78~運命のカード

ルカ(聖夜月ルカ)

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賢者

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 「リアナ、あれじゃないか?」

 「どこですか?」

リアナはアレクが顎先で示した方を見るが、みつけられずにあたりをきょろきょろと見渡した。



 「ほら…ここに立ってみな。
あそこに煙突らしきものが見えるだろ?」

アレクに言われた通りに場所を変え、背伸びをしたリアナは、生い茂る木々の合間に細い煙突を発見して短い声を上げた。



 「あそこにロダンさんが…!」

 「まず、間違いないな。
こんな所に住んでる偏屈は、そうはいないだろうからな。」

 「アレクさん、早く行きましょう!」

 「お、おい、待てよ!」

リアナはアレクの返事も待たずに駆け出し、アレクはその後を慌てて追いかけた。



 *



 「こんばんは!
ロダンさん、いらっしゃいますか?」



 二人が辿り着いたのは、煉瓦作りの小さな家だった。
 色褪せ、所々が崩れた外観から、相当古い建物だということは容易に推測することが出来る。
リアナは家に着くなり、少しも躊躇うことなくその扉を叩いた。



 「……誰じゃ?」

 低い声と共に姿を現したのは、白く長いひげをたくわえた小柄な老人だった。




 「あんた、ロダンさんかい?」

 「いかにも、わしはロダンじゃが……」

 眼鏡の奥からアレクを覗き見てそう答えると、ロダンは次にリアナのことを不自然な程に眺めまわす。



 (なんだ?この爺さん…
元気なのは良かったが、こんな年になってもまだ若い娘に興味があるのか?)

アレクは、ロダンのその様子に眉をひそめた。



 「ロダンさん!実は私達あなたにお願いがあって…」

 「わしにお願いとな…?
……まぁ、良い。
 話は中で聞こう。」

ロダンは、特に警戒する様子も見せず、二人を家の中へ招き入れた。
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