深淵に眠る十字架 The second

ルカ(聖夜月ルカ)

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決意

28

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 「コージー……」

ルークとオルジェスは丘の上にひっそりと佇むコージーの墓に白い花を手向け、心を込めて彼の冥福を祈った。
 薄暗くなったサーリックの村には人影もまばらで、二人は誰とも出会うことなく行動することが出来た。



 「見事になくなっちまったんだな…」

 丘の上から、ランディの屋敷のあった場所を見下ろしながら、オルジェスがぽつりと呟く。
 精霊の炎によって何もかもが焼き尽されたその場所は、二人の目にはすでに手を入れられ更地になっているように映った。



 「……おまえがやったと思われてるってことは、放火だったのかな?」

 「まさか。
この村に、放火をするような奴はいないよ。」

 「……そうだよな…
じゃあ、何が原因だったんだろう?」

 「……さぁな。
あの家では誰も煙草は吸わないし、火の取り扱いについてはおじいちゃんがうるさかったから、めったなことでは火事なんて起きないと思うんだけどな。
それに、コージーは機敏だった。
 僕なんかとは比べ物にはならないくらい運動神経は良かったし、ぼーっとしてるような子じゃなかったのに、なんであいつだけが……」

そう言ってルークは言葉を詰まらせた。



 「……オルジェス…まさか、この火事はベルナールがやったんじゃないよね?」

 「ば、馬鹿な!
ベルナールはそんなことはしない。
ランディにはすでに罰を与えたし、もう相手にもしてない筈だ。
それに、ベルナールは俺にはなんだって話してくれる!」

 「でも……」

 「おまえ、ベルナールを疑ってるのか!?」

オルジェスの声に気迫がこもり、眉間には深い皺が刻まれた。



 「そういうわけじゃないよ…
ただ…なんでこんなことになったのかちょっと気になっただけ…」

 「……それならちょっと調べてみよう。」

 「でも、誰かが君のことを覚えていたら…」

 「もちろん、そこんとこは考えてある。
どこかで下っ端の悪魔をみつけて、そいつに調べさせよう。」

オルジェスはルークの手を掴み、その場所から姿を消した。
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