3 / 29
第一章
第1話(2)駒の動かし方
しおりを挟む
「竜王になるのじゃ!」
「い、いや、将棋やったことあるの?」
「太郎、ワシのことをよく知っておるじゃろう?」
「え?」
「あるわけがないじゃろうが!」
「ええっ⁉」
太郎が驚く。
「なんじゃ、そんなに驚くことか?」
「いや、将棋未経験なのに、竜王になるっていうのは無謀だよ……」
「無謀かの?」
竜子が首を傾げる。
「だって、将棋が何かも分かっていないでしょ?」
「それくらいは分かるわい。盤上の遊戯じゃろう?」
「う、うん、ボードゲームだよ……ルールは?」
「全く知らん!」
竜子が力強く断言する。
「や、やっぱり無謀だよ……」
「誰だって最初は初めてじゃ!」
「そ、それはそうだけれどさ……」
「ルールがあるのなら覚えれば良いだけのこと!」
「覚えればって……」
「パパ……」
「ほいきた!」
ママが目配せすると、パパが部屋を出ていく。太郎が首を傾げる。
「え? ど、どうしたの? パパ……ああっ⁉」
太郎がまたも驚く。パパが何やら机のようなものを持ってきた。
「ふふっ、これはね……」
「親戚のおじさん、あなたたちの大叔父さんから譲り受けた将棋盤よ」
「あっ、ママ、パパが言おうと思ったのに……」
「『やる気は伸ばせ』が我が家の教育方針……パパから将棋のルールを教わりなさい」
「パパ、将棋分かるの?」
「いやあ、あくまでも初心者レベルだけど……駒の動かし方とかなら……」
「よし! 早速始めるのじゃ!」
「それじゃあ……」
リビングに移動した竜子と太郎、パパが将棋盤を挟んで向かい合う。パパが駒を手際よく並べていく。竜子がそれを興味深そうに見つめる。
「ほう……」
「……出来たよ」
「ふむ……」
「縦に9マス、横に9マスと仕切られた番で、一回ずつ駒を動かして、相手の王――玉、ぎょくとも言うね――を取った方が勝ちのゲームだよ。すごく簡単に言っちゃったけど」
「王手!っていうやつだね」
「おっ、太郎、よく知っているね」
「まあ、それくらいはね……」
「続けるけど、これまた簡単に言えば、手前の3列が自分の陣地、3列挟んで、奥の3列が相手の陣地だ。最初は陣地内に駒を置いて、そこから動かす。ここまでは良いかな?」
「うむ……」
竜子が頷く。パパが話を続ける。
「じゃあ、駒の動かし方を……まずはこれだ」
パパが『歩兵』と書かれた駒を手に取る。竜子がそれを読む。
「ほへい……」
「『ふひょう』と読むんだ。まあ、『歩』、ふ、と呼ぶのが一般的だね。これが一番多い駒で、自分と相手で9枚ずつ、合計18枚もあるんだ。この歩が陣内の最前列に並んでいる」
「前衛みたいなものか」
「そういう感じだね。この歩は前に1マスだけしか進めない」
「シンプルじゃな」
「シンプルだけど、結構奥深い。歩の使い方で勝負が決まるときもあるよ」
「使い方?」
太郎が首を傾げる。
「ああ、将棋は相手の駒を取ることが出来るんだけど、駒を取ったら、自分の駒として使うことが出来るんだよ」
「へえ、味方を増やせるんだ」
「そういうこと、置いては駄目な場所もあるんだけど、まあ、それは追々……次は……」
パパが『香車』と書かれた駒を手に取る。竜子がそれを読む。
「かおりぐるま」
「いや、『きょうしゃ』って読むんだ。これは自陣の3列目の両端に2枚ずつある」
「どういう動きをするんじゃ?」
「前方になら一直線に突き進めるよ」
「貫く感じじゃな」
「そう、『槍』というあだ名もあるね。ああ、味方の駒を飛び越えたりすることは出来ないよ、香車に限らずね。次は……」
パパが『桂馬』と書かれた駒を手に取る。竜子がそれを読む。
「かつらうま」
「『けいま』と読むんだ。これは香車の隣、これまた2枚ずつある。これは特殊な動き方をする駒でね。2マス前方の右か左のマスに動くことが出来るんだ」
「軽快な感じじゃな」
「そうだね、これは味方や相手の駒を飛び越えることが出来る。ただ、相手の駒は取れるけれど、味方の駒があるマスには移動出来ないよ。次はひとつ飛ばして……これ……」
パパが『金将』と書かれた駒を手に取る。竜子がそれを読む。
「『きんしょう』」
「当たり。これは王の両隣に、これも2枚ずつある。前と両斜め前、左右、後ろに1マスずつ動けるんだ」
「有能じゃな、金を名乗るだけはある」
「そう、攻守において重要な役割を果たす駒だ。次はこれ……」
パパが『銀将』と書かれた駒を手に取る。竜子がそれを読む。
「『ぎんしょう』」
「また当たり、これは金と桂馬の間に、これまた2枚ずつある。前と両斜め前には動けるけれど、左右と後ろには動けない」
「むっ、将というわりには物足りないのお……」
「ところがどっこい、両斜め後ろに動けるんだ。金には出来ない動きだよ」
「ほう、渋いのお……」
「まさに『いぶし銀』だね。次はこれ……」
パパが『角行』と書かれた駒を手に取る。竜子がそれを読む。
「かくゆき」
「『かくぎょう』と読むんだ。シンプルに『角』、かく、と呼ぶことが多いね。これは自陣の2列目の端から2番目、自分から見て、左に1枚だけある」
「なんだか強そうじゃな……」
「そう、強いよ、なんてたって、斜め方向なら前後問わずどこまでも行けるんだから」
「トリッキーじゃな」
「勝敗を大きく左右する駒だよ。次はこれ……」
パパが『飛車』と書かれた駒を手に取る。竜子がそれを読む。
「とびぐるま」
「『ひしゃ』と読むんだ。これは角の反対側、自分から見て、右側に置かれている」
「これもまた強そうじゃな……」
「そう、これは前後左右、どこまでも行ける駒なんだ。最後は……」
パパが『王将』と書かれた駒を手に取る。竜子がそれを読む
「『おうしょう』」
「そう、これは自分と相手で1枚ずつ――片方は『玉将』、『ぎょくしょう』と書いてあるけど、同じものだよ――あって、これを取られたらゲームオーバーだ」
「どういう動き方をするんじゃ?」
「前後左右斜め、どの方向にも進める。1マスだけだけどね」
「ふむ……まあ、王というのはやたらと動いたりはせんか……」
「それでさらに覚えて欲しいのが……駒を進めて、相手の陣内に入ったとするよね?」
「ああ」
「そうなると、王や金以外はこうして……」
「駒を裏返した?」
「そう、これが『成る』っていうことなんだ」
「成る……」
「歩と桂馬と香車と銀は金になって、金と同じ動きをすることが出来る――代わりに元の動きは出来なくなるけれどね――これが『成金』ってやつだね。歩は裏返すと、とって書いてあるから『と金』と呼ばれる。あえて成らないという選択もありだよ。銀以外は端まで行ったら、成らないと動けなくなるけれどね」
「ふむ、と金……角と飛車は?」
「角は『龍馬』、飛車は『龍王』になって、元々の動きに1マス加わる。龍馬は前後左右に、龍王は斜め四方向に、それぞれ1マスずつ動けるようになる。……まあ、動かし方は大体こういう感じかな? 分かったかい?」
「ああ、分かった……どこで将棋は出来る?」
「え、将棋教室とか、道場とか……近所にも道場はあったような……ねえ、ママ?」
「……調べたら、駅前にあるわね」
「よし! 早速、そこに向かうのじゃ!」
「「ええっ⁉」」
立ち上がった竜子の宣言に太郎とパパは驚く。
「い、いや、将棋やったことあるの?」
「太郎、ワシのことをよく知っておるじゃろう?」
「え?」
「あるわけがないじゃろうが!」
「ええっ⁉」
太郎が驚く。
「なんじゃ、そんなに驚くことか?」
「いや、将棋未経験なのに、竜王になるっていうのは無謀だよ……」
「無謀かの?」
竜子が首を傾げる。
「だって、将棋が何かも分かっていないでしょ?」
「それくらいは分かるわい。盤上の遊戯じゃろう?」
「う、うん、ボードゲームだよ……ルールは?」
「全く知らん!」
竜子が力強く断言する。
「や、やっぱり無謀だよ……」
「誰だって最初は初めてじゃ!」
「そ、それはそうだけれどさ……」
「ルールがあるのなら覚えれば良いだけのこと!」
「覚えればって……」
「パパ……」
「ほいきた!」
ママが目配せすると、パパが部屋を出ていく。太郎が首を傾げる。
「え? ど、どうしたの? パパ……ああっ⁉」
太郎がまたも驚く。パパが何やら机のようなものを持ってきた。
「ふふっ、これはね……」
「親戚のおじさん、あなたたちの大叔父さんから譲り受けた将棋盤よ」
「あっ、ママ、パパが言おうと思ったのに……」
「『やる気は伸ばせ』が我が家の教育方針……パパから将棋のルールを教わりなさい」
「パパ、将棋分かるの?」
「いやあ、あくまでも初心者レベルだけど……駒の動かし方とかなら……」
「よし! 早速始めるのじゃ!」
「それじゃあ……」
リビングに移動した竜子と太郎、パパが将棋盤を挟んで向かい合う。パパが駒を手際よく並べていく。竜子がそれを興味深そうに見つめる。
「ほう……」
「……出来たよ」
「ふむ……」
「縦に9マス、横に9マスと仕切られた番で、一回ずつ駒を動かして、相手の王――玉、ぎょくとも言うね――を取った方が勝ちのゲームだよ。すごく簡単に言っちゃったけど」
「王手!っていうやつだね」
「おっ、太郎、よく知っているね」
「まあ、それくらいはね……」
「続けるけど、これまた簡単に言えば、手前の3列が自分の陣地、3列挟んで、奥の3列が相手の陣地だ。最初は陣地内に駒を置いて、そこから動かす。ここまでは良いかな?」
「うむ……」
竜子が頷く。パパが話を続ける。
「じゃあ、駒の動かし方を……まずはこれだ」
パパが『歩兵』と書かれた駒を手に取る。竜子がそれを読む。
「ほへい……」
「『ふひょう』と読むんだ。まあ、『歩』、ふ、と呼ぶのが一般的だね。これが一番多い駒で、自分と相手で9枚ずつ、合計18枚もあるんだ。この歩が陣内の最前列に並んでいる」
「前衛みたいなものか」
「そういう感じだね。この歩は前に1マスだけしか進めない」
「シンプルじゃな」
「シンプルだけど、結構奥深い。歩の使い方で勝負が決まるときもあるよ」
「使い方?」
太郎が首を傾げる。
「ああ、将棋は相手の駒を取ることが出来るんだけど、駒を取ったら、自分の駒として使うことが出来るんだよ」
「へえ、味方を増やせるんだ」
「そういうこと、置いては駄目な場所もあるんだけど、まあ、それは追々……次は……」
パパが『香車』と書かれた駒を手に取る。竜子がそれを読む。
「かおりぐるま」
「いや、『きょうしゃ』って読むんだ。これは自陣の3列目の両端に2枚ずつある」
「どういう動きをするんじゃ?」
「前方になら一直線に突き進めるよ」
「貫く感じじゃな」
「そう、『槍』というあだ名もあるね。ああ、味方の駒を飛び越えたりすることは出来ないよ、香車に限らずね。次は……」
パパが『桂馬』と書かれた駒を手に取る。竜子がそれを読む。
「かつらうま」
「『けいま』と読むんだ。これは香車の隣、これまた2枚ずつある。これは特殊な動き方をする駒でね。2マス前方の右か左のマスに動くことが出来るんだ」
「軽快な感じじゃな」
「そうだね、これは味方や相手の駒を飛び越えることが出来る。ただ、相手の駒は取れるけれど、味方の駒があるマスには移動出来ないよ。次はひとつ飛ばして……これ……」
パパが『金将』と書かれた駒を手に取る。竜子がそれを読む。
「『きんしょう』」
「当たり。これは王の両隣に、これも2枚ずつある。前と両斜め前、左右、後ろに1マスずつ動けるんだ」
「有能じゃな、金を名乗るだけはある」
「そう、攻守において重要な役割を果たす駒だ。次はこれ……」
パパが『銀将』と書かれた駒を手に取る。竜子がそれを読む。
「『ぎんしょう』」
「また当たり、これは金と桂馬の間に、これまた2枚ずつある。前と両斜め前には動けるけれど、左右と後ろには動けない」
「むっ、将というわりには物足りないのお……」
「ところがどっこい、両斜め後ろに動けるんだ。金には出来ない動きだよ」
「ほう、渋いのお……」
「まさに『いぶし銀』だね。次はこれ……」
パパが『角行』と書かれた駒を手に取る。竜子がそれを読む。
「かくゆき」
「『かくぎょう』と読むんだ。シンプルに『角』、かく、と呼ぶことが多いね。これは自陣の2列目の端から2番目、自分から見て、左に1枚だけある」
「なんだか強そうじゃな……」
「そう、強いよ、なんてたって、斜め方向なら前後問わずどこまでも行けるんだから」
「トリッキーじゃな」
「勝敗を大きく左右する駒だよ。次はこれ……」
パパが『飛車』と書かれた駒を手に取る。竜子がそれを読む。
「とびぐるま」
「『ひしゃ』と読むんだ。これは角の反対側、自分から見て、右側に置かれている」
「これもまた強そうじゃな……」
「そう、これは前後左右、どこまでも行ける駒なんだ。最後は……」
パパが『王将』と書かれた駒を手に取る。竜子がそれを読む
「『おうしょう』」
「そう、これは自分と相手で1枚ずつ――片方は『玉将』、『ぎょくしょう』と書いてあるけど、同じものだよ――あって、これを取られたらゲームオーバーだ」
「どういう動き方をするんじゃ?」
「前後左右斜め、どの方向にも進める。1マスだけだけどね」
「ふむ……まあ、王というのはやたらと動いたりはせんか……」
「それでさらに覚えて欲しいのが……駒を進めて、相手の陣内に入ったとするよね?」
「ああ」
「そうなると、王や金以外はこうして……」
「駒を裏返した?」
「そう、これが『成る』っていうことなんだ」
「成る……」
「歩と桂馬と香車と銀は金になって、金と同じ動きをすることが出来る――代わりに元の動きは出来なくなるけれどね――これが『成金』ってやつだね。歩は裏返すと、とって書いてあるから『と金』と呼ばれる。あえて成らないという選択もありだよ。銀以外は端まで行ったら、成らないと動けなくなるけれどね」
「ふむ、と金……角と飛車は?」
「角は『龍馬』、飛車は『龍王』になって、元々の動きに1マス加わる。龍馬は前後左右に、龍王は斜め四方向に、それぞれ1マスずつ動けるようになる。……まあ、動かし方は大体こういう感じかな? 分かったかい?」
「ああ、分かった……どこで将棋は出来る?」
「え、将棋教室とか、道場とか……近所にも道場はあったような……ねえ、ママ?」
「……調べたら、駅前にあるわね」
「よし! 早速、そこに向かうのじゃ!」
「「ええっ⁉」」
立ち上がった竜子の宣言に太郎とパパは驚く。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
覚悟は良いですか、お父様? ―虐げられた娘はお家乗っ取りを企んだ婿の父とその愛人の娘である異母妹をまとめて追い出す―
Erin
恋愛
【完結済・全3話】伯爵令嬢のカメリアは母が死んだ直後に、父が屋敷に連れ込んだ愛人とその子に虐げられていた。その挙句、カメリアが十六歳の成人後に継ぐ予定の伯爵家から追い出し、伯爵家の血を一滴も引かない異母妹に継がせると言い出す。後を継がないカメリアには嗜虐趣味のある男に嫁がられることになった。絶対に父たちの言いなりになりたくないカメリアは家を出て復讐することにした。7/6に最終話投稿予定。
アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身
にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。
姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
公爵令嬢は結婚式当日に死んだ
白雲八鈴
恋愛
今日はとある公爵令嬢の結婚式だ。幸せいっぱいの公爵令嬢の前に婚約者のレイモンドが現れる。
「今日の結婚式は俺と番であるナタリーの結婚式に変更だ!そのドレスをナタリーに渡せ!」
突然のことに公爵令嬢は何を言われたのか理解できなかった。いや、したくなかった。
婚約者のレイモンドは番という運命に出逢ってしまったという。
そして、真っ白な花嫁衣装を脱がされ、そのドレスは番だという女性に着させられる。周りの者達はめでたいと大喜びだ。
その場所に居ることが出来ず公爵令嬢は外に飛び出し……
生まれ変わった令嬢は復讐を誓ったのだった。
婚約者とその番という女性に
『一発ぐらい思いっきり殴ってもいいですわね?』
そして、つがいという者に囚われた者の存在が現れる。
*タグ注意
*不快であれば閉じてください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる