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微笑みに潜む悪意
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「ディオニシス、どうかしたのか?」
国王の言葉にも気付かず、ディオニシスはフォークを持ったまま、遠い目でどこかをみつめていた。
「ディオニシス!!」
「え?……は、はい!
なんですか?」
「……なんだではない。
どうしたのだ?先程から魂の抜けたような顔をして…」
国王は、呆れたような表情でディオニシスをみつめ、王妃は二人の様子を心配そうに見守った。
「も、申し訳ありません…
きっと……そうだ、きっと昨日の疲れがでたのだと思います。」
「では、今日はゆっくりと休んでおけ。
そうそう、三日後にラルフィンのマウリッツが来るそうだ。
今回の訪問は公式なものではなく、おまえの快気祝にわざわざ来てくれるのだぞ。」
「マウリッツ?」
「……やはり思いだせんのか?
マウリッツとおまえは年も同じだし、あれほど仲が良かったのにな。」
(まさか…それがあのカードの人物なのか!?)
「父上…マウリッツとはどのような方なのですか?」
「マウリッツはラルフィン王国の第二王子だ。
王子という自覚がない所はおまえとそっくりだ。
よく街に出向いては平民とも気さくに接するような男でな、あろうことか平民の娘を娶った変わり者だ。
いくら第二王子とはいえ、そんなことを許すベルッツもベルッツだがな…」
「まあ、よくそんなことをおっしゃいますわね。
あなたはベルッツ様とはとても懇意ではありませんか。
マウリッツ様のことも、レイマ様より可愛がっていらっしゃったくせに…」
「人格の良し悪しと立場というものは違うのだ。
確かに、ベルッツもマウリッツも人の良い者ではあるが、国王と王子だぞ。
ラルフィンはのどかな国だからまだ良いが、うちのように隣に危険な国があったら、すぐに攻め込まれているぞ。」
(気さくで人の良い王子か…
間違いない…あの絵柄のイメージにぴったりだ。
それが、裏では僕を狙っているということか。
いや、もしかしたら、僕というよりはこの国を狙っているという暗示なのかもしれない。
これは困ったな…そんな大事だったら、僕一人の手には負えないぞ。
でも、こんなこと…誰にも言えないよ。
どうすれば良いんだろう…)
「ディオニシス、どうかしたのか?」
国王の言葉にも気付かず、ディオニシスはフォークを持ったまま、遠い目でどこかをみつめていた。
「ディオニシス!!」
「え?……は、はい!
なんですか?」
「……なんだではない。
どうしたのだ?先程から魂の抜けたような顔をして…」
国王は、呆れたような表情でディオニシスをみつめ、王妃は二人の様子を心配そうに見守った。
「も、申し訳ありません…
きっと……そうだ、きっと昨日の疲れがでたのだと思います。」
「では、今日はゆっくりと休んでおけ。
そうそう、三日後にラルフィンのマウリッツが来るそうだ。
今回の訪問は公式なものではなく、おまえの快気祝にわざわざ来てくれるのだぞ。」
「マウリッツ?」
「……やはり思いだせんのか?
マウリッツとおまえは年も同じだし、あれほど仲が良かったのにな。」
(まさか…それがあのカードの人物なのか!?)
「父上…マウリッツとはどのような方なのですか?」
「マウリッツはラルフィン王国の第二王子だ。
王子という自覚がない所はおまえとそっくりだ。
よく街に出向いては平民とも気さくに接するような男でな、あろうことか平民の娘を娶った変わり者だ。
いくら第二王子とはいえ、そんなことを許すベルッツもベルッツだがな…」
「まあ、よくそんなことをおっしゃいますわね。
あなたはベルッツ様とはとても懇意ではありませんか。
マウリッツ様のことも、レイマ様より可愛がっていらっしゃったくせに…」
「人格の良し悪しと立場というものは違うのだ。
確かに、ベルッツもマウリッツも人の良い者ではあるが、国王と王子だぞ。
ラルフィンはのどかな国だからまだ良いが、うちのように隣に危険な国があったら、すぐに攻め込まれているぞ。」
(気さくで人の良い王子か…
間違いない…あの絵柄のイメージにぴったりだ。
それが、裏では僕を狙っているということか。
いや、もしかしたら、僕というよりはこの国を狙っているという暗示なのかもしれない。
これは困ったな…そんな大事だったら、僕一人の手には負えないぞ。
でも、こんなこと…誰にも言えないよ。
どうすれば良いんだろう…)
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