夢幻の騎士と片翼の王女

ルカ(聖夜月ルカ)

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prologue~Ⅰ

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「アリシア…そろそろ戻らないといけないよ。」

リチャードがいつものように私の髪をなでながら、そう呟きました。



 「そうね……」



ふと気付けば、いつの間にか太陽が真上に上っていました。
 今日は、領主のご婦人方を集めてのお茶会が行われます。
 数か月に一度、この別荘で、お茶会は執り行われます。
 以前はお母様だけが来られていたのですが、リチャードと密会するために、ここのところは私も同行するようになりました。



そろそろお茶会の準備も整った頃でしょう。
 散歩をしてくると偽って作った私とリチャードの甘い時間はもう終わりです。
 別荘に戻る帰り道は、王女と護衛に戻ります。
 私はこの瞬間がとても嫌いです。
 木々の乱立する森を抜け、まっすぐな一本道を歩きます。
 私が前、リチャードは、私の少し後ろを…



彼の足音が、私を安心させてくれます。
おしゃべりが出来ないのは寂しいですが、彼の足跡を聞いていると、その寂しさも少し癒されます。



しばらく歩くと、別荘が見えて来ました。
 庭には、何台かの馬車が停められています。
もうお客様も到着されているようです。

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