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不運な幸運
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リッキーとチャールスはリュタンの村を出ると、近くの森の木の根元に腰を降ろし、水筒の水をぐびぐびとあおった。
「あぁ…もうこんな想いはたくさんだ!
今度、こんなことしやがったら、おまえとのつきあいはやめるからな!」
「すまなかった。俺が悪かった。
ただ、ちょっとした好奇心だったんだ。
でも、あんな恐ろしい想いは俺ももう二度とごめんだ!
もう絶対にあんなことはやらないよ。」
「あんな想いって…あそこで何かあったのか?」
「あそこはきっと小人達の葬式場だ。
中には祭壇があるだけで、他には何もなかったからな。
しかも、俺は、小人の幽霊に…あぁ~!思い出しても鳥肌が立つぜ!」
「幽霊だぁ?
馬鹿馬鹿しい!
おまえ、そんなものを信じてるのか?」
「俺も今までは信じちゃいなかったさ!
だが、俺が勝手にあの場所に入った事に怒って、石をぶつけやがったんだ!
誰もいないのに、いきなり石が俺の頭めがけて飛んで来たんだぜ!
いやでも信じる気になるさ。
幽霊以外にそんなことは出来ないからな。」
「本当か?
怖いと思ってるからそんな風に思っただけじゃないのか?」
「気のせいなんかじゃないぞ!
当たったのは、割と大き目の…あ…」
「どうした?」
リッキーは、胸ポケットに手を入れた。
「あ!こ、これ!この石だ!
俺、こんなもん持って来ちまったんだな。
畜生!」
石を投げ捨てようとするリッキーの腕をチャールスが制した。
「ちょっと見せてみろよ。」
チャールスは、リッキーの手のひらから石を取り上げ、それをまじまじと眺めすかす。
「綺麗な石じゃないか…これはきっとただの石ころじゃないぞ。
オニキスか何かじゃないのか?」
「ば、ばかっ!
それは幽霊の投げた石だぞ!
そんなもん、早く捨てちまえ!」
「じゃあ、俺にくれよ。
俺は幽霊なんて信じちゃいないからな。
あんなちびっこい小人の幽霊なら、怖くもなんともないさ!」
「知らないぞ!
呪われても…」
「おまえは、本当に怖がりだな!
俺は、呪われたりしないから大丈夫さ!」
チャールスは、黒い宝石を自分の懐におさめた。
それが、どんな石なのかということを知ることもなく…
リッキーとチャールスはリュタンの村を出ると、近くの森の木の根元に腰を降ろし、水筒の水をぐびぐびとあおった。
「あぁ…もうこんな想いはたくさんだ!
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「すまなかった。俺が悪かった。
ただ、ちょっとした好奇心だったんだ。
でも、あんな恐ろしい想いは俺ももう二度とごめんだ!
もう絶対にあんなことはやらないよ。」
「あんな想いって…あそこで何かあったのか?」
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中には祭壇があるだけで、他には何もなかったからな。
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おまえ、そんなものを信じてるのか?」
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誰もいないのに、いきなり石が俺の頭めがけて飛んで来たんだぜ!
いやでも信じる気になるさ。
幽霊以外にそんなことは出来ないからな。」
「本当か?
怖いと思ってるからそんな風に思っただけじゃないのか?」
「気のせいなんかじゃないぞ!
当たったのは、割と大き目の…あ…」
「どうした?」
リッキーは、胸ポケットに手を入れた。
「あ!こ、これ!この石だ!
俺、こんなもん持って来ちまったんだな。
畜生!」
石を投げ捨てようとするリッキーの腕をチャールスが制した。
「ちょっと見せてみろよ。」
チャールスは、リッキーの手のひらから石を取り上げ、それをまじまじと眺めすかす。
「綺麗な石じゃないか…これはきっとただの石ころじゃないぞ。
オニキスか何かじゃないのか?」
「ば、ばかっ!
それは幽霊の投げた石だぞ!
そんなもん、早く捨てちまえ!」
「じゃあ、俺にくれよ。
俺は幽霊なんて信じちゃいないからな。
あんなちびっこい小人の幽霊なら、怖くもなんともないさ!」
「知らないぞ!
呪われても…」
「おまえは、本当に怖がりだな!
俺は、呪われたりしないから大丈夫さ!」
チャールスは、黒い宝石を自分の懐におさめた。
それが、どんな石なのかということを知ることもなく…
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