夢幻の騎士と片翼の王女

ルカ(聖夜月ルカ)

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prologue~Ⅰ

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「姫様……!」

 心配そうな顔をするエドモンドにハンカチを手渡され、私は自分が涙を流していることに気付きました。
こんな私にもごく普通の人間としての感情があることが…誰かを本気で愛することが出来るのだとわかって、胸がいっぱいになってしまったのです。



 「ごめんなさい…ちょっと、びっくりしてしまって…
エドモンド、そ、それで……そのほかにはどんなことが出ていますか?」

 動揺を悟られないように、私はそそくさと涙をぬぐい、平静を装って質問しました。
エドモンドは、ゆっくりと頷くと、さらにカードを表に返していきました。



 「喜ばしいことに、お相手も姫様のことを愛してらっしゃるようです。」

 「ほ、本当ですか!?」

 私は思わず身を乗り出してしまっていました。



 「はい、ですが、その方は懸命にそのお気持ちを隠されています。」

 「そう…ですか…」



きっと、エドモンドの言ってることは真実なのでしょう。
 私のことをリチャードが愛してくれている…そう思うと、顔が熱くなりました。
 幸せで、幸せで…また涙が溢れて来る程でした。
でも、彼はその気持ちを隠している…
それも当然のことです。
 私はここゼラフィナの王女…彼は一介の騎士…身分が違います。
 悲しいことですが、彼はそのことをわきまえているのでしょう。
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