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第3章:魔導国家編 ①
第6話 協力要請
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星空と水面が消え、幻想的な草原へと変化した室内。
その光景に驚きつつも、ノクターンは静かに息を整えた。
そっと魔塔主へ歩み寄り、挨拶を交わす。
「この度は急な要請にも関わらず応じてくださり、ありがとうございます。我々は王都に遣える直属の騎士団であり、私が団長のノクターン・ブラックフォードです。」
普段の砕けた口調とは異なり、公爵家の貴族らしい丁寧な言葉遣いでセラフィウスへ告げる。
「先日の親書でもお伝えした通り、わが国の技術では古代魔法の解析が困難であり、魔塔の方々に解析の協力をお願いするために伺いました。」
セラフィウスは頷きながらゆっくりと口を開く。
「うん、話は聞いているよ。長くなりそうだから、座って話し合おうじゃないか」
セラフィウスがパチンと指を鳴らすと、どこからともなくテーブルと人数分の椅子が現れる。
そして浮遊するティーセットが静かにテーブルへと置かれる。
「魔塔主様のご好意を頂戴いたします。」
ノクターンが椅子に腰かけ、騎士たちに目配せをする。
それを合図に騎士たちも腰を下ろす。
ノクターンとレイノルドの間にシエルが腰を下ろしたのを見計らい、セラフィウスが口を開いた。
「確か……秘密保持の盟約を解析してほしいんだってね?」
優雅に紅茶を口にしながらセラフィウスが告げる。
ノクターンが頷いて簡潔に経緯を話し始める。
「誠に遺憾ながら、我が国には敵が潜んでいました……。要人の暗殺を企んでいたのです。」
深く息を整えたノクターンは、静かに言葉を紡ぐ。
「そのスパイを拘束して尋問していたところで刻印が発動し、絶命してしまいました。」
「それは……災難だったね」
セラフィウスは頬に手をあて、静かに呟く。
濃紺の瞳をまっすぐセラフィウスに向けるノクターンは凛とした声で言い放つ。
「そこで、魔塔の方たちにはスパイが誰とつながっていたのか、刻印の契約内容は何だったのかを突き止めてほしいのです」
ノクターンとセラフィウスの間に重たい空気が流れ、セラフィウスが静かに沈黙を破る。
「……解析自体は可能だよ。でも……必ずしも解明できるとは――言い切れないかな。」
セラフィウスの濃紫の瞳がまっすぐノクターンを見据えて言葉を紡ぐ。
「秘密保持の盟約には自害の呪いが組み込まれている――それは知っているね?」
ノクターンが無言でゆっくりと頷き、セラフィウスは言葉を続ける。
「アレは機密を外部に漏らさないための防衛措置。そんなものを無理やり突破しようとするものなら……」
セラフィウスの濃紫の瞳が鋭く光る。
「場合によっては、我々すら巻き込まれる危険があるんだ――。」
2人の間に緊迫した空気が漂い始めると騎士たちは息を呑み、身じろぎもできなかった。
まるで、この一言が彼らの未来を左右するかのように――。
その光景に驚きつつも、ノクターンは静かに息を整えた。
そっと魔塔主へ歩み寄り、挨拶を交わす。
「この度は急な要請にも関わらず応じてくださり、ありがとうございます。我々は王都に遣える直属の騎士団であり、私が団長のノクターン・ブラックフォードです。」
普段の砕けた口調とは異なり、公爵家の貴族らしい丁寧な言葉遣いでセラフィウスへ告げる。
「先日の親書でもお伝えした通り、わが国の技術では古代魔法の解析が困難であり、魔塔の方々に解析の協力をお願いするために伺いました。」
セラフィウスは頷きながらゆっくりと口を開く。
「うん、話は聞いているよ。長くなりそうだから、座って話し合おうじゃないか」
セラフィウスがパチンと指を鳴らすと、どこからともなくテーブルと人数分の椅子が現れる。
そして浮遊するティーセットが静かにテーブルへと置かれる。
「魔塔主様のご好意を頂戴いたします。」
ノクターンが椅子に腰かけ、騎士たちに目配せをする。
それを合図に騎士たちも腰を下ろす。
ノクターンとレイノルドの間にシエルが腰を下ろしたのを見計らい、セラフィウスが口を開いた。
「確か……秘密保持の盟約を解析してほしいんだってね?」
優雅に紅茶を口にしながらセラフィウスが告げる。
ノクターンが頷いて簡潔に経緯を話し始める。
「誠に遺憾ながら、我が国には敵が潜んでいました……。要人の暗殺を企んでいたのです。」
深く息を整えたノクターンは、静かに言葉を紡ぐ。
「そのスパイを拘束して尋問していたところで刻印が発動し、絶命してしまいました。」
「それは……災難だったね」
セラフィウスは頬に手をあて、静かに呟く。
濃紺の瞳をまっすぐセラフィウスに向けるノクターンは凛とした声で言い放つ。
「そこで、魔塔の方たちにはスパイが誰とつながっていたのか、刻印の契約内容は何だったのかを突き止めてほしいのです」
ノクターンとセラフィウスの間に重たい空気が流れ、セラフィウスが静かに沈黙を破る。
「……解析自体は可能だよ。でも……必ずしも解明できるとは――言い切れないかな。」
セラフィウスの濃紫の瞳がまっすぐノクターンを見据えて言葉を紡ぐ。
「秘密保持の盟約には自害の呪いが組み込まれている――それは知っているね?」
ノクターンが無言でゆっくりと頷き、セラフィウスは言葉を続ける。
「アレは機密を外部に漏らさないための防衛措置。そんなものを無理やり突破しようとするものなら……」
セラフィウスの濃紫の瞳が鋭く光る。
「場合によっては、我々すら巻き込まれる危険があるんだ――。」
2人の間に緊迫した空気が漂い始めると騎士たちは息を呑み、身じろぎもできなかった。
まるで、この一言が彼らの未来を左右するかのように――。
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