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旅立ちの日
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「アイラ、マギー…父さん、母さん、それに村のみんな…どうか待っていておくれ。
俺はまたここに新たなナロの村を作る。
必ず戻って来るよ。
……立派な教会も作るからな。」
どのくらいの時が流れただろう…
もしかしたら、一月近くは経っているのかもしれない。
俺は、その場に留まって、ずっと考えていた。
これからどうすれば良いのか。
俺は何をなすべきなのか…ということを。
死んでしまうことは容易い。
今の俺には、それが一番楽になれる方法だということもわかっている。
だが、その度にあの小鳥のことが頭に浮かび、俺はじっと手を見た。
アイラはそれを望んでいない。
俺に何かをさせるために、この手はまだ必要なんだと伝えているように思えた。
しばらく経った頃、あちこちに燃え残っていた炎がほぼ消えたことに気付いた。
俺は、突然何かに突き動かされるように、土を深く掘り始めた。
土は焼けぱさぱさに乾燥し、掘り進めるうち、傷付いた掌に赤い染みが広がった。
だが、痛みを堪えさらに掘り続けていくと、土の色が変わっていることに気が付いた。
湿り気のある黒い土を見た時、俺はまだこの土地に命が残っていることを感じ、そしてようやく俺は自分の目標をみつけた。
(こんなことなら、金を燃やすんじゃなかったな…)
俺は、焼け焦げた村に手を振り、ナロを離れた。
いつになるかはわからないが……再び、この場所へ戻って来る日を夢見ながら。
~fin
「アイラ、マギー…父さん、母さん、それに村のみんな…どうか待っていておくれ。
俺はまたここに新たなナロの村を作る。
必ず戻って来るよ。
……立派な教会も作るからな。」
どのくらいの時が流れただろう…
もしかしたら、一月近くは経っているのかもしれない。
俺は、その場に留まって、ずっと考えていた。
これからどうすれば良いのか。
俺は何をなすべきなのか…ということを。
死んでしまうことは容易い。
今の俺には、それが一番楽になれる方法だということもわかっている。
だが、その度にあの小鳥のことが頭に浮かび、俺はじっと手を見た。
アイラはそれを望んでいない。
俺に何かをさせるために、この手はまだ必要なんだと伝えているように思えた。
しばらく経った頃、あちこちに燃え残っていた炎がほぼ消えたことに気付いた。
俺は、突然何かに突き動かされるように、土を深く掘り始めた。
土は焼けぱさぱさに乾燥し、掘り進めるうち、傷付いた掌に赤い染みが広がった。
だが、痛みを堪えさらに掘り続けていくと、土の色が変わっていることに気が付いた。
湿り気のある黒い土を見た時、俺はまだこの土地に命が残っていることを感じ、そしてようやく俺は自分の目標をみつけた。
(こんなことなら、金を燃やすんじゃなかったな…)
俺は、焼け焦げた村に手を振り、ナロを離れた。
いつになるかはわからないが……再び、この場所へ戻って来る日を夢見ながら。
~fin
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