横顔の君

ルカ(聖夜月ルカ)

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愛されて…

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 「お、おはようございます。」

 「おはようございます。」



やっぱり今朝は気恥ずかしい。
でも……私はきっとこうなることを望んでいたのだと思う。
 彼に一目惚れしてから、早くももう一年近い時が流れていたし、本当に自然な流れだったから……



「えっと…せっかくだから、今日もどこか観光してゆっくり帰りましょうか。
それとも早めに帰りますか?」

 「急ぐ用はありませんから、どこか見て帰りましょう。
このまま帰ったんじゃもったいないですよ。」



 結局、私達はあちこちを観光し、夕方近くの列車に乗ってようやく家路に着いた。



 「お疲れになったでしょう?」

 「いえ、楽しかったので、疲れなんて感じませんでした。」

それは嘘ではなかった。
バレエも観光も、列車の旅も、そして…昨夜のことも、どれもこれもとても素敵な時間だったから…



「じゃあ、また…」

 「また明日の帰り、お店に寄りますね。」

 「待ってますよ。じゃ、おやすみなさい。」

 「おやすみなさい。」



お互い、にこやかに手を振って別れた。
 別れ際にもう明日の約束なんて…なんだかバカップル丸出しだ。
だけど、嬉しい…
いつでも、照之さんに会えることがとても嬉しい。



 今はもう世界中が薔薇色に見えて、なにもかもが輝いて見えていた。
 恋のチカラがこんなにも凄まじいものだとは、この年になるまで気付いてもいなかった。
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