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昔話
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「元はといえば、あんたが悪いんだ。
宿賃も持ってないなんて最低ーーー
そのせいで、こんなことになったんだからね!」
「……あのなぁ…!!」
アルルの理不尽な言葉に、カルフの疲れは倍増した。
金がなかったのは確かだが、こんなことになったのはアルルが元凶であることは間違いない。
そういえば、その少ない所持金も上着のポケットに入れたままだから、今は一文無しなのだと考えたカルフは、ついでにあることを思い出した。
「なぁ、君……金はもってるか?」
「なんだよ…私の金をあてにしてんのかい?
あいにくだけど、使っちまったからほとんど残ってないよ。」
「そうじゃない!
いいから、とにかく見せてくれ!」
苛立ちを隠せないカルフの様子に、アルルは渋い顔をしながら、ポケットの銀貨を差し出した。
「そう、これだ!
僕が普段遣ってたのもこれだった。
なのに、クラウドさんはこれを知らなかった。
これを見て天界の金と言ったんだ。」
「なんだ、そりゃ?
あんた、からかわれたんじゃないの?」
「そんなことはない。あの人は誰かをからかうような人じゃない。
それに、彼はおかしなことを言ったんだ。
バンナーの町が日照り続きだとか…」
「どこが日照り続きなんだよ。
私はあのあたりにしばらく住んでるけどそんな話は……あ……」
何かを思い出したかのようにアルルの視線が宙をさ迷い、愛らしい唇がぽかんと開かれた。
「何かあるのか!?」
アルルは、カルフに向かって深く頷く。
宿賃も持ってないなんて最低ーーー
そのせいで、こんなことになったんだからね!」
「……あのなぁ…!!」
アルルの理不尽な言葉に、カルフの疲れは倍増した。
金がなかったのは確かだが、こんなことになったのはアルルが元凶であることは間違いない。
そういえば、その少ない所持金も上着のポケットに入れたままだから、今は一文無しなのだと考えたカルフは、ついでにあることを思い出した。
「なぁ、君……金はもってるか?」
「なんだよ…私の金をあてにしてんのかい?
あいにくだけど、使っちまったからほとんど残ってないよ。」
「そうじゃない!
いいから、とにかく見せてくれ!」
苛立ちを隠せないカルフの様子に、アルルは渋い顔をしながら、ポケットの銀貨を差し出した。
「そう、これだ!
僕が普段遣ってたのもこれだった。
なのに、クラウドさんはこれを知らなかった。
これを見て天界の金と言ったんだ。」
「なんだ、そりゃ?
あんた、からかわれたんじゃないの?」
「そんなことはない。あの人は誰かをからかうような人じゃない。
それに、彼はおかしなことを言ったんだ。
バンナーの町が日照り続きだとか…」
「どこが日照り続きなんだよ。
私はあのあたりにしばらく住んでるけどそんな話は……あ……」
何かを思い出したかのようにアルルの視線が宙をさ迷い、愛らしい唇がぽかんと開かれた。
「何かあるのか!?」
アルルは、カルフに向かって深く頷く。
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