教室ごと転移したのに陽キャ様がやる気ないのですが。

かーにゅ

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ないんてぃーん 迷子の迷子の春樹くん♪あなたのおうちはどこですか♪

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「えっと…」

 うん、何をしようとしてたんだっけ?ゼムたちにバルドお兄さんがいないって教えてもらって、でもお腹空いてきて…あ、それであの酒場に行こうとひとりでギルドを出たんだった。思い出せたのはいいよ?ここどこ?

「…やっばい。完全に迷子だ」

 周りの人に声をかければとも思ったけどなぜかここで僕のスキル『コミュ障』が発動されて声すら出せない。独り言なら話せるんだけどな。

「うーん…」

 でも人がいるってことは裏路地とかに入り込んだわけではないんだよね?それなりに店もあるし…歩いてれば見覚えのある所に出るかな。前に行ったマーケットとか。

「よし!」

 もうこうなりゃ行動あるのみ!











 あ、うん分かってた。何も起こらないはずないよね。余計道に迷ったんだけど。

「…そういえば…」

 僕の首から離れないこのカードってGPS付きだったよね。これを持っているだけで子供の居場所がわかるって。てことはここでじっとしてればいずれ迎えが来る?

「あ、駄目だ。バルドお兄さん会議中だった」

 マジで詰んだ。どうしよ。ゲームのようにマッピング機能があるわけでもないし、わかりやすい道が続いてるわけでもない。あと僕はどんな道でも迷うと思う。だって視界のほとんどは大人の足だもの。周りの景色なんて全然見えてない。

「…どうしよ」

 家への道はそもそもここがどこだかもわからないからわかるわけがない。人に聞くのもコミュ障発動☆のせいで無理。詰んだ。どれだけ現状の整理をしても詰んでることしか確かめられない。

「…わっ」
「ひゃぁぁぁぁぁぁぁ!」

 いきなり後ろから声をかけられた。

「こんなところで何してんだ。バルドはどうした?」
「おにいさぁん!」

 僕は思わず酒場のお兄さんに抱き着いた。知らないところで知っている人に出会うことがこんなに安心することだとは。

「おーよしよし。さてはお前迷子だな?バルドにはそのカードで伝わるだろうし…腹は?」
「空いてる…バルドお兄さん飴くれたけどお腹空いて…酒場に行こうとして迷ったの」
「…ギルドから左に曲がってすぐだけど?」
「え?」

 僕左行ったよ?そんなお店なk…違う。前はバルドお兄さんが抱えててくれたから周りが見えてたんだ。僕ひとりで歩いた景色とは違うはずだよ。

「…なんとなく事情はわかった。今から一緒に酒場行くか。この間の焼き鳥は出せんがそれ以外なら食わせてやる」
「うん…」

 あとでバルドお兄さんに怒られるかな。僕託児所にいろって言われてたもんな。ゼムたちにも何も言わずに出てきちゃった。心配してるかな。それともすぐ近くで迷子になるなんてって呆れられるかな。

「そんな顔すんなって。何事もなくてよかったな」
「どういうこと?」
「最近変質者が出るらしくてな。大人が被害に遭うならまだいいんだが被害者は全員15未満の子供だからハルキなんかもろに対象だぞ」

 あ、僕あしらい方なら知ってるんで。その辺に関することはエキスパートなんで気にしないでください。変なおじさんの出待ちとか日常茶飯事だったし。

「…てかそれ僕が15歳未満だって言いたいの?」
「見た目3歳が何を言うか。それに子供用のギルドカードだって下げてるだろ」
「うっ…」

 やっぱりこのカードのせいか!外れろ!謎の力で外れないけど今すぐ外れろ‼
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