それでも君を愛せて良かった

ルカ(聖夜月ルカ)

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それでも君を愛せて良かった

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 「父さん、おはよう。
 今日は良い天気だね。」

 「アベル…今日は大丈夫なのか?」

 「うん、心配かけてごめんね。
やっとすっきりしたよ。」

 僕は出来る限りの作り笑顔を浮かべ、父さんにそう言った。

 部屋に戻った僕は、また眠れないといけないと思い、父さんのお酒を少し飲んで横になった。
 飲んだのはほんの少しなんだけど、僕はお酒にに弱いからすぐにぐっすり眠る事が出来た。
ここんとこほとんど眠ってなかったこともあったのかもしれないけど。
 本当は、朝食の前に少しだけ彼女の所に行くつもりだったのに、僕が目を覚ましたのはもうぎりぎりの時間で会いに行くことさえ出来なかった。
それほど、ぐっすり眠ってたんだ。



 「父さん、僕もそろそろ何か作ってみたいんだけど、余ってる材料はない?」

 「余ってるものはあるにはあるが、そんなもんじゃたいしたものは作れないぞ。
どうだ。
ちょうど少し足りなくなったものもあるし、材料を買いに行って来てくれないか?」

 「……う~ん…」

せっかく診療所には行かなくてすんだのに、材料を買うとなったら、やはり隣町まで行かなくちゃならない。
そんなことをしたら、今日は夕方まで家を離れることになってしまう。



 (でも、せっかく材料を買って良いって言ってくれてるんだし…
そうだ、少しお金を誤魔化してファビエンヌのドレスをみてみよう!)



 「そうだね。
じゃあ、僕、隣町まで行って来るよ。
それと……ちょっと他にほしいものもあるんだけど、買って来ても良いかな?」

 「珍しいな、おまえがなにかを欲しがるなんて。
 何がほしいんだ?」

 「え…?
えっと…あの…本とか……服とか……」

 「そうか…かまわんぞ。
 買って来たら良い。
それとな、念のため、診療所にも寄って来るんだ。
 一度、診てもらっておけば安心だからな。」

 「……わかったよ。」



 診療所にはどうしても行かなきゃならない運命だったみたいだ。
でも、今日はもう体調は良くなったって言った後だから、診てもらっても問題はない。

 僕は身支度を整えると、出掛けるふりをしてほんの少しだけファビエンヌの所に寄り、手早く顔を拭き、髪を梳かしながら、隣町へ行く事を話した。
もちろん、ファビエンヌに贈るつもりの材料やドレスを買うつもりだということは話さなかった。
それは内緒にしておいて、彼女を驚かせたかったから…



「じゃ、行って来るね…」

 僕はファビエンヌに手を振った。
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