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それでも君を愛せて良かった
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*
「じゃあ、行って来る。
夕食は、多分、友達の家で食べて来るからいらないからな。」
「わかったよ。行ってらっしゃい。」
兄さんは、昼食後、友達の家に出掛けて行った。
夕食はいらないということだから、帰りも遅くなるのかもしれない。
どうせなら酔いつぶれて帰って来て、そのまま眠り込んでくれれば良いのだけど…
「アベル…おかしなことを聞くようだが…」
「何、父さん?」
「……おまえは私に隠し事はあるか?」
「隠し事……?
そ、そんなものはないよ。」
僕がそう答えると、父さんはじっと僕の顔をみつめてた。
「アベル…私は、話しにくい父親か?
信頼出来ないか?」
「そ、そんなこと、ないよ。
父さん、突然、どうかしたの?
なにかあったの?」
「いや……なんでもない。」
父さんはそう言ったっきり、また黙々と仕事に取りかかった。
父さんは、何を言おうとしたんだろう?
まさか、ファビエンヌのことがバレた?
いや、そんなことはない。
僕はいつも父さんが眠ったのを確認してから出て行ってるし、もしも、父さんがファビエンヌのことを知ったら、黙ってる筈はない。
他に思い当たることもないけど…
兄さんが、なにか言ったんだろうか?
言ったとしたら、一体何を…?
僕はなんともいえない不安な気持ちを感じながらも、それを隠して、仕事に取りかかった。
*
「ファビエンヌ、君はどう思う?
やっぱり、僕達のことを父さんに話した方が良いんだろうか?
でも……父さんは生真面目だから、きっと僕達の仲を反対すると思うんだ…
僕達がこんなに愛し合ってることを父さんはきっと理解してくれないと思うんだ。」
兄さんは夜遅くなっても戻って来なかった。
僕がファビエンヌの所に行ってる間に兄さんが戻って来て、僕が部屋にいないことに気付いて探したらどうしようという心配はあったけど、昼間の父さんの様子がおかしかったから、その話をどうしてもファビエンヌに話したくて、僕は彼女の部屋へ向かった。
「ファビエンヌ…
そんな心配そうな顔しなくても大丈夫だよ。
もしも…もしも、父さんが君とのことを許してくれなかったら、僕は君を連れてここを出て行く覚悟は出来てるんだ。
そうなったら、どこか遠くに行って…
誰にも邪魔されない所に行って、二人で暮らそう…!
そうだ…
そうなったら、君をこんな暗い所じゃなくて太陽の当たる暖かな場所へ連れて行ってあげられる…!
そうだよね…もしかしたら、これは転機なのかもしれないね。
僕と君の幸せへのチャンスなのかもしれないね。
ファビエンヌ…この頃、僕、君のことが好きでたまらないんだ。
仕事中もずっと君のことを考えてて…」
僕は、ファビエンヌに口付けた。
父さんに、ファビエンヌとのことを話してしまえば僕の心は解放される。
ファビエンヌもこの部屋を出られる…
今まで気付かなかったそんな簡単なことに気付いた時、僕の身体は心と同じように熱く火照っていた。
「じゃあ、行って来る。
夕食は、多分、友達の家で食べて来るからいらないからな。」
「わかったよ。行ってらっしゃい。」
兄さんは、昼食後、友達の家に出掛けて行った。
夕食はいらないということだから、帰りも遅くなるのかもしれない。
どうせなら酔いつぶれて帰って来て、そのまま眠り込んでくれれば良いのだけど…
「アベル…おかしなことを聞くようだが…」
「何、父さん?」
「……おまえは私に隠し事はあるか?」
「隠し事……?
そ、そんなものはないよ。」
僕がそう答えると、父さんはじっと僕の顔をみつめてた。
「アベル…私は、話しにくい父親か?
信頼出来ないか?」
「そ、そんなこと、ないよ。
父さん、突然、どうかしたの?
なにかあったの?」
「いや……なんでもない。」
父さんはそう言ったっきり、また黙々と仕事に取りかかった。
父さんは、何を言おうとしたんだろう?
まさか、ファビエンヌのことがバレた?
いや、そんなことはない。
僕はいつも父さんが眠ったのを確認してから出て行ってるし、もしも、父さんがファビエンヌのことを知ったら、黙ってる筈はない。
他に思い当たることもないけど…
兄さんが、なにか言ったんだろうか?
言ったとしたら、一体何を…?
僕はなんともいえない不安な気持ちを感じながらも、それを隠して、仕事に取りかかった。
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「ファビエンヌ、君はどう思う?
やっぱり、僕達のことを父さんに話した方が良いんだろうか?
でも……父さんは生真面目だから、きっと僕達の仲を反対すると思うんだ…
僕達がこんなに愛し合ってることを父さんはきっと理解してくれないと思うんだ。」
兄さんは夜遅くなっても戻って来なかった。
僕がファビエンヌの所に行ってる間に兄さんが戻って来て、僕が部屋にいないことに気付いて探したらどうしようという心配はあったけど、昼間の父さんの様子がおかしかったから、その話をどうしてもファビエンヌに話したくて、僕は彼女の部屋へ向かった。
「ファビエンヌ…
そんな心配そうな顔しなくても大丈夫だよ。
もしも…もしも、父さんが君とのことを許してくれなかったら、僕は君を連れてここを出て行く覚悟は出来てるんだ。
そうなったら、どこか遠くに行って…
誰にも邪魔されない所に行って、二人で暮らそう…!
そうだ…
そうなったら、君をこんな暗い所じゃなくて太陽の当たる暖かな場所へ連れて行ってあげられる…!
そうだよね…もしかしたら、これは転機なのかもしれないね。
僕と君の幸せへのチャンスなのかもしれないね。
ファビエンヌ…この頃、僕、君のことが好きでたまらないんだ。
仕事中もずっと君のことを考えてて…」
僕は、ファビエンヌに口付けた。
父さんに、ファビエンヌとのことを話してしまえば僕の心は解放される。
ファビエンヌもこの部屋を出られる…
今まで気付かなかったそんな簡単なことに気付いた時、僕の身体は心と同じように熱く火照っていた。
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