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第5話:畑
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「効くかわかりませんが、私の魔法で回復してみましょうか? ネオン様だけに頼ってばかりではいけませんので」
「ありがとう。お願いするよ」
ブリジットは剣術だけでなく魔法も得意だ。
攻撃系統が専門だが、回復系統にも精通していた。
「《超絶回復》……!」
彼女の手から緑の光が放たれ、地面の一部を覆う。
伝説級の回復魔法だ。
光が消えた後、再度鑑定するが土の状態は変わらなかった。
「伝説級では無理ですか……。申し訳ありません、私の力不足ですね。旦那様がこんなに素晴らしい方なのに、妻として恥ずかしい限りです」
「い、いや、ブリジットのせいじゃないよ。ところで、ちょっと考えてみたんだけど、土を耕すと言えば……」
「鍬でございますね!」
「そう、僕のスキルなら作れるはず……!」
ネオンは木の枝と石を集め、魔力を込める。
「<神器生成>!」
白い光が舞った後、一対の鍬が完成した。
<至宝の鍬>
等級:神話級
能力:瘴気を打ち祓える神具。これで耕された土は、作物を何等級も進化させる。
手に持つ鍬は適度に重く、少年の身体でも難なく扱えそうだ。
――よし、いい感じ! これで土壌改良だ!
ブリジットは衝撃のあまり、鍬を持ちながらふるふると震える。
「こ、この鍬も神話級……って、昨日過ごした家も神話級だったのですか!?」
「うん、このスキルは本当に便利な力だね……って、ブリジット!?」
「神話級の新居を作ってくださるなんて、妻冥利に尽きます!」
「ちょ、ちょっと離して~……!」
彼女に力強く抱き締められ、ネオンは胸に沈んでしまう。
またもや窒息寸前のところでどうにか脱出した。
「一応、鍬はブリジットの分も作ったけど疲れているなら休んでていいからね?」
「いえ、やらせていただきます。夫婦で初めての共同作業ですから」
「そ、そうだったね……よーし、開拓を頑張るぞー!」
「はい、王都以上の領地にしましょう!」
ネオンはブリジットと一緒に、鍬を振るって土を耕す。
鍬の効能は著しく、瞬く間に瘴気を祓い土壌を改善する。
ひとまず5m四方を耕すと、そこだけ煌々と白い光を放つほどだった。
<神呼びの土>
等級:神話級
説明:栄養満点の土壌。どのような作物でも育つことができる。
一変した土壌を見て、ブリジットは歓喜の声を上げる。
「やりましたね、ネオン様! これ以上ないほどの肥沃な土地です!」
「さっそく、種を撒こう!」
ブリジットが宮殿から持ってきてくれた種を協力して撒くと、彼女が魔法で水を撒いてくれた。
「ひとまずは、これで大丈夫だと思います」
「ありがとう、ブリジットがいてくれてよかったよ」
「いえいえ、それはこちらのセリフでございます。ネオン様こそ我が人生ですので」
「そ、そうだね、ありがとう。じゃあ、少し休憩しようか……って、ええええ!」
「畑がすごいことになっています!」
撒いたばかりの種は芽吹き、茎を伸ばし、次から次へと成長する。
唖然とする二人を横目に、作物は瞬く間に実をつけてしまった。
<ソルトマト>
等級:神話級
説明:太陽のようにパワー漲る真っ赤なトマト。一口食べただけで身体の疲れはたちまち霧散してしまう。
<ムーンナス>
等級:神話級
説明:月のエネルギーを閉じ込めた紫色のナスで、食べると一晩中走っても疲れないほどになる。アク抜きも必要ないくらい瑞々しい。
<神々キュウリ>
等級:神話級
説明:豊富な魔力が詰まったおいしいキュウリ。超上級の回復ポーションより魔力の回復効果が高い。
光り輝く作物たちに、ネオンもブリジットも驚きを隠せない。
「し、神話級の野菜ばかり!? こんなの宮殿でも見たことないよ!」
「これほどの作物、豊かな超大国群でも収穫できません! どれも間違いなく国宝級です!」
いずれも国宝級どころか、アルバティス王国では栽培することさえできない作物ばかりだ。 ネオンはブリジットとハイタッチして喜びを分かち合う。
「さすがでございます! ネオン様に不可能はございませんね! この調子ならすぐに王都を越えてしまいます!」
「ブリジットの水魔法のおかげで……もががっ!」
毎度のように胸に埋もれてしまうのだが、今回はすぐに引き離された。
――ああ、よかった。あまり良くないとわかってくれ……うわっ!
「ネオン様、お下がりください! <水重弾>!」
突然、ブリジットが一歩前に飛び出し、10mほど先の岩に向かって水の弾丸を放った。
岩が砕れた瞬間、影に潜んでいた魔物が姿を現す。
「ま、魔物!?」
「どうやら囲まれてしまったようですね」
ネオンとブリジットは、猪型の魔物に囲まれていた。
「ありがとう。お願いするよ」
ブリジットは剣術だけでなく魔法も得意だ。
攻撃系統が専門だが、回復系統にも精通していた。
「《超絶回復》……!」
彼女の手から緑の光が放たれ、地面の一部を覆う。
伝説級の回復魔法だ。
光が消えた後、再度鑑定するが土の状態は変わらなかった。
「伝説級では無理ですか……。申し訳ありません、私の力不足ですね。旦那様がこんなに素晴らしい方なのに、妻として恥ずかしい限りです」
「い、いや、ブリジットのせいじゃないよ。ところで、ちょっと考えてみたんだけど、土を耕すと言えば……」
「鍬でございますね!」
「そう、僕のスキルなら作れるはず……!」
ネオンは木の枝と石を集め、魔力を込める。
「<神器生成>!」
白い光が舞った後、一対の鍬が完成した。
<至宝の鍬>
等級:神話級
能力:瘴気を打ち祓える神具。これで耕された土は、作物を何等級も進化させる。
手に持つ鍬は適度に重く、少年の身体でも難なく扱えそうだ。
――よし、いい感じ! これで土壌改良だ!
ブリジットは衝撃のあまり、鍬を持ちながらふるふると震える。
「こ、この鍬も神話級……って、昨日過ごした家も神話級だったのですか!?」
「うん、このスキルは本当に便利な力だね……って、ブリジット!?」
「神話級の新居を作ってくださるなんて、妻冥利に尽きます!」
「ちょ、ちょっと離して~……!」
彼女に力強く抱き締められ、ネオンは胸に沈んでしまう。
またもや窒息寸前のところでどうにか脱出した。
「一応、鍬はブリジットの分も作ったけど疲れているなら休んでていいからね?」
「いえ、やらせていただきます。夫婦で初めての共同作業ですから」
「そ、そうだったね……よーし、開拓を頑張るぞー!」
「はい、王都以上の領地にしましょう!」
ネオンはブリジットと一緒に、鍬を振るって土を耕す。
鍬の効能は著しく、瞬く間に瘴気を祓い土壌を改善する。
ひとまず5m四方を耕すと、そこだけ煌々と白い光を放つほどだった。
<神呼びの土>
等級:神話級
説明:栄養満点の土壌。どのような作物でも育つことができる。
一変した土壌を見て、ブリジットは歓喜の声を上げる。
「やりましたね、ネオン様! これ以上ないほどの肥沃な土地です!」
「さっそく、種を撒こう!」
ブリジットが宮殿から持ってきてくれた種を協力して撒くと、彼女が魔法で水を撒いてくれた。
「ひとまずは、これで大丈夫だと思います」
「ありがとう、ブリジットがいてくれてよかったよ」
「いえいえ、それはこちらのセリフでございます。ネオン様こそ我が人生ですので」
「そ、そうだね、ありがとう。じゃあ、少し休憩しようか……って、ええええ!」
「畑がすごいことになっています!」
撒いたばかりの種は芽吹き、茎を伸ばし、次から次へと成長する。
唖然とする二人を横目に、作物は瞬く間に実をつけてしまった。
<ソルトマト>
等級:神話級
説明:太陽のようにパワー漲る真っ赤なトマト。一口食べただけで身体の疲れはたちまち霧散してしまう。
<ムーンナス>
等級:神話級
説明:月のエネルギーを閉じ込めた紫色のナスで、食べると一晩中走っても疲れないほどになる。アク抜きも必要ないくらい瑞々しい。
<神々キュウリ>
等級:神話級
説明:豊富な魔力が詰まったおいしいキュウリ。超上級の回復ポーションより魔力の回復効果が高い。
光り輝く作物たちに、ネオンもブリジットも驚きを隠せない。
「し、神話級の野菜ばかり!? こんなの宮殿でも見たことないよ!」
「これほどの作物、豊かな超大国群でも収穫できません! どれも間違いなく国宝級です!」
いずれも国宝級どころか、アルバティス王国では栽培することさえできない作物ばかりだ。 ネオンはブリジットとハイタッチして喜びを分かち合う。
「さすがでございます! ネオン様に不可能はございませんね! この調子ならすぐに王都を越えてしまいます!」
「ブリジットの水魔法のおかげで……もががっ!」
毎度のように胸に埋もれてしまうのだが、今回はすぐに引き離された。
――ああ、よかった。あまり良くないとわかってくれ……うわっ!
「ネオン様、お下がりください! <水重弾>!」
突然、ブリジットが一歩前に飛び出し、10mほど先の岩に向かって水の弾丸を放った。
岩が砕れた瞬間、影に潜んでいた魔物が姿を現す。
「ま、魔物!?」
「どうやら囲まれてしまったようですね」
ネオンとブリジットは、猪型の魔物に囲まれていた。
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