STORY BOXⅡ

ルカ(聖夜月ルカ)

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001.星の砂

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あの日、レヴやヴェールと一緒に行った滝にも足を運んだ。
 湖はあの時と変わらず、深い緑色の水を湛え、薄い靄に包まれて幻想的な雰囲気を醸し出していた。



 (ここの帰りだったね…レヴが倒れたのは…
あの時は本当に心配したよ…
ヴェールがいてくれたから良かったけど、あたし一人だったら町まで運ぶのも大変だっただろうな…)



 時間をかけてゆっくりとまわった思い出の旅も終わりが見えて来た。
 気になっていた所はすべて立ち寄り、会いたかった人達にもほとんど会えた。



 (これからは、ピエールと一緒にのんびり暮らしていこう。
そうだ、ピエールになにかお土産を買って帰らないとね…何が良いかな?)



その時、サリーの脳裏に浮かんだのは、あのジャンの顔だった。
 今回の旅で唯一、会えなかった人物だ。
 近所の人に聞いた所によると、最近はしばらく見ないから旅行にでも出てるんじゃないかということだった。
その人の言う通り、旅行に出ているのならいつ帰って来るかもわからない。
 残念だが、縁がなかったと思い、サリーはジャンとの再会を諦めることにしたのだった。



 (特別、遠回りになるわけでもないし…
もう一度だけ寄ってみよう。)



 再び、立ち寄ったジャンの屋敷はこの前と変わらず留守のままだった。



 (あ~あ…まだ帰ってないのか…
仕方ないね。)



サリーが町へ向かって歩き出した時、大きな荷物を抱えた男と出会った。



 「ジャン…!ジャンだろう?
あたしのこと覚えてるかい?」

 「サリーじゃないか!
どうしたんだ、こんな所で!」

 「どうした…って…
旅の途中でちょっとあんたのことを思い出して、今、あんたん家に行ってみたら留守で…」

 「そうだったのか。
 俺も、しばらく旅に出ててな。
 今、帰って来た所なんだ。
ちょうど会えて良かったよ。」

 二人はジャンの屋敷へ戻った。



 *



 「今、お茶を煎れてくるからな。」

 「お茶なんていいよ。
あんたも疲れてるんだから、構わなくていいよ。」

 「なに、俺が飲みたいから煎れるんだよ。」

そういうとジャンは、台所へ入って行った。



 (しかし、相変わらずひどい部屋だね、まったく…)



サリーは、散らかったものを片付け始めた。
でかける前に着ていくものに迷いでもしたのか、たくさんの服が床に脱ぎ捨てたままだった。
サリーは、それらを畳み、ハンガーに吊るしていく。 
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