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第72話:国王と双子兄、三大超大国からとんでもない制裁を受け、復讐のため魔神を飛び地に送る②
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□□□
十日ほど後。
アルバティス王と双子兄は、数名の宮廷魔導師とともに宮殿深部にある秘匿教会にいた。
周囲の壁や床には禍々しい魔法陣が描かれ、天井は相当に高いというのに空気が重い。
限られた上位の者でないと見ることさえ許されない、王国内で最も重要な場所だ。
"魔神招来"の儀は完了し、後は儀式を始めるだけである。
アルバティス王と双子兄は互いに頷くと、中央の大釜に近寄った。
招来のための貴重な素材を煮る鍋は、ぐつぐつと激しく煮え滾る。
三人はナイフで自身の指を軽く切り、数滴の血を注ぎ込んだ。
糧となる王族の血だ。
教会にいる全員が魔力を練り上げ、呪文を詠唱する。
「「<古の魔神よ、今ここに顕現し、その大いなる力を我が身のために……>」」
練り上げられた魔力が大釜に注がれ、色がどんどん黒くなる。
月のない闇夜を思わせる漆黒になった瞬間、大釜から黒い閃光が放たれた。
反射的に閉じた目を開けると、"それら"はいた。
<魔神デビルピア>
等級:神話級
説明:数千年前、大陸全土を暗黒時代に陥れた魔神。デビルピアの襲来により、当時の世界人口の七割が死亡した。
<魔神デビルピアの使い魔>
等級:伝説級
説明:デピルビアを信望する使い魔。一体一体が大国を滅亡させるほどの力を持つ。
デビルピアの全長は、およそ20m。
人型ではあるが牛骨のような頭と二本の角張った角、そして八つの赤い目は、人外の存在であることを強く主張する。
畳まれてはいるが背中の巨大な翼も、見る者を圧倒する。
傍らに控える使い魔たちも、その半分くらいの大きさでかなりの威圧感だ。
デビルピアの持つ八つの赤い目が、同時にこちらを向いた。
〔血の主は誰だ〕
その言葉に、王族三人は緊張しながら前に出る。
「わ、我らが血の主だ。わ、私はこの国の指導者、アルバティス王」
「お、王子のミカエル」
「お、同じく、王子のエドワード」
三人とも威圧感に当てられ、たどたどしく名乗ることしかできなかった。
デビルピアは特に反応もなく淡々と言葉を続ける。
〔血に込められた願いは、"捨てられ飛び地"とやらに住まうネオン・アルバティスの殺戮及び土地全体の壊滅でよいな?〕
「あ、ああ、そうだ。ネオンを殺して、飛び地を壊滅させればそれで契約終了だ」
血の主の希望を何でも聞く代わりに、願いが達成されたら魔神と使い魔は自由の身となる契約だ。
他国の侵略を受け、もうどうにもならなくなったときの本当に最後の手段として、歴代王族は厳密に管理してきた。
それを、アルバティス王と双子兄は単なる私的な復讐のため発動してしまったのだ。
デビルピアと使い魔たちは不敵に笑うと、背中の翼を開いた。
「「うわっ!」」
たった一度の羽ばたきで、教会の天井を突き破った。
その場にいた全員が急いで外に出るが、デビルピアと使い魔たちは、すでに黒い点と化している。
あまりの速さと強さに、アルバティス王は自然と頬が綻ぶ。
「これでネオンには、確実な破滅の瞬間が訪れるだろう。絶望のどん底に突き落とされたあいつは、死より辛い苦しみに身を焼かれ、人生を終えるしかないのだ。ざまぁみろ!」
双子兄もまた、もはや邪悪とも言える笑みを浮かべるばかりだ。
「ネオンの滅亡を想像すると、俺っちの胸には歓喜が波となって押し寄せます。高鳴る心臓と全身の震えは、まさしく喜びの体現!」
「復讐は指折り数えて、その瞬間を待つのも楽しいですね。運命の劇場で幕が上がるのを待っているような気分ですよ!」
「「ネオンの死はすぐそこに! HAHAHAHAHA!」」
新たな刺客を見送る三人の卑劣な笑い声が、いつまでも天に響いていた。
十日ほど後。
アルバティス王と双子兄は、数名の宮廷魔導師とともに宮殿深部にある秘匿教会にいた。
周囲の壁や床には禍々しい魔法陣が描かれ、天井は相当に高いというのに空気が重い。
限られた上位の者でないと見ることさえ許されない、王国内で最も重要な場所だ。
"魔神招来"の儀は完了し、後は儀式を始めるだけである。
アルバティス王と双子兄は互いに頷くと、中央の大釜に近寄った。
招来のための貴重な素材を煮る鍋は、ぐつぐつと激しく煮え滾る。
三人はナイフで自身の指を軽く切り、数滴の血を注ぎ込んだ。
糧となる王族の血だ。
教会にいる全員が魔力を練り上げ、呪文を詠唱する。
「「<古の魔神よ、今ここに顕現し、その大いなる力を我が身のために……>」」
練り上げられた魔力が大釜に注がれ、色がどんどん黒くなる。
月のない闇夜を思わせる漆黒になった瞬間、大釜から黒い閃光が放たれた。
反射的に閉じた目を開けると、"それら"はいた。
<魔神デビルピア>
等級:神話級
説明:数千年前、大陸全土を暗黒時代に陥れた魔神。デビルピアの襲来により、当時の世界人口の七割が死亡した。
<魔神デビルピアの使い魔>
等級:伝説級
説明:デピルビアを信望する使い魔。一体一体が大国を滅亡させるほどの力を持つ。
デビルピアの全長は、およそ20m。
人型ではあるが牛骨のような頭と二本の角張った角、そして八つの赤い目は、人外の存在であることを強く主張する。
畳まれてはいるが背中の巨大な翼も、見る者を圧倒する。
傍らに控える使い魔たちも、その半分くらいの大きさでかなりの威圧感だ。
デビルピアの持つ八つの赤い目が、同時にこちらを向いた。
〔血の主は誰だ〕
その言葉に、王族三人は緊張しながら前に出る。
「わ、我らが血の主だ。わ、私はこの国の指導者、アルバティス王」
「お、王子のミカエル」
「お、同じく、王子のエドワード」
三人とも威圧感に当てられ、たどたどしく名乗ることしかできなかった。
デビルピアは特に反応もなく淡々と言葉を続ける。
〔血に込められた願いは、"捨てられ飛び地"とやらに住まうネオン・アルバティスの殺戮及び土地全体の壊滅でよいな?〕
「あ、ああ、そうだ。ネオンを殺して、飛び地を壊滅させればそれで契約終了だ」
血の主の希望を何でも聞く代わりに、願いが達成されたら魔神と使い魔は自由の身となる契約だ。
他国の侵略を受け、もうどうにもならなくなったときの本当に最後の手段として、歴代王族は厳密に管理してきた。
それを、アルバティス王と双子兄は単なる私的な復讐のため発動してしまったのだ。
デビルピアと使い魔たちは不敵に笑うと、背中の翼を開いた。
「「うわっ!」」
たった一度の羽ばたきで、教会の天井を突き破った。
その場にいた全員が急いで外に出るが、デビルピアと使い魔たちは、すでに黒い点と化している。
あまりの速さと強さに、アルバティス王は自然と頬が綻ぶ。
「これでネオンには、確実な破滅の瞬間が訪れるだろう。絶望のどん底に突き落とされたあいつは、死より辛い苦しみに身を焼かれ、人生を終えるしかないのだ。ざまぁみろ!」
双子兄もまた、もはや邪悪とも言える笑みを浮かべるばかりだ。
「ネオンの滅亡を想像すると、俺っちの胸には歓喜が波となって押し寄せます。高鳴る心臓と全身の震えは、まさしく喜びの体現!」
「復讐は指折り数えて、その瞬間を待つのも楽しいですね。運命の劇場で幕が上がるのを待っているような気分ですよ!」
「「ネオンの死はすぐそこに! HAHAHAHAHA!」」
新たな刺客を見送る三人の卑劣な笑い声が、いつまでも天に響いていた。
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