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さらなる復讐
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「わかった!
もしかしたら、オルジェスはそいつを利用してるんじゃないか?
だって、オルジェスもルークも金を持ってないはずじゃないか。
あちこちを旅するのには金が必要だ。
きっと、そいつは金持ちの放蕩息子なんじゃないか?」
「なるほど…
ランディの言う通りかもしれんな。
そういえば、アズラエル…オルジェスの行方を探してくれていた悪魔はどうなってるんだ?」
「え…あ、あぁ…それが…」
二人の会話を聞いているうちに、アズラエルの推測は揺らぎ始めていた。
その金髪の青年こそが、復活したルシファーではないかという直感にも似た推測は、二人の論理的な会話によって否定されようとしていた。
(そうだ…確かに二人の言う通りだ。
彼らは馬車で移動し、まともな宿に泊まっているようだった。
あの町ではけっこう景気良く金を遣っていたようだし、オルジェスもルークも働いている様子はないのだから金を持っている筈がない。
彼らの周辺で、特に物盗りが頻発しているという話も聞かない所を考えると…
これまでの、私の推測はやはり…)
「アズラエル…どうかしたのか!?」
「えっ?……あぁ、なんでもない。すまなかったな。
実は、ゾルファがみつからないんだ。」
「みつからない…?
どういうことだ?
それもオルジェスに関係あるってのか?」
「いや…そういうわけではないのだが…」
二人の男達にみつめられ、ちぐはぐな返答ばかりしてしまう自分自身にアズラエルは小さな溜息を吐いた。
「とにかく、今、しばらくは様子を見てみるしかなさそうだな。
そのうちなにか動きがあるだろう。
ランディ、家には戻らなくて大丈夫なのか?
奥さんについててやらなくて良いのか?」
「あぁ…家には父さんや子供達がいる。
俺が戻る方が、キャシーは混乱するだろう。
俺があの家に帰るのは、ルークと和解した時だ。」
「そうだな…
会ってじっくりと話をすれば、ルークやオルジェスもきっとわかってくれるさ。
なんといっても、君達は、彼らの父親なのだからな。」
アズラエルのその言葉に、トレルとランディの表情がふっと緩んだ。
これから起こる悪夢のような出来事を少しも予感することなく…
もしかしたら、オルジェスはそいつを利用してるんじゃないか?
だって、オルジェスもルークも金を持ってないはずじゃないか。
あちこちを旅するのには金が必要だ。
きっと、そいつは金持ちの放蕩息子なんじゃないか?」
「なるほど…
ランディの言う通りかもしれんな。
そういえば、アズラエル…オルジェスの行方を探してくれていた悪魔はどうなってるんだ?」
「え…あ、あぁ…それが…」
二人の会話を聞いているうちに、アズラエルの推測は揺らぎ始めていた。
その金髪の青年こそが、復活したルシファーではないかという直感にも似た推測は、二人の論理的な会話によって否定されようとしていた。
(そうだ…確かに二人の言う通りだ。
彼らは馬車で移動し、まともな宿に泊まっているようだった。
あの町ではけっこう景気良く金を遣っていたようだし、オルジェスもルークも働いている様子はないのだから金を持っている筈がない。
彼らの周辺で、特に物盗りが頻発しているという話も聞かない所を考えると…
これまでの、私の推測はやはり…)
「アズラエル…どうかしたのか!?」
「えっ?……あぁ、なんでもない。すまなかったな。
実は、ゾルファがみつからないんだ。」
「みつからない…?
どういうことだ?
それもオルジェスに関係あるってのか?」
「いや…そういうわけではないのだが…」
二人の男達にみつめられ、ちぐはぐな返答ばかりしてしまう自分自身にアズラエルは小さな溜息を吐いた。
「とにかく、今、しばらくは様子を見てみるしかなさそうだな。
そのうちなにか動きがあるだろう。
ランディ、家には戻らなくて大丈夫なのか?
奥さんについててやらなくて良いのか?」
「あぁ…家には父さんや子供達がいる。
俺が戻る方が、キャシーは混乱するだろう。
俺があの家に帰るのは、ルークと和解した時だ。」
「そうだな…
会ってじっくりと話をすれば、ルークやオルジェスもきっとわかってくれるさ。
なんといっても、君達は、彼らの父親なのだからな。」
アズラエルのその言葉に、トレルとランディの表情がふっと緩んだ。
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