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「いいか、奴らが通り過ぎるまで息をするんじゃないぞ!」
「わかったわ、オルジェ」
しばらくして毛並みの良い黒馬に跨ったトレルが魔方陣の脇をかすめて行った。
四人は息をひそめ身を固くしてトレルがその場を離れていくのを待つ。
そして、用心深くトレルの姿が小さくなるのを確かめてから、四人はやっと魔方陣を出た。
「危なかったわね…もうちょっとでトレルにみつかるところだったわ。」
「トレル?
あれがトレルって奴なのか?」
「そうよ、リンク、それがわかって魔方陣を描いたんじゃないの?」
「違う…ボクが感じたのは悪魔の気配だ…」
「悪魔の?
まさか…トレルは普通の人間だぜ。」
「おじさん、ボクも感じました。
あれは明らかに悪魔の気配でした。」
「どういうことなの?
じゃ、トレルはまた悪魔に乗り移られてるってこと…?」
「詳しい事はまだわからないが…
とにかくこのまま進むのはまずい。
少し遠回りになるけど、違うルートを使って進むことにしよう。」
(…トレルが悪魔に…)
オルジェはトレルの身に起こっていることをあれこれ想像し、なんともいえない不安感に襲われていた。
「リンク、アルグ…本当に悪魔の気配を感じたのか?」
「間違いない…」
「ボクも確かに感じました。」
「そうか…」
トレルのことは気になるが、今はリンクのそばを離れるわけにはいかない…
(…トレル…)
四人はわき道へそれ、山の中を通って進むことにした。
「いいか、奴らが通り過ぎるまで息をするんじゃないぞ!」
「わかったわ、オルジェ」
しばらくして毛並みの良い黒馬に跨ったトレルが魔方陣の脇をかすめて行った。
四人は息をひそめ身を固くしてトレルがその場を離れていくのを待つ。
そして、用心深くトレルの姿が小さくなるのを確かめてから、四人はやっと魔方陣を出た。
「危なかったわね…もうちょっとでトレルにみつかるところだったわ。」
「トレル?
あれがトレルって奴なのか?」
「そうよ、リンク、それがわかって魔方陣を描いたんじゃないの?」
「違う…ボクが感じたのは悪魔の気配だ…」
「悪魔の?
まさか…トレルは普通の人間だぜ。」
「おじさん、ボクも感じました。
あれは明らかに悪魔の気配でした。」
「どういうことなの?
じゃ、トレルはまた悪魔に乗り移られてるってこと…?」
「詳しい事はまだわからないが…
とにかくこのまま進むのはまずい。
少し遠回りになるけど、違うルートを使って進むことにしよう。」
(…トレルが悪魔に…)
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