深淵に眠る十字架 The second

ルカ(聖夜月ルカ)

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策略

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「そ、そんな怖れ多いこと…
しかし、他人の前ではそのようにさせていただきます。
不快なことかもしれませんが、どうぞ、お許し下さい。」

クシュネルは、ベルナールに深深と頭を下げた。



「そんなこと…僕はなんとも思いませんよ。
…それよりも、父上、僕をパーティに連れて行っていただきたいのですが、近々、どこかのお屋敷でパーティの予定はないでしょうか?」

「パーティ…ですか…?
おぉ、それなら、こちらで開催致しましょう。
あなた様を養子に迎えたお披露目のパーティです。」

「なるほど…
それはありがたいです。
僕は、今まで他の貴族の方との交流がありませんでしたから、これからはいろんな方にお会いしたいのです。
しかし、僕がジェローム伯爵の所から来たということは…」

「ベルナール様、そのことは心得ております!
あなた様のことは遠縁の者だと紹介させていただきますゆえ、ご心配は無用です。」

「そうですか、助かります。
それで…気になっていたのですが、こちらの奥方は…?」

「…実は…お恥ずかしい話ですが、妻とはあまり折り合いが良くなく、妻はずっと別荘の方に入り浸っておるのです。
めったに帰っては来ませんので、お気になさらないで下さい。」

「わかりました。」

「それでは、パーティのことについてはまた夕食の時にでもご相談致しましょう。」

「そうですね。では、よろしくお願いします。」

その晩の話し合いで、早速、パーティの日取りが決まった。
クシュネルはとても豪勢なパーティを企画しているようだった。

夜遅くに、クシュネルはジェロームへの手紙を書いた。
ベルナールのためのパーティを開く旨と、その費用を無心する内容の手紙だ。







それから瞬く間に三週間の時が過ぎ、クシュネル家のパーティの日となった。



「本日はお招きありがとうございます。
とても豪勢なパーティですな。
おぉ…この方がベルナール様で?
これは、なんとお美しい…
クシュネル様もこんなご立派な後継ぎが出来て、お幸せですな。」

出会う者達は口々にパーティとベルナールへの賛辞を呈した。
その言葉にクシュネルもまんざらではない顔で微笑む。
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