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お姫様 2

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柊二視点

「しゅごいしゅごいしゅごい!!」
「柚、落ち着いて?」
「無理よ。だってこの部屋柚好みだもの」
天蓋付きのベッドに西洋家具の数々。
…うちにあるのと変わらないけどな。
というかうちのやつのが…0が1つくらい違うんだけど。
「…家だとこんなにはしゃがないのに…なんでだろうね」
「ままあれなーに?」
「あら?」
柚は窓にかじりついて外を眺めていた。
「…あぁ。だからお城なのね」
「ん?あ、そっち側だったんだ。そこね、遊園地の建設予定地。もういくつか出来上がってるみたいだけど」
「あれやりたい!!」
「んー…オープンは来年かなぁ…別の遊園地に連れて行ってあげるからそこでもいい?」
「うん!!」
窓を見るために登っていた椅子から降りるとまた部屋の探索を始めた。
ちょこちょこ動き回るのは男の子らしいけど動く度に背中の大きなリボンがヒラヒラヒラヒラしてるよ?
ピンポーン。
「あら?何かしら」
「柚、戻っておいで。ママとソファーに座って待っててね?」
玄関の扉を開けるとルームサービスのワゴンを押したホテルマンが入ってきた。
ワゴンの中身を丁寧に机の上に並べると静かに去っていった。
「別コースの料金になっちゃうけどアフタヌーンティーも用意したんだ。まだ午前中だけど…柚のおやつの時間にはいいかなって」
「ぱぱありがと!!」
「どういたしまして」
僕はソファーには座らずうちの姫達の紅茶やジュースを注いだりケーキを取ったりすることに専念した。
「ふふ、美味しいわね」
「ねー」
「そりゃ良かった。お菓子系は柚のOKが出れば必ずと言っていいほどヒットするからね」
「にゅ?」
「広告だけかと思ってたけど味見係もしていたのね」
「ぼくしらなーい」
「柚のおやつに出してたからね」
柚は好きなやつは食べ尽くすけど嫌いなのは食べかけでも残すから。
「食べ終わったらお部屋にいる?それとも…サロンとかお庭に行く?」
「いくー!!」
「あら、そんなのもあるの?」
「サロンは会員限定だけどね。庭の方は一般公開もする予定。カフェとか設置してホテルを利用しない人にも知って貰えたらって」
「いいじゃない」
「柚にはエステは早いから案内しないけど…雫は?行く?」
「せっかくだから行ってみるわ」
「なんでぼくはだめなのー!!」
「…行ってもいいけど…柚くすぐったいって言うよ」
「ふぇ?」















「くふふふ」
「…やっぱり」
雫は静かに受け入れてるけど柚にはオイルマッサージは早かったみたい。
人の手が触れるのがくすぐったいのかさっきからずっと笑ってるよ。
「柚はあんよだけにしようね」
「えー…」
「雫は全身のコース頼んだから」
「あら嬉しい。もっと綺麗になっちゃうわね」
「僕のために磨いてね?」
他の男とか…柚のためじゃなくて。
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