1 / 78
01 探し物は見つかりますか
1
しおりを挟む
「う…嘘ぉ……」
私の心臓はいつもより速く打ち、額にはうっすらと汗が出てきました。
だって…ないんですよ。
あるはずの「あれ」が…
さっきから、必死になって探してるのに、みつかってくれないのです。
私の部屋は、標準的な天使の部屋のサイズで、それなりに片付いてはいます。
…と、いいますか、部屋にはさほど物がないので散らかりようがないはずなのです。
ところが、さっきからいくら探してもみつからないのですから、それはきっと「この部屋の中に、あれはない」ということだと思うのです。
そう考えると、私の顔色はますます悪くなっていくようでした。
(困りましたよ…
みつからなかったら私は一体どうなってしまうんでしょう?
絶対、みつけないといけませんよ。
ディディエ…心を落ちつけて、よ~く思い出すのです…)
私は長椅子に腰掛け、深呼吸をすると目を瞑り、よ~く考えてみました。
(最後に「あれ」を使ったのは……
そうです!確か、女の子の夢に出る時に付けていきましたっけ。
あれよりあとは…ないですよね?
…いや、もしかしたら、若い娘さんの夢に出た時でしたっけ?
いや、違う!!
あんまりでかけすぎるって、神様にお叱りを受けた時かもしれませんよ。)
じっくり考えれば考える程、私は「あれ」を最後に使ったのがいつなのか思い出せなくなってしまいました。
いえ、思い出すには思い出すんですが、逆に思い出すことが多過ぎてどれが本当のことなのかよくわからなくなってしまったんです。
「あ……あぁ、もう時間ですよ!
ど…どうしましょう?!」
気が付けば、私はそんな独り言を呟いていました。
今日は、天使の会合みたいなものがある日なのです。
当然、そこには神様もいらっしゃいます。
そういうあらたまった席には、「あれ」は欠かせないものなのです。
無駄なあがきと思いながらも、私は手当たり次第にそこらを探してみました。
ところが、さっきから何度探してもなかったのですから、やはりみつからなかったのです。
「あ~~っ!
仕方ありません!
とりあえず、今日は忘れたフリをしておきましょう!」
時間ももうありません。
遅刻をすれば目立ってしまいますから、私はとにかく会場へ急ぐことにしました。
私の心臓はいつもより速く打ち、額にはうっすらと汗が出てきました。
だって…ないんですよ。
あるはずの「あれ」が…
さっきから、必死になって探してるのに、みつかってくれないのです。
私の部屋は、標準的な天使の部屋のサイズで、それなりに片付いてはいます。
…と、いいますか、部屋にはさほど物がないので散らかりようがないはずなのです。
ところが、さっきからいくら探してもみつからないのですから、それはきっと「この部屋の中に、あれはない」ということだと思うのです。
そう考えると、私の顔色はますます悪くなっていくようでした。
(困りましたよ…
みつからなかったら私は一体どうなってしまうんでしょう?
絶対、みつけないといけませんよ。
ディディエ…心を落ちつけて、よ~く思い出すのです…)
私は長椅子に腰掛け、深呼吸をすると目を瞑り、よ~く考えてみました。
(最後に「あれ」を使ったのは……
そうです!確か、女の子の夢に出る時に付けていきましたっけ。
あれよりあとは…ないですよね?
…いや、もしかしたら、若い娘さんの夢に出た時でしたっけ?
いや、違う!!
あんまりでかけすぎるって、神様にお叱りを受けた時かもしれませんよ。)
じっくり考えれば考える程、私は「あれ」を最後に使ったのがいつなのか思い出せなくなってしまいました。
いえ、思い出すには思い出すんですが、逆に思い出すことが多過ぎてどれが本当のことなのかよくわからなくなってしまったんです。
「あ……あぁ、もう時間ですよ!
ど…どうしましょう?!」
気が付けば、私はそんな独り言を呟いていました。
今日は、天使の会合みたいなものがある日なのです。
当然、そこには神様もいらっしゃいます。
そういうあらたまった席には、「あれ」は欠かせないものなのです。
無駄なあがきと思いながらも、私は手当たり次第にそこらを探してみました。
ところが、さっきから何度探してもなかったのですから、やはりみつからなかったのです。
「あ~~っ!
仕方ありません!
とりあえず、今日は忘れたフリをしておきましょう!」
時間ももうありません。
遅刻をすれば目立ってしまいますから、私はとにかく会場へ急ぐことにしました。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
万物争覇のコンバート 〜回帰後の人生をシステムでやり直す〜
黒城白爵
ファンタジー
異次元から現れたモンスターが地球に侵攻してくるようになって早数十年。
魔力に目覚めた人類である覚醒者とモンスターの戦いによって、人類の生息圏は年々減少していた。
そんな中、瀕死の重体を負い、今にもモンスターに殺されようとしていた外神クロヤは、これまでの人生を悔いていた。
自らが持つ異能の真価を知るのが遅かったこと、異能を積極的に使おうとしなかったこと……そして、一部の高位覚醒者達の横暴を野放しにしてしまったことを。
後悔を胸に秘めたまま、モンスターの攻撃によってクロヤは死んだ。
そのはずだったが、目を覚ますとクロヤは自分が覚醒者となった日に戻ってきていた。
自らの異能が構築した新たな力〈システム〉と共に……。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる