天使からの贈り物・衝動

ルカ(聖夜月ルカ)

文字の大きさ
4 / 17
衝動

しおりを挟む
『あまり長すぎると年月の感覚がわからなくなるもんだな…』

「だ、誰だ!お前は!」

『私か…?私は…そこに住んでいる者だ。』

「…はぁ?」

『…いや…住んでいるというのは少し違うな…
その中に暮らしている…いや、暮らしているというのもちょっと違う…
う~ん…何といえば良いのだ?』

男は、困った様子で頭をひねる。



「……おまえ、一人で何を言ってるんだ?
だいたい、どこから入って来やがったんだ?」

『いや、私は入ってきたのではなく、出て来たのだ…』

「出て来ただぁ?どこから?」

『だから…それだ…』

男はエレスチャルを指差した。



「おまえ…俺をからかっているのか?」

『いや…からかってなどいないが…』

若い男がジュリアンのそばに一歩踏み出した途端、月明かりに照らされて男の顔が浮かび上がった。
白とも銀色とも薄い虹色とも見える細くしなやかな髪と、透き通るような肌の色はこの世の者とは少し違うように見えた。
しかも、声だけで勝手に男だと思いこんでいたが、その顔を見ると女性のようにも見える。



「お…おまえ…女だったのか?」

『女…?おまえは女の姿の方が良いのか?』

「い、いや、そんなことはない!」

『じゃ、男が良いんだな?』

「お、おぅっ!」

『…元来、私に性別等というものはないのだが…
おまえが男の方が良いというのなら、私は男の姿でいることにしよう…』

「はぁ??
おまえ…もしかして、頭がいかれてるのか?
言ってることがよくわからないぞ。」

『わからない?
では、どういえば良いのだ?』

「…だから…
そうだな。まずは、どこから入ってきたのか…ということに答えてもらおうか。」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

本当に、貴女は彼と王妃の座が欲しいのですか?

もにゃむ
ファンタジー
侯爵令嬢のオリビアは、生まれた瞬間から第一王子である王太子の婚約者だった。 政略ではあったが、二人の間には信頼と親愛があり、お互いを大切にしている、とオリビアは信じていた。 王子妃教育を終えたオリビアは、王城に移り住んで王妃教育を受け始めた。 王妃教育で用意された大量の教材の中のある一冊の教本を読んだオリビアは、婚約者である第一王子との関係に疑問を抱き始める。 オリビアの心が揺れ始めたとき、異世界から聖女が召喚された。

ちゃんと忠告をしましたよ?

柚木ゆず
ファンタジー
 ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。 「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」  アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。  アゼット様。まだ間に合います。  今なら、引き返せますよ? ※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。

令嬢失格な私なので

あんど もあ
ファンタジー
貴族の令息令嬢が学ぶ王都学園。 そこのカースト最下位と思われている寮生の中でも、最も令嬢らしからぬディアナ。 しかしその正体は……。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

【完結】ジュリアはバツイチ人生を謳歌する

ariya
恋愛
エレン王国の名門貴族・アグリア伯爵家に嫁いだジュリア・アグリア(旧姓ベルティー)。 夫のアベル・アグリア伯爵は、騎士として王妃の護衛任務に没頭し、結婚翌日からほぼ別居状態。 社交界のパーティーでは妻のエスコートを代理人に任せ、父の葬儀にも顔を出さず、事務的な会話と手紙のやり取りだけの日々が続く。 ジュリアは8年間の冷遇に耐え抜いたが、ある朝の食事中、静かに切り出す。 「私たち、離婚しましょう」 アベルは絶句するが、ジュリアは淡々と不満を告げる。 どれも自分のしでかしたことにアベルは頭を抱える。 彼女はすでに離婚届と慰謝料の用意を済ませ、夫の仕事に理解を示さなかった「有責妻」として後腐れなく別れるつもりだった。 アベルは内心で反発しつつも、ジュリアの決意の固さに渋々サイン。 こうしてジュリア・アグリアは、伯爵夫人としての全てを置き去りにし、バツイチ人生を開始する。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

処理中です...