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096. 極光(オーロラ)
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「私は、この近くの町に住んでたんだけど…
ずっとオーロラを見たいと思ってたの。
私の父は私がまだ小さな時に亡くなって、母が女手一つで私を育ててくれたわ。
母は昔から身体が弱かったのだけど、私を育てるために朝から晩まで働いてくれた。
おいしいものを食べる事もなく、綺麗な服を着る事もなく、働くだけの暮らしだったわ。
私も大きくなって働けるようなった頃、母はついに身体を壊してしまったの。
これから私が楽をさせてあげよう、いっぱい楽しい思いをさせてあげようと思ってた矢先のことだった。
母は、苦しそうな顔をして一日のほとんどを寝て過ごすだけの暮らしになってしまったの。
でも、そんな母が、たまに楽しい顔をしてくれることがあったの。
母がまだ子供の頃にこの町でオーロラを見た話よ。
その話をしてくれる母はとても生き生きして嬉しそうで…」
彼女の遠い目はきっと母親を思い出しているのだろうと思った…
「私が二十歳を過ぎた頃、ある人と知り合った。
とても優しい人で…正直言って私はすぐにその人のことを好きになったわ。
嬉しいことにその想いは彼も同じで、私達はおつきあいを始めて夢みたいに楽しい日々を過ごしたわ。
生まれて来てこんなに幸せだったことはないと思う程にね…
やがて結婚を申し込まれたのだけど、私はその返事に躊躇っていたの。
それというのも、彼は家業を継ぐために故郷へ帰ることが決まっていたから…
母を一人にはしていけないもの。
彼は母も一緒にと言ってくれたけど、そこまで甘えることは出来ないわ。
私は、彼のことは諦めようと思っていたの。
そしたら、彼がここへ行こうと言い出したのよ。
もしも、オーロラが現れたら、それを運命だと思って結婚してくれって。
オーロラは母がまだ若い頃に突然現れなくなって、それからはただの一度も見られたことはいない。
だから、今後も現れるはずはない。
オーロラのせいにして諦められるならそれも良い。
…そう思って、私は彼についてこの町にやってきたの。」
ずっとオーロラを見たいと思ってたの。
私の父は私がまだ小さな時に亡くなって、母が女手一つで私を育ててくれたわ。
母は昔から身体が弱かったのだけど、私を育てるために朝から晩まで働いてくれた。
おいしいものを食べる事もなく、綺麗な服を着る事もなく、働くだけの暮らしだったわ。
私も大きくなって働けるようなった頃、母はついに身体を壊してしまったの。
これから私が楽をさせてあげよう、いっぱい楽しい思いをさせてあげようと思ってた矢先のことだった。
母は、苦しそうな顔をして一日のほとんどを寝て過ごすだけの暮らしになってしまったの。
でも、そんな母が、たまに楽しい顔をしてくれることがあったの。
母がまだ子供の頃にこの町でオーロラを見た話よ。
その話をしてくれる母はとても生き生きして嬉しそうで…」
彼女の遠い目はきっと母親を思い出しているのだろうと思った…
「私が二十歳を過ぎた頃、ある人と知り合った。
とても優しい人で…正直言って私はすぐにその人のことを好きになったわ。
嬉しいことにその想いは彼も同じで、私達はおつきあいを始めて夢みたいに楽しい日々を過ごしたわ。
生まれて来てこんなに幸せだったことはないと思う程にね…
やがて結婚を申し込まれたのだけど、私はその返事に躊躇っていたの。
それというのも、彼は家業を継ぐために故郷へ帰ることが決まっていたから…
母を一人にはしていけないもの。
彼は母も一緒にと言ってくれたけど、そこまで甘えることは出来ないわ。
私は、彼のことは諦めようと思っていたの。
そしたら、彼がここへ行こうと言い出したのよ。
もしも、オーロラが現れたら、それを運命だと思って結婚してくれって。
オーロラは母がまだ若い頃に突然現れなくなって、それからはただの一度も見られたことはいない。
だから、今後も現れるはずはない。
オーロラのせいにして諦められるならそれも良い。
…そう思って、私は彼についてこの町にやってきたの。」
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