Angel's Ring

ルカ(聖夜月ルカ)

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02 強大な力の使い道

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私達、天使の仕事にもいろいろありますが、私は人間が好きなのでついつい人間と関わる仕事に精を出してしまいます。
人間と関わるとはいえ、ほとんどの人間には私達の姿は見えませんし、存在すら信じてない人間も多いですから、人間達は天使と関わっていることに気付いていない場合も多いのです。
いえ、それが大半です。
私達は普段から受け持ちの人間のことをずっと護っているのですが、そんなことに気付く人間はほとんどいないのです。
気付いていないのですから、どんなに頑張ってもお礼の一言ももらえないのですが、それでも、人間を護れた時には、私達は言い様のない幸せを感じます。
護る仕事以外に、人間の願望を叶えるお手伝いの仕事もあります。
私達の力を持ってすれば、願望を叶える事は容易いのですが、それをやってしまうとその人間のためにはなりません。
なんでも簡単に叶えてしまうと、人間は努力することを忘れてしまいますから。
そうなると、その人間の成長にとっては良くない結果を招いてしまいます。
ですから、あくまでも私達はその手助け…という所で留めておかねばならないのです。
たとえば、夢に向かって毎日一生懸命に頑張ってる人間がいたとします。
でも、日々の生活もしていかなくてはならない…夢に向かっての努力も…と、いうことで、無理をしすぎて身体を壊してしまうという未来が見えたとします。
そういう人間には、短い時間で良いお給料のもらえる仕事とめぐりあわせたり、健康面のことを気遣ってくれる人との出会いをセッティングします。
直接的ではなく、その人間にとって良い環境作りを考えるわけです。
他には、人間の夢に出ていく場合もあります。
私はその仕事がけっこう好きで、あんまり出ていきすぎだと神様に叱られてしまった程です。
たとえば、悩みを抱えた人間や心が傷付いてどうしようもない人間の夢の中に、飛んでいきます。
もちろん、私は天使だ…なんてことは言わず、その人間が知っている人の姿になって、その人間と話したり励ましたりするのです。
まぁ、目が覚めた途端にその夢の内容を忘れてしまう人間も多いのですが、それでも、その人間の魂はその夢を覚えていて、少しずつ元気になってくれたりもするのです。
何にしても気付かれないことが多いのですが、それでも、とてもやりがいがあって、私はそんな天使の仕事がとても好きなのです。
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