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新たな旅へ
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*
「あぁ…なんだかとてもすっきりした気分だ……」
「そうですわね。
どう考えてもシーサーがミカエルの子とは思えませんでしたもの……」
国王と妃は、オニガワラ親子が去った後、爽快な開放感に酔いしれていた。
「そうじゃ!
王様、このことを今すぐ全世界に発信致しましょう!」
「……全世界に?なぜだ?」
「このことを知れば、ミカエル様もこちらへお戻りになられるのではありませんか?」
「なるほど!おまえの言う通りだ!
よし、頼んだぞ!」
すぐに報道各社へ連絡が入り、オニガワラとミカエルの離婚、シーサーがサイカバの子供であったことが報じられた。
*
「まぁ、なんてこと…!」
「どうしたの?
オニガワラさんがどうかしたの?」
「あのね、カパエル……」
アンジェリーヌは、オニガワラのことをカパエルに話して聞かせた。
「じゃあ、ミカエルは一人ぼっちになっちゃったんだね。
可哀想に……」
「でも、きっとこの報道を知られたら、ミカエル様は国にお戻りになるわ。」
「本当?
でも、どうして?」
「う~ん……あなたにはちょっと難しいかもしれないわね。
とにかく、きっとお帰りになるわ。」
「そっか~、良かったぁ!」
しかし、皆の思惑とは違い、ミカエルはそれから一ヶ月しても戻っては来なかった。
*
「ルーファス、おかしいではないか。
あの報道が流されてからもう一ヶ月にもなるというのに、ミカエルから何の連絡もないとは……
まさか、ミカエルの奴…何らかの事件に巻きこまれて……」
「そ、そんな、まさか……」
*
「アンジェリーヌ……あれから一ヶ月経ったけど、ミカエルはまだ帰って来ないみたいだよ。
僕…やっぱり、ミカエルを探しに行って来る!」
「でも、探すって言っても一体どこを……」
その時、扉を叩く音がした。
「アンジェリーヌ様、カパエル様。
ノルディーナの国のリカルドとおっしゃる方が、お二人にお会いしたいと来られているのですが……
それが…なにやらずいぶんと弱っていらっしゃるようです。」
「リカルドさん?
カパエル、知ってる?」
「知らない……」
「でも、弱ってらっしゃる方を放ってはいられないわ。
とにかく、こちらへお通ししてちょうだい。」
「あぁ…なんだかとてもすっきりした気分だ……」
「そうですわね。
どう考えてもシーサーがミカエルの子とは思えませんでしたもの……」
国王と妃は、オニガワラ親子が去った後、爽快な開放感に酔いしれていた。
「そうじゃ!
王様、このことを今すぐ全世界に発信致しましょう!」
「……全世界に?なぜだ?」
「このことを知れば、ミカエル様もこちらへお戻りになられるのではありませんか?」
「なるほど!おまえの言う通りだ!
よし、頼んだぞ!」
すぐに報道各社へ連絡が入り、オニガワラとミカエルの離婚、シーサーがサイカバの子供であったことが報じられた。
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「まぁ、なんてこと…!」
「どうしたの?
オニガワラさんがどうかしたの?」
「あのね、カパエル……」
アンジェリーヌは、オニガワラのことをカパエルに話して聞かせた。
「じゃあ、ミカエルは一人ぼっちになっちゃったんだね。
可哀想に……」
「でも、きっとこの報道を知られたら、ミカエル様は国にお戻りになるわ。」
「本当?
でも、どうして?」
「う~ん……あなたにはちょっと難しいかもしれないわね。
とにかく、きっとお帰りになるわ。」
「そっか~、良かったぁ!」
しかし、皆の思惑とは違い、ミカエルはそれから一ヶ月しても戻っては来なかった。
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「ルーファス、おかしいではないか。
あの報道が流されてからもう一ヶ月にもなるというのに、ミカエルから何の連絡もないとは……
まさか、ミカエルの奴…何らかの事件に巻きこまれて……」
「そ、そんな、まさか……」
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「アンジェリーヌ……あれから一ヶ月経ったけど、ミカエルはまだ帰って来ないみたいだよ。
僕…やっぱり、ミカエルを探しに行って来る!」
「でも、探すって言っても一体どこを……」
その時、扉を叩く音がした。
「アンジェリーヌ様、カパエル様。
ノルディーナの国のリカルドとおっしゃる方が、お二人にお会いしたいと来られているのですが……
それが…なにやらずいぶんと弱っていらっしゃるようです。」
「リカルドさん?
カパエル、知ってる?」
「知らない……」
「でも、弱ってらっしゃる方を放ってはいられないわ。
とにかく、こちらへお通ししてちょうだい。」
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