普通の学生だった〜番外編｡「吸血鬼」

おうちれんしゅ 1

柚視点

｢ふぁぁ…｣
｢おはようございます｡柚琉様｣
｢おはよぉ…｣
｢お顔を洗ってお着替えしましょうか｡今度はどのお洋服にされますか？｣
｢かぁいいの…｣
もう1回ベッドに戻ろうとしたら抱っこされて顔を拭かれた｡
んにゅぅ…まだ眠いの…｡
｢こちらのお洋服はいかがですか？春の妖精さんのようですよ｣
｢んみゅ…｣
お洋服を着替えて髪を結んで､おやつを食べたらやっと目が覚めた｡
｢ままのとこいく！｣
｢奥様はただいま旦那様と…｣
｢ぱぱ？ぱぱもいっしょにいるの？｣
｢…えっと…｣
んにゅ？
メイドさん達は顔を合わせて何か考えているようだった｡
ママとパパおうちにいるのに行っちゃいけないの？
なんで？
｢にぃにはー？｣
｢翔様は仕事､直人様は執務室にて書類整理､夏様はダンスの練習内容を考えておられるようです｣
｢なつにぃにのとこいくー｡だんすやる!!｣
｢では行きましょうか｣
ん､抱っこで行く｡
あんよしない!!










｢…あー柚いらっしゃい｡…はぁどうしようか｣
｢にぃにどうしたのー？｣
｢柚､明日からもにぃにと一緒に練習しようね｡練習終わったらおやつ食べよう｣
｢もうおやつたべたよー？｣
｢…寝起きに食べちゃったのね｡まぁ柚ならまた食べるだろうし｡じゃあ練習頑張ったらご褒美用のおやつあげようかな｣
｢あたらしいおやつ!!｣
今度は何くれるの！？
僕パンケーキ食べたい!!
いちごのやつ!!
いちごの食べたい!!
｢れんしゅうするー!!｣