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第一章
第7レース(1)夏だ!海だ!水着だ!
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7
「ぶはっ!」
青空が海中からガバッっと顔を出す。既に海、飛鳥、真帆の三人が砂浜に上がっている。飛鳥が笑う。
「朝日さん、潜水を競っているわけではありませんのよ?」
「泳いでたんだよ!」
「あら、そうだったのですか、それは失礼……」
「真帆、順位は?」
「ええと、海ちゃんと撫子さんにかなりの差をつけられての三着、四着です……」
「くっ……ここまで差をつけられるとは」
「『海なし県』の方々に我々が泳ぎで後れをとるわけには参りませんので……」
バスト間に非常に深い切れ込みがあるワンピースタイプの水着である『プランジング』を着用した飛鳥が海水で濡れた髪をタオルで拭きながら答える。薄い桃色のカラーである水着で、切れ込みから覗く真白な肌や細すぎず太過ぎない太ももからスラリと伸びるこれまた真白な長い脚を見せつけるように砂浜を颯爽と歩く。青空が悔しそうに呟く。
「お嬢はともかく……まさか、クラス長にも負けるとはな」
青空の言葉を聞き、水中メガネを外して、いつもの眼鏡をかけた海は彼女にしては珍しく、満面の笑みを浮かべながらこう答える。
「小さい頃からよく大洗海水浴場へ行っておりましたから、泳ぎには自信があります」
そう言って海は胸を張る。藍色のワンピース水着で背中がUの字に開いた、オーソドックスな水着である。海は小柄ではあるが、それなりに長い手足と腰回りにはくびれも出来ており綺麗なスタイルだということが分かる。
「三日月さん、奇遇ですわね。わたくしも幼少期によくビーチで家族と楽しんだものですわ」
「そうなのですか……神奈川のご出身なら、大磯や江の島などですか?」
「? いいえ、オアオア島のプライベートビーチですわ」
「はい? オアオア島?」
「太平洋にある撫子グループ所有の島です。オオアライというのはどこの島なのかしら?」
「……」
「あら? 三日月さん? どうかしたかしら?」
「少しでも親近感を抱いた私が愚かでした……」
海は飛鳥の問いかけを半ば無視し、砂浜のチェアに腰を下ろす。
「くそ! もういっちょ勝負だ!」
青空の叫びに対し、自分もチェアに腰かけた飛鳥が苦笑交じりで答える。
「なんどやっても結果は同じだと思いますわよ……」
「じゃあ、ハンデだ、アタシと真帆はビート板使ってもいいこととする!」
「いや、ビート板って⁉」
「久しぶりに聞きましたね……」
青空の提案に対し、真帆は困惑し、海が懐かしそうに呟く。
「駄目か……」
「ビート板でどうにかなるレベルじゃないでしょ……」
「……むしろこっちがハンデを抱えているようなもんなんだけどな……」
「「‼」」
派手なオレンジ色のバンドゥ・ビキニに身を包んだ青空が自分の姿を見て呟く。
「これなんか重くてよ~メロン二つ抱えているようなもんだぜ~」
『バンドゥ・ビキニ』とはトップスの部分が三角形ではなく、横長の帯状でチューブトップ型になっているビキニのことである。青空はトップスからこぼれ落ちそうになっている自らの豊満なバストを両手で掴み、わざとらしく揺らしてみせる。
「「……」」
「最近、鍛えているからかこっちの方もデカくなってきてよ~ショーツの食い込みが気になっていまいち集中出来ねえんだよな」
「「!」」
青空はムッチリとしたお尻をプリプリと左右に振ってみせる。
「「……」」
飛鳥と海が物凄い形相で青空を見ていることに気付いた真帆はこのままだと誰かが血を見る展開になるのではと思い、なんとか話題を変えようとする。
「し、しかし、この恒例だという伊豆の夏合宿! すごいハードでしたね~」
「先月から本格的に始まったゲート訓練には彼氏も苦戦してたな~」
「そう、炎ちゃんだけずっと居残りで……って、彼氏じゃないですよ! まだ……」
「まだ~? そんな悠長なこと言っていると、誰かに差し切られちまうぞ?」
「そ、そんなことはさせません!」
「そうだよな~その為にこういう水着を選んだんだもんな~?」
「キャ⁉ ちょ、ちょっと朝日さん!」
青空が真帆の背後に回り込み、身体をベタベタと触る。
「まさか、大人しそうなお前が紐ビキニとはな~驚いたぜ」
そう、真帆はショーツの横部分を紐で結んで固定する、明るい水色の『紐ビキニ』を着用しているのである。
「ちょっと……」
「しかも今まで気が付かなかったが、お前さん、着やせするタイプだったんだな~。出るとこしっかり出てて、肌触りも柔らかくてマシュマロみてえだな」
「言い方がなにかいやらしいんですけど⁉」
「毎日そそくさとシャワーを浴びていたのはこの立派なものを隠す為か……」
「別に隠していたつもりはないですけど……あん、変な所触らないで下さい!」
青空のいやらしい手つきに真帆が腰をくねらせる。それにしても二人ともなかなかのスタイルである。今すぐグラビアアイドルと名乗っても差支えないであろう。
「この大胆な紐ビキニで炎仁の野郎に文字通り火を付けてやろうと思ったんだろう? 残念だったな、男子どもとは自由時間が別々でよ」
「そ、そんなつもりは……ちょっとだけありましたけど……」
真帆が小声で呟く。青空が聞き返す。
「あん? なんだって?」
「なんでもないです!」
「え~い、このハレンチ娘!」
「そして裏切り者!」
「「えっ⁉」」
飛鳥と海が立ち上がって叫ぶ。そのスレンダーな身体がわなわなと震えている。
「ど、どうした二人とも?」
「う、裏切り者って……」
「朝日さんはともかく……紺碧さん、貴女はこちら側の住人だと思っていましたわ、残念でなりません」
「こ、こちら側って……」
飛鳥の言葉に真帆は困惑する。飛鳥は構わず続ける。
「自由時間と言っても、単にのんびり休憩していろとは言われておりません! 故にわたくしたちは競泳対決を行いました! 次の種目に参りましょう!」
「次の種目~?」
「そう、これです!」
「「!」」
飛鳥が差し示した先にはビーチバレーのコートがあった。
「2対2のビーチバレーで対決です!」
飛鳥の宣言に青空が笑う。
「おもしれえな、チーム分けは?」
「知れたこと……貴女方『チームハレンチ』とわたくしたち『チーム清楚』ですわ!」
「わ、わたしもハレンチ扱い⁉」
真帆が戸惑う。青空がぼそっと呟く。
「別にいいけどよ、『チームたわわ』と『チームノットたわわ』の方が良くね?」
「火に油を注がないで!」
真帆が青空の発言を諌める。
「『チーム豊満』と『チーム控えめ』はどうでしょうか?」
「う、海ちゃんまで何を言っているの⁉」
「さあ、さっさとコートにお入りなさい! ボッコボッコのギッタギッタにして差し上げますわ!」
「へっ、返り討ちにしてやらあ!」
「どうしてこんなことに……」
争う必要の無い争いが始まってしまう。
「さあ、三日月さん、サーブは任せましたよ!」
「足は砂に取られ、胸には脂肪、動きにくいはず……絶対取れないコースはここ!」
海がジャンプサーブを放った、ボールは鋭い弾道を描き、真帆たちのコートに向かって勢いよく速く飛ぶ。
「おらっ!」
難しいボールだったが青空が上手くレシーブする。海が驚く。
「な⁉ ボールの回転、角度、スピード、どれも申し分なかった理論的には完璧なサーブ! 何故拾えるのです⁉」
「小難しいこと考えんな、クラス長! 己の本能に従え!」
「つくづく相容れない人ですね、貴女という人は!」
「も、もっと平和的にやりましょうよ~あっ!」
トスを上げるつもりだった真帆だが、力加減を誤り、そのまま相手コートに返してしまう。いわゆるチャンスボールである。飛鳥がレシーブし、海がトスを上げて、飛鳥が高くジャンプする。
「喰らいなさい! 『フライングバードアタック』!」
強烈なスパイクが真帆に向かって飛んで行く。
「えい!」
真帆がレシーブする。飛鳥が驚愕する。
「なっ! わたくしの必殺スパイクが⁉」
「落ち着いてタイミングを計れば……反応出来る!」
「流石の運動神経だ! よし、トスを上げるぜ真帆! お前が決めろ!」
青空が絶妙なトスを上げる。真帆はボールの軌道をしっかりと見極める。
「竜術競技の飛越と同じ……タイミング良く飛んで、合わせる!」
真帆の放ったスパイクはボールにブレを生んだ。海が冷静に対応しようとする。
「ブレ球⁉ しかし、この程度なら……⁉ ぶはっ!」
海はレシーブしきれず、顔面に受けて倒れてしまう。飛鳥が駆け寄る。
「三日月さん! どうしたというの⁉」
「球のブレと真帆さんの胸の揺れが同時に目に入って混乱させられました……」
「な、なんて魔球を……紺碧さん、恐ろしい娘! しかし、勝負はこれからよ!」
「へっ、望むところだぜ!」
「あ、あの、せめて普通にやりましょう……なんか恥ずかしいし」
真帆の願いも虚しく、女同士の戦いはこの後もヒートアップするのであった。
「ぶはっ!」
青空が海中からガバッっと顔を出す。既に海、飛鳥、真帆の三人が砂浜に上がっている。飛鳥が笑う。
「朝日さん、潜水を競っているわけではありませんのよ?」
「泳いでたんだよ!」
「あら、そうだったのですか、それは失礼……」
「真帆、順位は?」
「ええと、海ちゃんと撫子さんにかなりの差をつけられての三着、四着です……」
「くっ……ここまで差をつけられるとは」
「『海なし県』の方々に我々が泳ぎで後れをとるわけには参りませんので……」
バスト間に非常に深い切れ込みがあるワンピースタイプの水着である『プランジング』を着用した飛鳥が海水で濡れた髪をタオルで拭きながら答える。薄い桃色のカラーである水着で、切れ込みから覗く真白な肌や細すぎず太過ぎない太ももからスラリと伸びるこれまた真白な長い脚を見せつけるように砂浜を颯爽と歩く。青空が悔しそうに呟く。
「お嬢はともかく……まさか、クラス長にも負けるとはな」
青空の言葉を聞き、水中メガネを外して、いつもの眼鏡をかけた海は彼女にしては珍しく、満面の笑みを浮かべながらこう答える。
「小さい頃からよく大洗海水浴場へ行っておりましたから、泳ぎには自信があります」
そう言って海は胸を張る。藍色のワンピース水着で背中がUの字に開いた、オーソドックスな水着である。海は小柄ではあるが、それなりに長い手足と腰回りにはくびれも出来ており綺麗なスタイルだということが分かる。
「三日月さん、奇遇ですわね。わたくしも幼少期によくビーチで家族と楽しんだものですわ」
「そうなのですか……神奈川のご出身なら、大磯や江の島などですか?」
「? いいえ、オアオア島のプライベートビーチですわ」
「はい? オアオア島?」
「太平洋にある撫子グループ所有の島です。オオアライというのはどこの島なのかしら?」
「……」
「あら? 三日月さん? どうかしたかしら?」
「少しでも親近感を抱いた私が愚かでした……」
海は飛鳥の問いかけを半ば無視し、砂浜のチェアに腰を下ろす。
「くそ! もういっちょ勝負だ!」
青空の叫びに対し、自分もチェアに腰かけた飛鳥が苦笑交じりで答える。
「なんどやっても結果は同じだと思いますわよ……」
「じゃあ、ハンデだ、アタシと真帆はビート板使ってもいいこととする!」
「いや、ビート板って⁉」
「久しぶりに聞きましたね……」
青空の提案に対し、真帆は困惑し、海が懐かしそうに呟く。
「駄目か……」
「ビート板でどうにかなるレベルじゃないでしょ……」
「……むしろこっちがハンデを抱えているようなもんなんだけどな……」
「「‼」」
派手なオレンジ色のバンドゥ・ビキニに身を包んだ青空が自分の姿を見て呟く。
「これなんか重くてよ~メロン二つ抱えているようなもんだぜ~」
『バンドゥ・ビキニ』とはトップスの部分が三角形ではなく、横長の帯状でチューブトップ型になっているビキニのことである。青空はトップスからこぼれ落ちそうになっている自らの豊満なバストを両手で掴み、わざとらしく揺らしてみせる。
「「……」」
「最近、鍛えているからかこっちの方もデカくなってきてよ~ショーツの食い込みが気になっていまいち集中出来ねえんだよな」
「「!」」
青空はムッチリとしたお尻をプリプリと左右に振ってみせる。
「「……」」
飛鳥と海が物凄い形相で青空を見ていることに気付いた真帆はこのままだと誰かが血を見る展開になるのではと思い、なんとか話題を変えようとする。
「し、しかし、この恒例だという伊豆の夏合宿! すごいハードでしたね~」
「先月から本格的に始まったゲート訓練には彼氏も苦戦してたな~」
「そう、炎ちゃんだけずっと居残りで……って、彼氏じゃないですよ! まだ……」
「まだ~? そんな悠長なこと言っていると、誰かに差し切られちまうぞ?」
「そ、そんなことはさせません!」
「そうだよな~その為にこういう水着を選んだんだもんな~?」
「キャ⁉ ちょ、ちょっと朝日さん!」
青空が真帆の背後に回り込み、身体をベタベタと触る。
「まさか、大人しそうなお前が紐ビキニとはな~驚いたぜ」
そう、真帆はショーツの横部分を紐で結んで固定する、明るい水色の『紐ビキニ』を着用しているのである。
「ちょっと……」
「しかも今まで気が付かなかったが、お前さん、着やせするタイプだったんだな~。出るとこしっかり出てて、肌触りも柔らかくてマシュマロみてえだな」
「言い方がなにかいやらしいんですけど⁉」
「毎日そそくさとシャワーを浴びていたのはこの立派なものを隠す為か……」
「別に隠していたつもりはないですけど……あん、変な所触らないで下さい!」
青空のいやらしい手つきに真帆が腰をくねらせる。それにしても二人ともなかなかのスタイルである。今すぐグラビアアイドルと名乗っても差支えないであろう。
「この大胆な紐ビキニで炎仁の野郎に文字通り火を付けてやろうと思ったんだろう? 残念だったな、男子どもとは自由時間が別々でよ」
「そ、そんなつもりは……ちょっとだけありましたけど……」
真帆が小声で呟く。青空が聞き返す。
「あん? なんだって?」
「なんでもないです!」
「え~い、このハレンチ娘!」
「そして裏切り者!」
「「えっ⁉」」
飛鳥と海が立ち上がって叫ぶ。そのスレンダーな身体がわなわなと震えている。
「ど、どうした二人とも?」
「う、裏切り者って……」
「朝日さんはともかく……紺碧さん、貴女はこちら側の住人だと思っていましたわ、残念でなりません」
「こ、こちら側って……」
飛鳥の言葉に真帆は困惑する。飛鳥は構わず続ける。
「自由時間と言っても、単にのんびり休憩していろとは言われておりません! 故にわたくしたちは競泳対決を行いました! 次の種目に参りましょう!」
「次の種目~?」
「そう、これです!」
「「!」」
飛鳥が差し示した先にはビーチバレーのコートがあった。
「2対2のビーチバレーで対決です!」
飛鳥の宣言に青空が笑う。
「おもしれえな、チーム分けは?」
「知れたこと……貴女方『チームハレンチ』とわたくしたち『チーム清楚』ですわ!」
「わ、わたしもハレンチ扱い⁉」
真帆が戸惑う。青空がぼそっと呟く。
「別にいいけどよ、『チームたわわ』と『チームノットたわわ』の方が良くね?」
「火に油を注がないで!」
真帆が青空の発言を諌める。
「『チーム豊満』と『チーム控えめ』はどうでしょうか?」
「う、海ちゃんまで何を言っているの⁉」
「さあ、さっさとコートにお入りなさい! ボッコボッコのギッタギッタにして差し上げますわ!」
「へっ、返り討ちにしてやらあ!」
「どうしてこんなことに……」
争う必要の無い争いが始まってしまう。
「さあ、三日月さん、サーブは任せましたよ!」
「足は砂に取られ、胸には脂肪、動きにくいはず……絶対取れないコースはここ!」
海がジャンプサーブを放った、ボールは鋭い弾道を描き、真帆たちのコートに向かって勢いよく速く飛ぶ。
「おらっ!」
難しいボールだったが青空が上手くレシーブする。海が驚く。
「な⁉ ボールの回転、角度、スピード、どれも申し分なかった理論的には完璧なサーブ! 何故拾えるのです⁉」
「小難しいこと考えんな、クラス長! 己の本能に従え!」
「つくづく相容れない人ですね、貴女という人は!」
「も、もっと平和的にやりましょうよ~あっ!」
トスを上げるつもりだった真帆だが、力加減を誤り、そのまま相手コートに返してしまう。いわゆるチャンスボールである。飛鳥がレシーブし、海がトスを上げて、飛鳥が高くジャンプする。
「喰らいなさい! 『フライングバードアタック』!」
強烈なスパイクが真帆に向かって飛んで行く。
「えい!」
真帆がレシーブする。飛鳥が驚愕する。
「なっ! わたくしの必殺スパイクが⁉」
「落ち着いてタイミングを計れば……反応出来る!」
「流石の運動神経だ! よし、トスを上げるぜ真帆! お前が決めろ!」
青空が絶妙なトスを上げる。真帆はボールの軌道をしっかりと見極める。
「竜術競技の飛越と同じ……タイミング良く飛んで、合わせる!」
真帆の放ったスパイクはボールにブレを生んだ。海が冷静に対応しようとする。
「ブレ球⁉ しかし、この程度なら……⁉ ぶはっ!」
海はレシーブしきれず、顔面に受けて倒れてしまう。飛鳥が駆け寄る。
「三日月さん! どうしたというの⁉」
「球のブレと真帆さんの胸の揺れが同時に目に入って混乱させられました……」
「な、なんて魔球を……紺碧さん、恐ろしい娘! しかし、勝負はこれからよ!」
「へっ、望むところだぜ!」
「あ、あの、せめて普通にやりましょう……なんか恥ずかしいし」
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