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第4章 温泉旅館に必要なもの
第19話 ベッドなう
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レイヨン区タサック村から距離にして約260km。神聖クラリス帝国の帝都、クラレンス。
世界最大の宗教都市であり、同時に世界最大級の商業都市でもあるこの都には、食べ物も宝飾品も家具も道具も、ありとあらゆる品物が集まってくる。
「クラレンスで見られないものは、チェルパに存在しないものだ」との諺が存在するくらいである。
俺はクレマンを伴って、クラレンスの中で家具類の問屋が集まる大通りの一つ、ミッテラン地区ヌヌー通りにやってきていた。
目的はもちろん、この通りに数々並ぶ家具類。中でも各客室に設置するベッドだ。
温泉旅館において客室のベッドは最重要だ。地球のホテルでもベッドの上質さ、枕の上質さを謳うところは数多い。寝心地の良い布団というのは、それだけで人を惹きつける要素になるのである。
だから、俺はベッドについては他人任せにするつもりは一切なかった。この身でベッドの寝心地を確かめなくては。そう強く決心して、こうして遠路はるばるクラレンスまでやってきたのである。
さすがは世界有数の大都市クラレンスの大通り、道幅は広く綺麗に舗装されており、馬車が何台も行き交い、右を向いても左を向いても店と人がひしめいている。
何世紀か前のパリやロンドンとか、こんな具合の雰囲気だったのではないだろうか。勝手な想像だけど。
「どうですマコト殿、この大通り、この問屋街、この高級感あふれる家具の数々!
ここならばきっと、マコト殿のお眼鏡に適う家具が、必ずや見つかることと思いますぞ!」
「ですね、これだけ家具が並んでいれば、きっと俺の理想のベッドがあるはずです。
すみません、クレマンさんも忙しいのに同行いただいて、案内まで引き受けてもらって」
「なぁに、クラレンスは私のメインフィールドでございますからな。私も宿屋の経営者、このヌヌー通りにもよく足を運んでおります故、案内はお手の物です。
懇意にしている業者も何軒かございますので、マコト殿のオーナー就任の挨拶も兼ねてご紹介いたしましょう」
誇らしげに胸を張りながら髭を撫でつつ、悠々と歩を進めるクレマン。対して俺は初めて歩くクラレントの大通りに圧倒されて、おのぼりさんよろしくきょろきょろと視線を巡らせていた。
地球で住んでいたのははずれの方とはいえ新宿区だったし、実家も埼玉の志木で池袋などに出やすい地域だったから、都会を知らないわけではないのだが、地球の都会とチェルパの都会とでは、雰囲気も活気も街の広さも全然違う。
言うなれば、活気の大きさこそ新宿や池袋、渋谷程ではないにしても、東京23区全体が隅から隅まで活気に満ちているような感じだ。
そんな活気のある、人の声の絶えないヌヌー通りを歩いて3分。クレマンは通りに面したひときわ大きい建物の前で足を止めた。
大通りの真ん中あたり、他の建物の間に挟まれる形であるから、まだ見紛うことはないが、出で立ちは貴族の宮殿を思わせる豪華さだ。他の建物は2階建てが精々なのに、ここはなんと4階建て。格が違う。
大理石と翡翠石に彩られる壁を、呆気に取られながら見上げる俺の前で、クレマンは両手を大きく広げた。
「こちらが、寝具を扱わせたら大陸一とも称される老舗商店、アスラン商会でございます。
店主のジョルジュ・アスランは私の古くからの友人でしてなぁ、目敏い商人であると同時に無類の冒険好きでございます。
マコト殿の故郷の話など、食いつきが良いかと思いますぞ」
「はぁ、なるほど……でもいいんですか、こんな格好で入ってしまって」
俺は眉を寄せながら、自分の身に付けているサスペンダーを摘まみ上げた。
俺の今の服装は、綿の白いシャツに革製サスペンダー、綿製のズボンに革靴という出で立ち。ぱっと見小ぎれいにまとまっているが、これはこの世界の一般市民の服装だ。市民服と呼ばれているらしい。
つまり、吹けば飛ぶような、人混みに飲まれたら一瞬で見失うような、一般市民状態なのが今の俺なのだ。
いくらこの商会に顔が利くクレマンが隣に居るとはいえ、こんな服装でこんなハイソな店に入ることが許されるとは思えない。高級ブティックにTシャツジーンズで立ち入るようなものだ。
だがクレマンは、いくら俺が身なりを整えてから行こうと訴えても取り合ってくれない。怖気づく俺を一笑に付す。
「心配しなくても大丈夫ですぞ、そのような服装で日常的に出入りする、商会の下働きも多くおりますから目立ちはしません。
さ、行きましょう」
「あ……はい……」
それはもう、一切の容赦もないほどの満面の笑みを以て促されてしまって、俺は背中を丸めつつアスラン商会の豪奢な建物の中に入っていくのであった。
豪華絢爛な外観から予想は付いたが、店内もなかなかに煌びやかな空間になっていた。
天蓋付きのダブルベッドやら、ラインストーンで縁取られたサイドテーブルやら、キラキラした大小様々な寝具や家具がずらりと並んでいる。
あまりの眩しさに目がくらみそうになっている俺のことは気にも留めず、クレマンは店舗入り口の傍に立っていたスーツ姿の女性に話しかけた。
「本日お約束を頂戴していたクレマンです。ご主人はおりますかな」
「あぁ、ピアンターテ様にオオゼキ様でございますね、アスラン様がお待ちです。こちらへどうぞ」
クレマンが名前を出すや、女性はにこやかに微笑んで店舗の奥を指し示した。一切の待機時間もストレスもない。あまりにもスムーズである。
そしてどうやら俺も「もてなすべき客」の扱いであるらしい。温泉旅館に入れるベッドの選定という、当初の目的を考えればまぁ当然のことであるが、俺としてはクレマンのお付きとかそういうくらいでも充分なのに。
こうして俺はアスラン商会の「客」として、商会の建物最上階にある応接室へと通されたのであった。
応接室のふっかふかなソファーに腰掛けて、1分も経たなかっただろうか。部屋の奥にある扉が大きく開かれた。
「クレマン!久方ぶりだなぁ!」
「お前も健勝なようで何よりだ、ジョルジュ」
応接室に入って来るや、アスラン商会のトップ――ジョルジュ・アスランは満面の笑みを顔に湛えてクレマンに大股で近づいて握手をしてきた。
クレマンも普段の柔和で好々爺然とした口調はどこへやら。大柄なジョルジュと比べると親と子ほどの身長差があるが、気にせずジョルジュの肩に手を回している。
スーツをきっちり着こなした大柄な男性が満面の笑みで近づいてくる、というだけでもなかなかに迫力のある絵面だが、それに加えてジョルジュは獅子の獣人だった。暗い茶色の鬣がふっさふっさである。ついでに頬の長い飾り毛も目立つ。
鬣にボリュームがあるせいで、大きな身体が猶の事大きく見えて、俺は見事なまでにビビっていた。
しばし旧交を温めたジョルジュとクレマンだったが、ふと話を切って、恐縮しきりの俺へと揃って視線を投げる。
「してクレマン、この御仁が例の?」
「そうだ。タサック村に建設中の温泉旅館「オオゼキ」のオーナーにして、万能霊泉タサック村源泉ならびに治癒霊泉タサック村第2源泉の発見者。
来訪者のマコト・オオゼキ殿だ」
クレマンに紹介された俺は慌ててジョルジュに向かって頭を下げる。が、そこで気が付いた。非常に重大なことに気が付いた。
今、クレマンは温泉旅館の名前を言っていなかったか?
俺は弾かれたように顔を上げた。心臓の鼓動の音が耳元でうるさいほどに聞こえる。緊張で冷や汗が頬を伝うのを感じながら、俺は口を開いた。
「あ、あの、クレマン、さん?今、何か……旅館の名前、オオゼキ、って……?」
「うむ、そうですぞ。タサック村万能霊泉 温泉旅館「オオゼキ」。先日の名称決定会議で、そのように決まりました」
「俺、知らなかったんですけど……会議があったことすら知らなかったんですけど……」
ジョルジュに挨拶することすら忘れ、俺はソファーに頭を抱えて沈み込んだ。オーナーなのに旅館の名称決定会議に呼ばれなかったのか、と言われるとその通りなのだが、呼ばれなかったものは呼ばれなかったのだ。
俺を見下ろすジョルジュが額に指を押し当てる。
「大方、イーナ女史の采配だろうな。あの御仁は速決を貴ぶ。お主が加わったら悩みに悩んで結果決められない、という事態が起こることを見越していたのであろうよ」
「あー……」
ジョルジュの、恐らく正鵠を射ているであろう発言に、俺はますます頭を抱えた。非常に分かる。その通りだ。俺が会議に参加したら、十中八九あれもいいこれもいい、と悩み悩んで決めきれない。
というか旅館「オオゼキ」だなんてこっぱずかしい名前、俺が付けられよう筈もない。自己顕示欲の塊かと思われてしまう。
ここが商会の応接室であることすら忘れて絶望に沈む俺の肩を、ジョルジュの大きな手がぽんと叩いた。肉球が意外と柔らかいですねジョルジュさん。
「まぁ、それはそれとしてだ。アスラン商会にようこそオオゼキ殿、異界の御仁よ。ありとあらゆる寝具が揃うここならば、お主の旅館にピタリと合うベッドが見つかることだろう。
業務用ベッドは下の3階フロアにあるのでな、ゆっくり選んでゆくといい」
「あ……ありがとうございます」
優し気で威厳のあるバリトンボイスに幾分か気を取り直した俺は、ジョルジュの顔をようやく直視して礼を述べた。ようやく、である。
俺とクレマンはジョルジュの案内を受けながら、3階の業務用ベッドのフロアを歩いていた。1階はどうやら個人向け、それも貴族などの富裕層向けのベッドが置いてあるスペースだったらしい。
一般市民向けのベッドの取り扱いはないのかといえばそんなことはなく、単純に商会の本店には置いていないということだそうで。クラレンスの中に商会の店舗は、3つほどあるそうだ。
「ほう、つまりオオゼキ殿も各地を旅されて?」
「旅と呼べるほど大掛かりでも無いですけどね……たまの休暇に行ってただけですし、することと言えば温泉に入ってご当地のグルメ食べてってくらいですし」
「なに、頻度の多少も行動の内容も問題ではありはすまい。居ついた場所と日常から離れて足を伸ばしたなら、それ即ち旅であるからして」
そして俺はジョルジュに促されるままに、元の世界での暮らしぶりや温泉旅行の話などをさせられていた。俺が学生だということを話すと、ジョルジュは大層驚いていた。
しかしこのジョルジュ・アスランという男性、威厳溢れる立ち振る舞いといい、インパクトのある外見といい、堅い印象を与える見た目をしているが、なかなかどうして話しやすい。話をしていて気持ちがいいというのだろうか、口から次々と言葉が出てくるのだ。
俺の話を聞いて好奇心が満たされたか、頬の飾り毛を指でいじりながら目を細める。
「しかしなるほど、ソレーア式の旅館……となれば、あまり派手にはせん方がよかろうな。素朴な風合いの……それでいて質の高いベッドがよいだろう」
「私も同意見だ。華美でなく、落ち着く具合の……あぁ、あれなどいかがですかな、マコト殿」
そうしてジョルジュとクレマンが揃って目を向けたのは、木の色合いをそのまま活かしたフレームのセミダブルベッドだ。シンプルな造りながらマットレスはなかなかに厚さがあり、寝心地は良さそうである。
俺は件のベッドに近寄って触って感触を確かめつつ、ジョルジュの方に顔を向けた。
「寝てみてもいいですか?」
「いいとも、こういうのは直接確かめるのが肝要だ」
俺の言葉に首肯するジョルジュ。ならば遠慮は要らぬと、俺はベッドに乗っかった。
ふっかふかだ。まるで沈み込ませるように俺の身体を包み込み、しかし芯のないほどに柔らかすぎはしない。しっかりと俺の身体を受け止めてくれる。
あぁ、こんなベッドだったらいつまでも寝そべっていられそうだ。俺の目元は自然と蕩け、瞼が重たくなり――
「マコト殿、マコト殿。お気持ちは分かりますがこの場で熟睡は宜しくないですぞ」
「……はっ」
いつの間にか意識を手放していたらしい俺は、クレマンに頬をぺちぺち叩かれて目を覚ました。
これは、想像以上の心地よさだ。素晴らしいという言葉以外に無い。俺は身体をグイッと起こしてジョルジュへと視線を投げる。そして吼えた。
「ジョルジュさん、このベッド買います!20台!」
「よしきた!その決断に感謝する!現物については倉庫から直接、タサックまで届けよう」
ジョルジュは快哉を叫んで手をパンと叩いた。すぐさま手元の手帳にさらさらとペンを走らせる。俺の隣でクレマンも満足げだ。
こうして旅館のベッドを決めるという俺の一大ミッションは、無事に遂行することが出来た。その事実に俺はほっと、ベッドの上で胸を撫でおろすのであった。
余談。
購入するベッドを決め、クレマンが支払いを行っている間に、ジョルジュがこっそり耳打ちしてきて曰く。
「オオゼキ殿、貴君はソレーアのニホン出身と聞いているが、あちらでは「シキブトン」なる寝具が一般的というのは事実かね」
敷き布団。確かに今でも日本では広く使われている。俺はジョルジュの大きな耳にそっと言葉を返した。
「えぇ、まぁ……最近はベッドも普通に使われていますが」
「そうか、いや実はな。南方の海域に浮かぶアグロ連合国から、連合国式の寝具を輸入したのだが、いまいち客の反応が芳しくなくてな。個人的にでも見てもらいたいのだが」
「ほう……?」
その言葉に俺は目を細めた。クレマンが戻ってくる前に、ジョルジュにその寝具が置いてある場所に案内してもらう。と、そこにあったのは。
まごうことなき、ふかふかで柔らかな敷き布団であった。実に2ヶ月ぶりの再会である。
「オフトゥン……!ちょっ、なんでこれを先に紹介してくれなかったんですか!」
「いやぁ、クレマンからベッドを、と聞いていたものでなぁ。連合国では草を編んだ床の上にこれを敷くと聞くし、板張りの床の上に直接これ、というわけにもいくまい?」
お布団に抱き付かんばかりの俺に、ジョルジュが困ったような目をして肩をすくめた。気付けば会計を済ませてきたであろうクレマンが、不思議そうな顔をして俺を見ている。
俺は懐かしのお布団に頬擦りしながら、声を大にして叫んだ。
「買います!個人的に買います!俺の家に置きます!いくらですか!?」
「シキブトン単体で金貨2枚。なにぶんクラレンスでは希少なものなのでな、値が張るのは勘弁してくれたまえ」
「つまり20,000円……oh……」
まぁ、買いました。掛け布団と枕はジョルジュのおすすめ品より二段階ほどグレードを落とさざるを得なかったけれど。
しばらくは節約しないとなぁ。
世界最大の宗教都市であり、同時に世界最大級の商業都市でもあるこの都には、食べ物も宝飾品も家具も道具も、ありとあらゆる品物が集まってくる。
「クラレンスで見られないものは、チェルパに存在しないものだ」との諺が存在するくらいである。
俺はクレマンを伴って、クラレンスの中で家具類の問屋が集まる大通りの一つ、ミッテラン地区ヌヌー通りにやってきていた。
目的はもちろん、この通りに数々並ぶ家具類。中でも各客室に設置するベッドだ。
温泉旅館において客室のベッドは最重要だ。地球のホテルでもベッドの上質さ、枕の上質さを謳うところは数多い。寝心地の良い布団というのは、それだけで人を惹きつける要素になるのである。
だから、俺はベッドについては他人任せにするつもりは一切なかった。この身でベッドの寝心地を確かめなくては。そう強く決心して、こうして遠路はるばるクラレンスまでやってきたのである。
さすがは世界有数の大都市クラレンスの大通り、道幅は広く綺麗に舗装されており、馬車が何台も行き交い、右を向いても左を向いても店と人がひしめいている。
何世紀か前のパリやロンドンとか、こんな具合の雰囲気だったのではないだろうか。勝手な想像だけど。
「どうですマコト殿、この大通り、この問屋街、この高級感あふれる家具の数々!
ここならばきっと、マコト殿のお眼鏡に適う家具が、必ずや見つかることと思いますぞ!」
「ですね、これだけ家具が並んでいれば、きっと俺の理想のベッドがあるはずです。
すみません、クレマンさんも忙しいのに同行いただいて、案内まで引き受けてもらって」
「なぁに、クラレンスは私のメインフィールドでございますからな。私も宿屋の経営者、このヌヌー通りにもよく足を運んでおります故、案内はお手の物です。
懇意にしている業者も何軒かございますので、マコト殿のオーナー就任の挨拶も兼ねてご紹介いたしましょう」
誇らしげに胸を張りながら髭を撫でつつ、悠々と歩を進めるクレマン。対して俺は初めて歩くクラレントの大通りに圧倒されて、おのぼりさんよろしくきょろきょろと視線を巡らせていた。
地球で住んでいたのははずれの方とはいえ新宿区だったし、実家も埼玉の志木で池袋などに出やすい地域だったから、都会を知らないわけではないのだが、地球の都会とチェルパの都会とでは、雰囲気も活気も街の広さも全然違う。
言うなれば、活気の大きさこそ新宿や池袋、渋谷程ではないにしても、東京23区全体が隅から隅まで活気に満ちているような感じだ。
そんな活気のある、人の声の絶えないヌヌー通りを歩いて3分。クレマンは通りに面したひときわ大きい建物の前で足を止めた。
大通りの真ん中あたり、他の建物の間に挟まれる形であるから、まだ見紛うことはないが、出で立ちは貴族の宮殿を思わせる豪華さだ。他の建物は2階建てが精々なのに、ここはなんと4階建て。格が違う。
大理石と翡翠石に彩られる壁を、呆気に取られながら見上げる俺の前で、クレマンは両手を大きく広げた。
「こちらが、寝具を扱わせたら大陸一とも称される老舗商店、アスラン商会でございます。
店主のジョルジュ・アスランは私の古くからの友人でしてなぁ、目敏い商人であると同時に無類の冒険好きでございます。
マコト殿の故郷の話など、食いつきが良いかと思いますぞ」
「はぁ、なるほど……でもいいんですか、こんな格好で入ってしまって」
俺は眉を寄せながら、自分の身に付けているサスペンダーを摘まみ上げた。
俺の今の服装は、綿の白いシャツに革製サスペンダー、綿製のズボンに革靴という出で立ち。ぱっと見小ぎれいにまとまっているが、これはこの世界の一般市民の服装だ。市民服と呼ばれているらしい。
つまり、吹けば飛ぶような、人混みに飲まれたら一瞬で見失うような、一般市民状態なのが今の俺なのだ。
いくらこの商会に顔が利くクレマンが隣に居るとはいえ、こんな服装でこんなハイソな店に入ることが許されるとは思えない。高級ブティックにTシャツジーンズで立ち入るようなものだ。
だがクレマンは、いくら俺が身なりを整えてから行こうと訴えても取り合ってくれない。怖気づく俺を一笑に付す。
「心配しなくても大丈夫ですぞ、そのような服装で日常的に出入りする、商会の下働きも多くおりますから目立ちはしません。
さ、行きましょう」
「あ……はい……」
それはもう、一切の容赦もないほどの満面の笑みを以て促されてしまって、俺は背中を丸めつつアスラン商会の豪奢な建物の中に入っていくのであった。
豪華絢爛な外観から予想は付いたが、店内もなかなかに煌びやかな空間になっていた。
天蓋付きのダブルベッドやら、ラインストーンで縁取られたサイドテーブルやら、キラキラした大小様々な寝具や家具がずらりと並んでいる。
あまりの眩しさに目がくらみそうになっている俺のことは気にも留めず、クレマンは店舗入り口の傍に立っていたスーツ姿の女性に話しかけた。
「本日お約束を頂戴していたクレマンです。ご主人はおりますかな」
「あぁ、ピアンターテ様にオオゼキ様でございますね、アスラン様がお待ちです。こちらへどうぞ」
クレマンが名前を出すや、女性はにこやかに微笑んで店舗の奥を指し示した。一切の待機時間もストレスもない。あまりにもスムーズである。
そしてどうやら俺も「もてなすべき客」の扱いであるらしい。温泉旅館に入れるベッドの選定という、当初の目的を考えればまぁ当然のことであるが、俺としてはクレマンのお付きとかそういうくらいでも充分なのに。
こうして俺はアスラン商会の「客」として、商会の建物最上階にある応接室へと通されたのであった。
応接室のふっかふかなソファーに腰掛けて、1分も経たなかっただろうか。部屋の奥にある扉が大きく開かれた。
「クレマン!久方ぶりだなぁ!」
「お前も健勝なようで何よりだ、ジョルジュ」
応接室に入って来るや、アスラン商会のトップ――ジョルジュ・アスランは満面の笑みを顔に湛えてクレマンに大股で近づいて握手をしてきた。
クレマンも普段の柔和で好々爺然とした口調はどこへやら。大柄なジョルジュと比べると親と子ほどの身長差があるが、気にせずジョルジュの肩に手を回している。
スーツをきっちり着こなした大柄な男性が満面の笑みで近づいてくる、というだけでもなかなかに迫力のある絵面だが、それに加えてジョルジュは獅子の獣人だった。暗い茶色の鬣がふっさふっさである。ついでに頬の長い飾り毛も目立つ。
鬣にボリュームがあるせいで、大きな身体が猶の事大きく見えて、俺は見事なまでにビビっていた。
しばし旧交を温めたジョルジュとクレマンだったが、ふと話を切って、恐縮しきりの俺へと揃って視線を投げる。
「してクレマン、この御仁が例の?」
「そうだ。タサック村に建設中の温泉旅館「オオゼキ」のオーナーにして、万能霊泉タサック村源泉ならびに治癒霊泉タサック村第2源泉の発見者。
来訪者のマコト・オオゼキ殿だ」
クレマンに紹介された俺は慌ててジョルジュに向かって頭を下げる。が、そこで気が付いた。非常に重大なことに気が付いた。
今、クレマンは温泉旅館の名前を言っていなかったか?
俺は弾かれたように顔を上げた。心臓の鼓動の音が耳元でうるさいほどに聞こえる。緊張で冷や汗が頬を伝うのを感じながら、俺は口を開いた。
「あ、あの、クレマン、さん?今、何か……旅館の名前、オオゼキ、って……?」
「うむ、そうですぞ。タサック村万能霊泉 温泉旅館「オオゼキ」。先日の名称決定会議で、そのように決まりました」
「俺、知らなかったんですけど……会議があったことすら知らなかったんですけど……」
ジョルジュに挨拶することすら忘れ、俺はソファーに頭を抱えて沈み込んだ。オーナーなのに旅館の名称決定会議に呼ばれなかったのか、と言われるとその通りなのだが、呼ばれなかったものは呼ばれなかったのだ。
俺を見下ろすジョルジュが額に指を押し当てる。
「大方、イーナ女史の采配だろうな。あの御仁は速決を貴ぶ。お主が加わったら悩みに悩んで結果決められない、という事態が起こることを見越していたのであろうよ」
「あー……」
ジョルジュの、恐らく正鵠を射ているであろう発言に、俺はますます頭を抱えた。非常に分かる。その通りだ。俺が会議に参加したら、十中八九あれもいいこれもいい、と悩み悩んで決めきれない。
というか旅館「オオゼキ」だなんてこっぱずかしい名前、俺が付けられよう筈もない。自己顕示欲の塊かと思われてしまう。
ここが商会の応接室であることすら忘れて絶望に沈む俺の肩を、ジョルジュの大きな手がぽんと叩いた。肉球が意外と柔らかいですねジョルジュさん。
「まぁ、それはそれとしてだ。アスラン商会にようこそオオゼキ殿、異界の御仁よ。ありとあらゆる寝具が揃うここならば、お主の旅館にピタリと合うベッドが見つかることだろう。
業務用ベッドは下の3階フロアにあるのでな、ゆっくり選んでゆくといい」
「あ……ありがとうございます」
優し気で威厳のあるバリトンボイスに幾分か気を取り直した俺は、ジョルジュの顔をようやく直視して礼を述べた。ようやく、である。
俺とクレマンはジョルジュの案内を受けながら、3階の業務用ベッドのフロアを歩いていた。1階はどうやら個人向け、それも貴族などの富裕層向けのベッドが置いてあるスペースだったらしい。
一般市民向けのベッドの取り扱いはないのかといえばそんなことはなく、単純に商会の本店には置いていないということだそうで。クラレンスの中に商会の店舗は、3つほどあるそうだ。
「ほう、つまりオオゼキ殿も各地を旅されて?」
「旅と呼べるほど大掛かりでも無いですけどね……たまの休暇に行ってただけですし、することと言えば温泉に入ってご当地のグルメ食べてってくらいですし」
「なに、頻度の多少も行動の内容も問題ではありはすまい。居ついた場所と日常から離れて足を伸ばしたなら、それ即ち旅であるからして」
そして俺はジョルジュに促されるままに、元の世界での暮らしぶりや温泉旅行の話などをさせられていた。俺が学生だということを話すと、ジョルジュは大層驚いていた。
しかしこのジョルジュ・アスランという男性、威厳溢れる立ち振る舞いといい、インパクトのある外見といい、堅い印象を与える見た目をしているが、なかなかどうして話しやすい。話をしていて気持ちがいいというのだろうか、口から次々と言葉が出てくるのだ。
俺の話を聞いて好奇心が満たされたか、頬の飾り毛を指でいじりながら目を細める。
「しかしなるほど、ソレーア式の旅館……となれば、あまり派手にはせん方がよかろうな。素朴な風合いの……それでいて質の高いベッドがよいだろう」
「私も同意見だ。華美でなく、落ち着く具合の……あぁ、あれなどいかがですかな、マコト殿」
そうしてジョルジュとクレマンが揃って目を向けたのは、木の色合いをそのまま活かしたフレームのセミダブルベッドだ。シンプルな造りながらマットレスはなかなかに厚さがあり、寝心地は良さそうである。
俺は件のベッドに近寄って触って感触を確かめつつ、ジョルジュの方に顔を向けた。
「寝てみてもいいですか?」
「いいとも、こういうのは直接確かめるのが肝要だ」
俺の言葉に首肯するジョルジュ。ならば遠慮は要らぬと、俺はベッドに乗っかった。
ふっかふかだ。まるで沈み込ませるように俺の身体を包み込み、しかし芯のないほどに柔らかすぎはしない。しっかりと俺の身体を受け止めてくれる。
あぁ、こんなベッドだったらいつまでも寝そべっていられそうだ。俺の目元は自然と蕩け、瞼が重たくなり――
「マコト殿、マコト殿。お気持ちは分かりますがこの場で熟睡は宜しくないですぞ」
「……はっ」
いつの間にか意識を手放していたらしい俺は、クレマンに頬をぺちぺち叩かれて目を覚ました。
これは、想像以上の心地よさだ。素晴らしいという言葉以外に無い。俺は身体をグイッと起こしてジョルジュへと視線を投げる。そして吼えた。
「ジョルジュさん、このベッド買います!20台!」
「よしきた!その決断に感謝する!現物については倉庫から直接、タサックまで届けよう」
ジョルジュは快哉を叫んで手をパンと叩いた。すぐさま手元の手帳にさらさらとペンを走らせる。俺の隣でクレマンも満足げだ。
こうして旅館のベッドを決めるという俺の一大ミッションは、無事に遂行することが出来た。その事実に俺はほっと、ベッドの上で胸を撫でおろすのであった。
余談。
購入するベッドを決め、クレマンが支払いを行っている間に、ジョルジュがこっそり耳打ちしてきて曰く。
「オオゼキ殿、貴君はソレーアのニホン出身と聞いているが、あちらでは「シキブトン」なる寝具が一般的というのは事実かね」
敷き布団。確かに今でも日本では広く使われている。俺はジョルジュの大きな耳にそっと言葉を返した。
「えぇ、まぁ……最近はベッドも普通に使われていますが」
「そうか、いや実はな。南方の海域に浮かぶアグロ連合国から、連合国式の寝具を輸入したのだが、いまいち客の反応が芳しくなくてな。個人的にでも見てもらいたいのだが」
「ほう……?」
その言葉に俺は目を細めた。クレマンが戻ってくる前に、ジョルジュにその寝具が置いてある場所に案内してもらう。と、そこにあったのは。
まごうことなき、ふかふかで柔らかな敷き布団であった。実に2ヶ月ぶりの再会である。
「オフトゥン……!ちょっ、なんでこれを先に紹介してくれなかったんですか!」
「いやぁ、クレマンからベッドを、と聞いていたものでなぁ。連合国では草を編んだ床の上にこれを敷くと聞くし、板張りの床の上に直接これ、というわけにもいくまい?」
お布団に抱き付かんばかりの俺に、ジョルジュが困ったような目をして肩をすくめた。気付けば会計を済ませてきたであろうクレマンが、不思議そうな顔をして俺を見ている。
俺は懐かしのお布団に頬擦りしながら、声を大にして叫んだ。
「買います!個人的に買います!俺の家に置きます!いくらですか!?」
「シキブトン単体で金貨2枚。なにぶんクラレンスでは希少なものなのでな、値が張るのは勘弁してくれたまえ」
「つまり20,000円……oh……」
まぁ、買いました。掛け布団と枕はジョルジュのおすすめ品より二段階ほどグレードを落とさざるを得なかったけれど。
しばらくは節約しないとなぁ。
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2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。
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ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。
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そして何故か使えない魔法。
どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。
それを他所に内心あわてている生徒が一人。
それこそが磯貝章だった。
「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」
目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。
幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。
もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。
そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。
当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。
日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。
「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」
──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。
序章まで一挙公開。
翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。
序章 異世界転移【9/2〜】
一章 異世界クラセリア【9/3〜】
二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】
三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】
四章 新生活は異世界で【9/10〜】
五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】
六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】
七章 探索! 並行世界【9/19〜】
95部で第一部完とさせて貰ってます。
※9/24日まで毎日投稿されます。
※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。
おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。
勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。
ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。
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