君とボクの交われない交差点 ~始まりを求める僕と終わりを求める君~

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序章 = 一 =

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 天も地もわからない、何もない 真っ白な世界の中

 真っ赤な鮮血を垂らしたかのように紅い髪が見えます。
ゆらゆらと揺れる焔のように揺れる
 そんな紅い髪の持ち主の青年は、何処かもわからない方角に向かって腕を伸ばしていました。

───こっちの方だ

 その表情には何の色もなく、目の前には何もありません。あるのは彼と彼の影だけです。誰もいない彼しかいない世界で

──行くのか? 


彼は口を開いてもいないのに、何処からともなく、青年の影に隠れるように埋もれた深い闇色のナニカが赤髪の青年に問いかけます。
それに、青年は先程の無表情から一転しました。

────当たり前だ。
ずっと……ずっと、この時を待っていたんだ、ずっとだ

奥歯をギリギリと食い縛り、酷い憤りをみせます。大きな拳は、握りしめ過ぎて血が流れて床を汚れました。
それにも構わずに吐き出すように叫びました。


一億年だ!
あの人に会えず俺は、なぜこんなところに居続けなければならない!


真っ白な壁に、八つ当たりするように青年は壁を殴り付けました。
それに、影はひどく冷めたタメ息をつきました。

────行ったとしても、最早お前のことなど覚えておらんかもしれんぞ


────………覚えてなくたっていい


────何処いいるかも定かではないぞ。
       そんなやつをお前はどうやって探すというのだ?

────そんなの、近づけばわかる


彼は、壁を殴り付けた手とは反対の手に持った黒剣を強く握りしめます、それと共に赤い宝玉が炎のように輝きました。

────一億年の時が流れたというのに、お前はまだあやつを取り戻す気か?

────当たり前だ。
       そんなのあの人を殺した時から代わりなんてない。
       俺の気持ちは変わらない。
      さぁ、早く俺を送り出せ、デウス!

────……そうか、ならば行くがよい。



青年の、その姿は剣に溶けて消えて、暗くも、星たちの煌めく穴へとその剣を真っ暗ろな影が投げ入れ、剣は闇の中へと消えていきました。
残ったのは小さな影だけ。彼はそっと煌めく銀河を覗き込みました。

────あの女神殿にしては、よくぞここまでの銀河を作り上げたモノだ。
この中をお前は一つ一つ探しだすというのか?
ニーチェ。

憐れむような声の、その問いかけは闇に飲まれて消えてしまいました。



++++++++++



軽い靴の音が2つ、古びた洋館に向かって走っています。
どちらも金髪で、少し髪色が濃く背の高い方がシン、明るめの髪に身軽そうな方がリノ。彼らの手には白い封筒に真っ赤な封蝋に刻印の押されたパーティーへの招待状が握られています。それは、長老の孫息子の誕生日パーティーへの招待状。
二人は、その孫息子から招待されているのです。
とはいえども、主役の少年はまだまだ幼く、彼らにすれば一番小さな弟のような存在。誕生日パーティーよりも、どちらかといえば可愛い弟と遊ぶことにわくわくしながら少年達は急ぎ走っていました。

 彼らの足取りは軽く、目的地の古びた洋館にあっという間に走り抜けてしまいました。たどり着いた館は老朽化してはいますが、きちんと手入れの行き届いており、可愛らしい花達が美しく整列しています。その建物に備え付けられた大きな呼び鈴を二人は、思い切り良く鳴らしました。
カランカランと鐘の音が鳴り響くと、しばらくして、金色に茶色のまじったおばあさんが、大きなドアを開けてくれ二人を見つけて破顔しました。

「あらあら誰かしら?
あら、まぁ、まぁ!シンにリノ、よく来たねぇ」

「ソフィアおばぁちゃん!遊びにきたよ!」

「ねぇ!ユナは?」

 とたとたと可愛いらしい足音をたて跳ねる少年達の頭を、紫波の寄り、炊事で固くなった手が撫でます。部屋からは、焼き菓子の甘い香りが漂ってきていて、二人は鼻をすんすんと鳴らしました。

「えぇ、えぇわかっているわ。
ステラさま。シンとリノがきましたよ」

家主に向かって良く通る声で彼女は呼びかけます。

「あら!もうそんな時間! 」

パタパタと慌ただしく女性が、エプロン姿で飛び出てきました。

「シン!リノ!
いらっしゃい!中に入っておいで!」

彼女は部屋の奥から手招きし、その足元に小さな少年が彼女のスカートの端を掴んでそっと覗いていました。

「ユナ!」
「なぁ、ユナのお母さん!まだ準備中なんだろ」
「俺ら外でユナと遊んでくるからさ」

「あら!ありがとう、とても助かるわ!
ユナ、さぁ、にーに達と遊んでおいで」

そう言って頭を撫でられた少年は恐る恐る少年達の方へ向き直り二人を見た途端に破顔しました。

「シンにいに、リノ」

とたとたと可愛らしい足音をたててユナと呼ばれた少年はリノとシンに向かって走っていき、シンに飛びつきました。

「兄ちゃんずるい!ユナーほら、リノ兄ちゃんだよ」

「リー」

シンにくっつきながら、ユナはリノに向かってふくふくの頬を緩ませてにっこりと笑いました。


「ま、まぁ、それでいいや、ユナはちっちゃいからな!」

リノは、フワフワの赤みがかった金髪をわしゃわしゃと撫でます。


「よし、ユナの母さん、おれたち泉のほとりにいってくる!パーティーまでには戻ってくるよ。行こうぜほら」

「気をつけてね」

「まってよ!兄ちゃん!!」

三人は外へと飛び出していきました。

「元気がよろしくていいですわね 」
「ええ。とても助かっているわ」
「三人とも、これからの成長が楽しみでございますね」

「ええ、とても楽しみだわ。でもユナは甘えん坊だから少し心配ね」

和やかな雰囲気でユナの誕生パーティーの支度が進められていきます。そこに、また鐘の音がなりました。


「あら?次はだれかしら?」

「こんにちは!姉さん」
「あら、ジェフとアンジェちゃん!それにリーゼもよくきたわね」

「ステラおばちゃん!すっごくいい匂いがする」

女の子が、料理の香りに幸せそうに微笑みました。


「うふふ、今腕によりをかけているからね」

「あ、あたしもお手伝いする!」

「助かるわ。あっ、そうそうアンジェちゃんに。はい、これ、どうぞ」

ステラは、そっと隠すようにおいてあった、フリルのついた子供用のエプロンを彼女に手渡しました。

「わっ、可愛い!!」

「前に遊びに来たときに、可愛いっていってくれたエプロンを、アンジェちゃん用に作ってみたの。気に入ってくれたかしら?」
「うん!嬉しい!早速使っていい? 」
「ええ、もちろんよ」
「良かったなー、アンジェちゃん!」

リーゼと呼ばれた青年は、アンジェの柔らかな頭を優しく撫でました。

「さてと、お久しぶりです。姉さん、さっそくですがユナは?」

リーゼが、かなり大きい人形を片手にキョロキョロと辺りを見回しています。

「あの子ならさっきシンとリノが連れていったわ。」
「うわ、一足遅かったか!
見てくださいよ!姉さん!!
自警団の皆でこれ買ったんです!!」

そう言って、大きすぎて既に中身の見えている人形を見せびらかすように、彼はその場の人間に見せました。

「あらぁ、すごく大きいわねぇ」
「はい!これで歩き回るのは少し恥ずかしかったですよ。
でも、ユナのためですからね。
けど、どうしようかな?ユナに直接手渡してから鍛練に行こうと思ってたんだけど」

肩を落とすリーゼに、アンジェが小さな手がズボンを掴みます。

「おばさん、ごめんなさい!やっぱりお手伝いできない。
リーゼをつれてアンジェ、ユナ達を探しにいってくる!
ねぇ、父さん!いいでしょ?」
「あら、その方がよさそうね、お願いね。アンジェちゃん。
また今度一緒にお料理しましょうね」
「うん!でも、今日のお片付けは、手伝うよ!」
「まぁ!たのもしい」
「ありがたいわ。百人力ね!」

ソフィアとステラは微笑ましそうな目で彼女を見つめます。

「リーゼなら安心だな。アンジェ、気をつけて行っておいで」
「お、ジェフさんの許可がでた!
じゃあアンジェちゃんとユナ達のお迎えにいこうか。
姉さん。人形汚れたら困るのでここに預けてもいいですか?」

「いいわよ。
もう少しでパーティーの準備も出来るから、あの子達を呼んできてもらえるしら?」
「えぇ、もちろん。アンジェちゃんいこうか?」
「うん!」 

そう言ってアンジェの手を引きリーゼはユナを探しに向かいました。
彼女らが出た後に、力仕事を任されたジェフも何のかんのいいながらも楽しげです。

「あ、そう言えば、リーゼもようやく身を固めるみたいね」
「あぁ、もうその噂が流れているんだな!
喜ばしいことだよ。将来的には、あいつに自警団のリーダーをやってもらうつもりでいるんだ」
「あらあら、あんまり色々押し付けたらだめよ」
「はは、まぁ、将来的に、さ。まだまだ爪が甘いからなぁ」 

「そうねぇ、確かに。まだまだ甘いわね。
あ、そう言えば話しは変わるけれど、この間の隕石は大丈夫だったの?確か結界の方だったけれど」

「あぁ、あれかい?
それがな、全員で向かったのだが何もなかったんだ、地面に穴も何もなくてな」

「そうなの、凄く揺れたから心配になっていたのよ」

「もしかしたら、もう少し離れた所に落ちたのかもしれんな。俺たちは、結界の楔辺りの守護が中心だからな。
お。そうそう結界だが、お前の夫のスティーブも元気にやっていたぞ」

「それなら良かったわ!いつ頃戻れそうかしら!」

「それは秘密にしてくれってさ」

「もう!本当に早くお仕事から帰って来てほしいものね」

「あぁ、本当にそうだな」

ジェフはやれやれと、肩をすくめました。



ところかわって、小さなやんちゃっ子達は、野原を駆け回っています。

「ほら、ユナ捕まえた」
「きゃきゃ!つかまーた」

嬉しそうにユナを捕まえたリノが脇をくすぐります。
きゃきゃとはしゃいですぐに、シンにリノに振り返りました。


「ユナに鬼は難しいから次はシンが鬼な!」
「はっはーん、お前らなんて秒で捕まえてやるよ」
「おっ!言ったな!よしきた!今日のおやつかけようぜ」

そんな風に男の子どうしの戯れが始まってユナはキョトンと二人を見つめていました。
そこに、嗄れた声が割って入ってきました。


「おや、シンにリノ。久しぶりじゃなぁ。」

ほっそりとした体躯にながーい自慢の髭を整えながら、一人の老人がユナ達に手を振っています。

「あっ。長老様」
「長老さま!」
「じーじ!」

リノか入ってら離れて長老にユナは走っていきました。


「おお、ユナや。お兄ちゃん達と遊んでもらってよかったのう。
うむ、皆、元気のようじゃな」
「うん!」
「超元気だよ」
「ユナも!ユナもだよ!」

「おお、ユナや、お兄ちゃん達にたくさん遊んでもらうんじゃぞ」

枯れ木のような指がユナの頭をなでます。

「じーじ、大好き!」

「うんうん」

「ねぇ、長老さま!」

「ん?なんじゃ?シン?」

「あのさ!俺!ユナは長老の後継者って聞いたんだけど、大人になったら長老さまになるの?」

「お髭生えるの?」

「ホッホッホ、そうじゃのぅ。
髭はユナ次第じゃが、後継者はなぁ。
ユナには、適正があるからのう。
将来この子の父のように、結界を守る守人になれるじゃろうな」

「前から気になってたんだけどさぁ。俺あんまりわかってないんだけど結界ってなあに?」

「あっ、俺も俺も!結界ってなんなの?」

「うむ、そうじゃなぁ。お主らもそろそろ覚えておかねばならんな。
ようよう覚えておくのじゃぞ」

「「うん」」

「シンやリノは知っておるじゃろうが、この村は風の守りし大樹の里の最東端の村じゃ。
今流れておるこの川の先には、絶界へと続く断崖絶壁の崖となっていてのう。下は闇の神、ソワール様の領域で、 ワシらには生きることの出来ぬ世界となっておる。」

「どうして生きれないの?」

「それはのう。ソレール様とソワール様は兄弟じゃが仲違いしておられるからなんじゃ」

「なかたがい?」

「そう、要はな。けんかじゃよ。
じゃから、崖の下に降りればソレール様の加護がなくなり、ワシらは生きることができんのじゃ。
何よりソワール様の下部はワシらを敵視しておる。じゃから結界が張られる前は幾人もの人々が殺されてきたのじゃ」

「じーじ、こわい!」

ユナは小さな腕を目一杯広げて長老に抱きつきました。

 
「ねぇ、それって大丈夫なの?」

「心配はいらんよ。あそこに大樹が見えるじゃろう。」
「うん、すっごいでかいんだろ?」

「あぁ、ここからの距離はとても遠いがあの大樹はとても大きいからな。
ここからでも見えるのじゃ。
あそこには、大樹を守りし巨人様達が住まわれておる。
彼らは里を守るために、三つの楔を作られたのじゃ。
そのうちの一つがここにあるのじゃ」

「そんなのがあるんだ!でも、あると何かあるの?」

「うむ、三つの楔に巨人様とソレール様の力が込められて彫り込まれておる。その力でソワール神の侵入を防いでおるのじゃ」

「へぇそうなんだ、でもさ。
それなら俺らの村は安全だから何もしなくてもいいんじゃねぇの? 」

「いいや、いくらソレール様の神力と巨人様の神力が込められておるとはいえ、時間が経てば力も刻印も薄れていくものじゃ。
じゃから、代々この地を守る結界師、つまり、ワシらの中でも最も力を持つものその力を補修し、魔力を注ぐ必要がある。
ユナは見たところ歴代一の力を感じる。成長が楽しみじゃよ」

「はぇー、ユナは大変だな」

ワシャワシャとリノはユナの頭を撫でました。

「ホッホッ、お主ら他人事のように言うとるが、結界が破ければこの辺り一帯はなくなるぞ。」

「ひぇっ、怖っ!熊の魔物みたいな感じ?」

「ホッホッ。あれも大変じゃがな。
それよりもずっと恐ろしいことになる。
とは言えども、今はユナの父が抑えておるから大丈夫じゃがなぁ。」
「ほっならユナの父ちゃんがいる間は大丈夫じゃねぇの?」
「いいや、いずれはあやつの力も衰える。
じゃから、いずれは誰かに引き継がねばならんのじゃ。
まぁ、ユナはもっと成長せんうちはのう。それに、力はあれども結界に適正があるかじゃな」

「へぇ、ダメなときはどうなるの?」

「他の候補者、例えばマルディンとかになるのぅ」

「ええー、俺あいつ嫌い!」

「おれもー」
「「なぁー」」

兄弟は口をそろえます。


「ホッホッ、そんなこと言わずに仲良くするんじゃよ。
それにのう、結界師を守るものも必要なのじゃよ。
ソワール神は来ずとも魔物はすんでおる。お主らには強くなってこやつを守って欲しいのじゃ」

「へっへーん、そんなのあたりまえだろ!」

「そうそう!ステラおばさんからも頼まれてるしね」

「そうか、そうか、よろしく頼むぞ」

   「「任せてよ」」

二人は同じようなポーズを決めていました。
それから、程なくて長老の長い服をユナが引っ張りました。

「じーじ、ねぇ、かんかんいってる」

「ん?おや、何の音じゃ??」

「ユナの母さんが呼んでる音か?」
「それにしては切羽詰まってないか?」

カンカンカーン

普段ならば聞きなれた音なのに、その日の鐘は切羽つまったような、焦ったような鐘の音でした。

「う?なんかやばくないか?」

「うーむ、よし、ワシは村を見回ってくる、お主らは、ステラ達を見てきてくれ」
「うん!」
「わかった!長老気をつけて!」

「うむ!」

老人とは思えないスピードで、長老は駆け抜けいきました。
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