78~運命のカード

ルカ(聖夜月ルカ)

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真実

13

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「本当にこの木の周りで合ってるのかね。
なかなか出ないようじゃが。」

ロダンは、浮かない顔で呟いた。



「もうだいぶ掘ったのにな。」

汗にまみれたアレクも不機嫌だ。
木の周りは、約3分の2程度、掘り起こされていた。



「もしかしたら、もう一本の……ん?」

アレクの持つスコップが、小さな金属音を発した。



「どうしたんだ?」

「いや、ちょっと……」

アレクは先程よりも丁寧に土を掻き出した。



「あ、あった!」

アレクの手には土にまみれた小さな箱が持たれていた。



「おぉ……」

「鍵がかかってるわ。」

アレクはそこらにあった石を手に持ち、何度も鍵を叩いた。
長い年月、土の中に埋められ、錆びていたのか、鍵は思ったよりも簡単に取れた。
アレクはそれをロダンに手渡した。



「では、開けるぞ。」

ロダンが静かに蓋を押し上げた。
中には、深い海のような色のペンダントが入っていた。



「こ、これは!」

ロダンはそれを見て、顔色を変えた。



「ペンダントみたいですね。」

「ま、まさか、これは!」

ロダンに続き、アレクも顔を引き攣らせた。
ロダンは、ペンダントを手に持った。
ペンダントの裏を見たロダンの手は震えていた。



「どうしたんですか?このペンダントが何か?」

「これがなんだかわからんのか?
そなたは……王女……ロージックの王女様だったんじゃ。」

「え……?」


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