娘はいないのだけれど…。
メイドの誰か?
でも…うちに滑り台なんて無いわよね。
「まま…?だめ?」
「いいえ、ちょっと考え事をしていただけなの」
柚の欲しがったものもカートに入れ、注文をした。
全部で10万もいかないだなんて…安いわね。
「ままありがと!!」
「ふふ、柚が喜ぶならママいっぱい買っちゃうわ」
「ほんと!?」
「えぇ」
そろそろ柚も人族の食べ物に挑戦しだしたからお菓子なんかもいいわね。
それともご当地のものを取り寄せしましょうか。
ふふ、家族全員で食卓を囲める日は近いかもしれないわね。
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