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回想
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「お母さん…お母さ~ん!」
私は湖のほとりで、泣きながら母を呼んだ。何度も何度も、声が枯れるまで…
しかし、母が浮かび上がって来ることは二度となかった。
私は何度も母を救いに行こうと思ったけれど、水が怖くて前に進めない。
膝のあたりまで水に浸かると、それだけで足がすくんだ。
いつの間にか片方の靴は流され、私は湖の中に入ることを諦めた。
そのうちに、あたりは暗くなってくる。
誰もいない山の中にひとりぼっちでいることは、子供だった私にとって、恐怖以外のなにものでもなかった。
小さな物音にも心臓が飛び跳ね、心の中には不安が渦巻いた。
どうすれば良いのかもわからず、私は湖のほとりに立ち尽くしたまま、泣き続けた。
「お母さん、助けて…!
誰か~……うわぁ…!」
飛び去るフクロウの羽ばたきに、私は腰を抜かした。
座り込んだまま、また泣きじゃくり…
苦しくなるまで泣いて、泣いて…
ようやく涙が枯れた時、私は暗い闇に閉ざされた山の中で、禁じられていた力を発動させた。
近くの木に火をつけたのだ。
手当たり次第に、何本もの木を燃やした。
そのおかげで、あたりは昼間のように明るくなり、先程までの恐怖心はどこかへ消え去った。
けれど、それとは裏腹に、母親にあれほど禁じられていた力を使ってしまったことが、重く心にのしかかった。
私がその力に気付いたのは、まだ三つか四つの時のことだった。
どんな風に使ったのかはわからないが、私は、火や水や風を自由に操ることが出来たのだ。
最初に私の力に気付いたのは確か、両親と一緒に旅行に行った時だったと思う。
私にとってはただの無邪気な遊びだったのだが、両親は私を見て酷く驚き、私を叱った。
なぜ叱られるのかはわからなかったが、これは使ってはいけない力なのだということだけは私にもなんとなく理解出来た。
私は湖のほとりで、泣きながら母を呼んだ。何度も何度も、声が枯れるまで…
しかし、母が浮かび上がって来ることは二度となかった。
私は何度も母を救いに行こうと思ったけれど、水が怖くて前に進めない。
膝のあたりまで水に浸かると、それだけで足がすくんだ。
いつの間にか片方の靴は流され、私は湖の中に入ることを諦めた。
そのうちに、あたりは暗くなってくる。
誰もいない山の中にひとりぼっちでいることは、子供だった私にとって、恐怖以外のなにものでもなかった。
小さな物音にも心臓が飛び跳ね、心の中には不安が渦巻いた。
どうすれば良いのかもわからず、私は湖のほとりに立ち尽くしたまま、泣き続けた。
「お母さん、助けて…!
誰か~……うわぁ…!」
飛び去るフクロウの羽ばたきに、私は腰を抜かした。
座り込んだまま、また泣きじゃくり…
苦しくなるまで泣いて、泣いて…
ようやく涙が枯れた時、私は暗い闇に閉ざされた山の中で、禁じられていた力を発動させた。
近くの木に火をつけたのだ。
手当たり次第に、何本もの木を燃やした。
そのおかげで、あたりは昼間のように明るくなり、先程までの恐怖心はどこかへ消え去った。
けれど、それとは裏腹に、母親にあれほど禁じられていた力を使ってしまったことが、重く心にのしかかった。
私がその力に気付いたのは、まだ三つか四つの時のことだった。
どんな風に使ったのかはわからないが、私は、火や水や風を自由に操ることが出来たのだ。
最初に私の力に気付いたのは確か、両親と一緒に旅行に行った時だったと思う。
私にとってはただの無邪気な遊びだったのだが、両親は私を見て酷く驚き、私を叱った。
なぜ叱られるのかはわからなかったが、これは使ってはいけない力なのだということだけは私にもなんとなく理解出来た。
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