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2007クリスマス企画
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「架月……」
私はこぼれそうになる涙をおさえるのがやっとだった。
お金持ちで苦労なんて知らずに育ったお坊ちゃまだと思ってた架月が、実際はそんなに苦労をしてたなんて…
そんな気持ちで架月が歌を歌っていたなんて、私、まるで知らなかった。
もちろん、「On the mooN」の曲は大好きだったけど、歌詞の意味をじっくり考えたこともなければ、特に関心を示したことさえなかった。
何より架月のルックスが好きで通ってた軽薄な自分自身のことが私にはなんとも情けなく思えて来た。
「あ…ごめんね、また貧乏臭い話で…」
「ううん!私の方こそごめんなさい。」
「なんで、君が謝るの?」
「私、今まで、架月のことカッコイイだけの人だと思ってたから。」
「なんだ、そんなこと。
良いんだよ。
僕はみんなにそう思ってもらえる方が嬉しいんだよ。
会社や学校であったいやなことを忘れて、ライブの時だけでも幸せな気分になってもらえたらそれが一番嬉しいんだ。
みんなの喜んでる顔見ると、僕自身、とっても元気になれるからね!」
(うぅぅ…なんて良い人なの~!
こんなにカッコ良いと、普通、性格が悪いとか馬鹿とか変態とかなにか悪い所がありそうなもんなのに、架月って…完璧すぎる~~~!!)
「……えっと……??」
「あ…ごめんなさい!また、ぼーっとしちゃって…」
「ううん、それより、あんまり無理しないでね。
疲れてる時は真っ直ぐ家に帰った方が良いよ。」
「はい、ありがとうございます!
あ!それじゃあ、架月さんはイヴは毎年ご家族と過ごされるんですか?」
「そうだよ。」
「うっそー!…なんだか信じられない!」
「そう?」
「だって、架月さんはモテそうだから、てっきり彼女さんと…」
「あぁ、彼女とは25日に会うって決めてるんだ。」
(がーーーーーん!
……やっぱり彼女いるんだ…)
「そ、そうなんですか。
じゃ、今年も25日に…」
「今年は予定ない!」
「えっ?!」
(それって…どういうこと?)
「あ、僕、そろそろ行かないと…」
「行くって…どこへ?」
「ん?バイト。」
「サンタさんは10時までじゃないんですか?あれ?10時??」
「あぁ、今日はちょっと体調が良くなかったから一時間早くあがらせてもらったんだ。
深夜は別のバイトなんだ。」
「深夜のって…もしかして……ホストとか?!」
「違う、違う!
朝までファーストフード店の清掃だよ!じゃ…
あ、23日は来てくれるの?」
「は、はい!もちろん!」
「楽しみにしてるね!
あ、もう遅いから気をつけて帰ってね!」
「は、はいっっ!!」
手を振る架月に、私も手を振り返す。
やがて、エスカレーターに乗った架月の姿が私の視界から消えた。
(あぁ……最高……)
私はグラスの水を一気に飲み干した。
浮かれてぼーっとした身体に冷たい水が染みわたる。
カレーの味なんてもはやよくわからなかったけど、そんなことはどうでも良い!
信じられないような幸運に、とにかく最高の気分だったんだもん…!
私はこぼれそうになる涙をおさえるのがやっとだった。
お金持ちで苦労なんて知らずに育ったお坊ちゃまだと思ってた架月が、実際はそんなに苦労をしてたなんて…
そんな気持ちで架月が歌を歌っていたなんて、私、まるで知らなかった。
もちろん、「On the mooN」の曲は大好きだったけど、歌詞の意味をじっくり考えたこともなければ、特に関心を示したことさえなかった。
何より架月のルックスが好きで通ってた軽薄な自分自身のことが私にはなんとも情けなく思えて来た。
「あ…ごめんね、また貧乏臭い話で…」
「ううん!私の方こそごめんなさい。」
「なんで、君が謝るの?」
「私、今まで、架月のことカッコイイだけの人だと思ってたから。」
「なんだ、そんなこと。
良いんだよ。
僕はみんなにそう思ってもらえる方が嬉しいんだよ。
会社や学校であったいやなことを忘れて、ライブの時だけでも幸せな気分になってもらえたらそれが一番嬉しいんだ。
みんなの喜んでる顔見ると、僕自身、とっても元気になれるからね!」
(うぅぅ…なんて良い人なの~!
こんなにカッコ良いと、普通、性格が悪いとか馬鹿とか変態とかなにか悪い所がありそうなもんなのに、架月って…完璧すぎる~~~!!)
「……えっと……??」
「あ…ごめんなさい!また、ぼーっとしちゃって…」
「ううん、それより、あんまり無理しないでね。
疲れてる時は真っ直ぐ家に帰った方が良いよ。」
「はい、ありがとうございます!
あ!それじゃあ、架月さんはイヴは毎年ご家族と過ごされるんですか?」
「そうだよ。」
「うっそー!…なんだか信じられない!」
「そう?」
「だって、架月さんはモテそうだから、てっきり彼女さんと…」
「あぁ、彼女とは25日に会うって決めてるんだ。」
(がーーーーーん!
……やっぱり彼女いるんだ…)
「そ、そうなんですか。
じゃ、今年も25日に…」
「今年は予定ない!」
「えっ?!」
(それって…どういうこと?)
「あ、僕、そろそろ行かないと…」
「行くって…どこへ?」
「ん?バイト。」
「サンタさんは10時までじゃないんですか?あれ?10時??」
「あぁ、今日はちょっと体調が良くなかったから一時間早くあがらせてもらったんだ。
深夜は別のバイトなんだ。」
「深夜のって…もしかして……ホストとか?!」
「違う、違う!
朝までファーストフード店の清掃だよ!じゃ…
あ、23日は来てくれるの?」
「は、はい!もちろん!」
「楽しみにしてるね!
あ、もう遅いから気をつけて帰ってね!」
「は、はいっっ!!」
手を振る架月に、私も手を振り返す。
やがて、エスカレーターに乗った架月の姿が私の視界から消えた。
(あぁ……最高……)
私はグラスの水を一気に飲み干した。
浮かれてぼーっとした身体に冷たい水が染みわたる。
カレーの味なんてもはやよくわからなかったけど、そんなことはどうでも良い!
信じられないような幸運に、とにかく最高の気分だったんだもん…!
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