教室ごと転移したのに陽キャ様がやる気ないのですが。

かーにゅ

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しっくす お腹減った…ごはん食べたいです。漫画肉とかないかな。

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 くぅぅぅ。きゅるるるる。

「おなかすいたー」
「ついたぞ。酒屋だがこのあたりで一番料理の美味い店だ」
「ほぇ…」

 看板、特になし。見た目、住居っぽくはない。木のドアはほとんど防音効果はないみたいだ。だってまだ店に入ってないのにめちゃくちゃうるさいんだもん。

「エール1つとリンゴジュース頼む」

 お兄さんは僕を片手で抱き、もう片方の手で扉を開いてついでに注文までしていた。

 てか自分はお酒飲むのね。僕にはダメだって言ったくせに!まあいいや。あとで勝手に飲んでやる。

「こっちだ」

 お兄さんは勝手に2階席に上がった。2階には1つのテーブルと三脚の椅子があるのみ。予約席…ってわけではなさそう。個人的に作ったのかな。

「子供椅子はいかがいたしましょう」
「一応用意してくれ。あといくつかクッションも」
「かしこまりました」

 耳のとがった黒人の女性がいつの間にか立っていた。

 ふぉぉぉ!黒エルフだ!すごい!エルフが酒場にいるよ!店員として働いてるよ!

 次にテーブルのほうを見ると他の椅子よりも座席の高くなった椅子が置かれていた。

「しごとがはやい…」
「これぐらいは当然じゃないか?」

 …一瞬で仕事を終える超人が店員として働いてたら日本のファミレスとかのあの無駄に長い待機時間はできないって。お昼時だと大体待たされるよね。そして毎回キッズメニュー渡されるよね!僕一人だけに!

「ほらこのジュースはどうだ?」

 木のコップに注がれた黄金色の液体。多分これはエールじゃない。お兄さんの銀の取って付きの木でできたジョッキがエールだろうな。これリンゴジュースか。よくみたら机に瓶ごと置いてあったし。

 椅子に座らされ、両手を使ってコップを持ち上げた。

 リンゴのいいにおいがする。においだけなら好き。味はどうだろう。これが初めての食事…ではないんだけどちゃんと味のある食事は初めてだもんな。美味しいの食べたい。

「うまく持てないか?」
「だいじょうぶ」

 ほとんどコップを机に置いたまま、中の液体を飲んだ。

「おいしい」
「そうか。肉が食べたいと言っていたが何かリクエストはあるか?」
「おいしいの」
「だそうだ。調理法は任せる。俺の分は適当に見繕ってくれ」
「はい」

 黒エルフのお姉さんは階段を下りて行ってしまった。

 リンゴジュースだけじゃお腹すくなー早く料理来てくれないかな。僕今までろくなもの食べてないんだけど。おかゆ系から卒業したと思ったら見た目バームクーヘンのチョコレートケーキひとかけらだよ?そりゃお腹も空くって。

「お待たせいたしました」

 全然待ってないでーすと言うのは野暮だろうか。

「こちら、当店自慢の若タンチキンの蒸し鳥とスパイシー風味の焼き鳥となっております。焼き鳥のほうはお子様には辛いかと思われますのでご注意を」
「ああ」
「いっただっきまーす!」

 春樹くんはいい子だからね!おててパッチンいただきますってね。

「うまうま」

 タンチキンって名前聞いた瞬間に牛なのか鳥なのかわからなくなりそうだったけどこれは鳥だな。鶏の肉に近い…異世界のタンチキン。

「蒸し鳥か…」
「きらい?」
「肉自体は嫌いじゃない。だが…蒸し鳥にはこれがついているだろう?」
「あー…」

 わかった。お兄さんは野菜嫌いなわけか。ふふーん。僕もだぜ!葉物野菜は全般的に無理。世間一般に嫌いな野菜と言われるものはほぼすべて嫌い。ピーマンとかマジ無理。

「ぷー」
「どうした?口にあわなかったか?」

いやこれは美味しいってい言ったでしょうが。スパイシータンチキン取らないで!それ今から食べようと思ってたんだから!
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