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026. 堕ちた聖域
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「女神の森に行って来られたんですか?!
旦那みたいな男前がなんでまた…
あ、わかった!
女が寄って来ないようにだな!」
「まさか、そんなことはありませんよ。
私も良い伴侶がほしいと思ってのことですよ。」
「またまたぁ…
旦那だったら、女なんて選り取りみどりでしょうに。」
「そんなことはありませんよ…」
確かに女性との縁は山ほどあるのだが…
私の心を動かす女はまだいない…
そのことが却って私の心を不安にさせるのだ。
なぜ、出会えないのだろう…と…
私はその晩、月明かりに誘われて女神の森に向かっていた。
「暗くなってから森に行ってはいけない」
そのことを知っていながらも、女神の森に向かったのはちょっとした好奇心からだった。
その好奇心の源は、貢物のことだった。
このあたりの人々は、貢物を女神が食べていると信じていた。
しかし、女神が人間の食べ物を食べたりするだろうか?!
仮にどうぶつが食べているとすれば、足跡が残っていたり嫌いなものを残したりしそうなものだが、そういったものは一切なく、台座の上は常に清潔に保たれているらしい。
だからこそ、あの貢ぎものは女神が食べているのだと村の人々は言うのだが…
私は、足音を立てないように森の中をゆっくりと進んで行った。
(あれは…!!)
台座の前に小さな灯りと人影をみつけた。
「誰っ!」
振り向いたのは太った若い女だった。
明らかに台座の上の貢物を食べていたようだ。
(貢ぎ物泥棒か?!)
「心配することはありません…
誰にも言いはしませんから。」
「あ、あんたは…」
「えっ?!私をご存知なのですか…?」
(うっ…!
間近で見たら、なんてイイ男…!!)
「あ…あ…あの…
知ってるってわけではないんだけど…
あ…あ…その、良かったらどうぞ…!」
女性は私に貢物をすすめてくれた。
「面白い事をおっしゃる方だ…」
(あぁ…笑顔がまたカッコイイ!!)
「あの…な、名前を教えて?!」
「私は胡蝶と申すもの…」
「胡蝶さん…」
(ぴったりだ…!名前と顔がぴったりすぎるよ!!)
「あなたのお名前は…?」
「あ…あたしは…ミコ…」
「ミコさんとおっしゃるのですか…
…失礼ですが…よほどおなかがすいていらっしゃるのですか…?!」
旦那みたいな男前がなんでまた…
あ、わかった!
女が寄って来ないようにだな!」
「まさか、そんなことはありませんよ。
私も良い伴侶がほしいと思ってのことですよ。」
「またまたぁ…
旦那だったら、女なんて選り取りみどりでしょうに。」
「そんなことはありませんよ…」
確かに女性との縁は山ほどあるのだが…
私の心を動かす女はまだいない…
そのことが却って私の心を不安にさせるのだ。
なぜ、出会えないのだろう…と…
私はその晩、月明かりに誘われて女神の森に向かっていた。
「暗くなってから森に行ってはいけない」
そのことを知っていながらも、女神の森に向かったのはちょっとした好奇心からだった。
その好奇心の源は、貢物のことだった。
このあたりの人々は、貢物を女神が食べていると信じていた。
しかし、女神が人間の食べ物を食べたりするだろうか?!
仮にどうぶつが食べているとすれば、足跡が残っていたり嫌いなものを残したりしそうなものだが、そういったものは一切なく、台座の上は常に清潔に保たれているらしい。
だからこそ、あの貢ぎものは女神が食べているのだと村の人々は言うのだが…
私は、足音を立てないように森の中をゆっくりと進んで行った。
(あれは…!!)
台座の前に小さな灯りと人影をみつけた。
「誰っ!」
振り向いたのは太った若い女だった。
明らかに台座の上の貢物を食べていたようだ。
(貢ぎ物泥棒か?!)
「心配することはありません…
誰にも言いはしませんから。」
「あ、あんたは…」
「えっ?!私をご存知なのですか…?」
(うっ…!
間近で見たら、なんてイイ男…!!)
「あ…あ…あの…
知ってるってわけではないんだけど…
あ…あ…その、良かったらどうぞ…!」
女性は私に貢物をすすめてくれた。
「面白い事をおっしゃる方だ…」
(あぁ…笑顔がまたカッコイイ!!)
「あの…な、名前を教えて?!」
「私は胡蝶と申すもの…」
「胡蝶さん…」
(ぴったりだ…!名前と顔がぴったりすぎるよ!!)
「あなたのお名前は…?」
「あ…あたしは…ミコ…」
「ミコさんとおっしゃるのですか…
…失礼ですが…よほどおなかがすいていらっしゃるのですか…?!」
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