普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

選択編

柚の赤ちゃん返り

柚5歳｡

｢ほら｡柚､可愛いわよ｣
むぅ…｡
そこは僕のところのはずなのに…｡
僕は母さんが抱っこしている赤ちゃんを睨んだ｡
｢…やっ!!｣
｢あら｡小さい子は嫌い？｣
｢僕の母さんなの!!取らないでっ!!｣
僕のだもん!!
母さんにぎゅうぎゅう抱きついていると母さんは僕の頭を撫でてくれた｡
｢柚？｣
｢…母さん取っちゃや｣
｢母さんは柚の母さんよ？｣
｢やぁ!!僕!!抱っこするの僕にして!!｣
｢あらあら｡ふふ､可愛いおねだりね｣
母さんは赤ちゃんを母親の元へ返し僕を抱っこしてくれた｡
｢柚も重くなってきたわね｡でも夏よりはまだ軽いわ｣
｢…母さん｣
｢ん？｣
｢ぎゅーして｣
｢甘えん坊さんなの？｣
｢あとね｡…ちゅーして｡僕あの子よりも可愛いよ？僕のが可愛いよ？｣
｢そうね｣
｢…ふにゃ｣
眠くなってきちゃった…｡
僕は母さんの服の中に潜り込んだ｡
…懐かしいな…あったかい｡
( ˘ω˘ ) ｽﾔｧ…｡
｢柚そこで寝ちゃうの？…母さん歩けなくなっちゃったわ｣