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第三章 帝國の野望
7, ロイドとルネの母親
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外に出ると、途端に潮の匂いが鼻先をかすめた。
薄曇りの空に太陽の光がぼんやりと滲んでいる。
ふと、思う。この世界に来てから季節を感じたことがあっただろうか。暑くもなければ寒くもない。日が差せばポカポカと暖かく感じるが、雨が降ったからといって寒さに震えるわけでもない。
まるで、作られた物語の中のように。
この世界がそうなのか、この国だけの特徴なのかわからないけど、いつも快適な温度を保っているのだ。
快適すぎると感覚を鈍らせるのかもしれない。
「こっちだ」
背後から聞こえたロイドさんの声で思考の海から現実に引き戻された。
彼の後について歩いていくと、騎士宿舎の敷地の奥にある“魔導車置き場へ案内された。そこにはさまざまな型の魔導車が整然と並んでいた。私のものとは違い、どれも落ち着いた群青色で統一され、騎士団専用の車両らしい威厳が漂っていた。
私たちが乗り込んだのはパトロール用のもので、町の細い路地にも入れるように設計された二人乗りの小型車だった。車体の前面には王国の紋章が小さく刻まれており、緊急時にはそれが赤く光る仕組みになっているという。
ロイドさんに促されるままに、私は無言で助手席に座った。魔導石が振動し、車体が小さく震えたかと思うと、やがて音もなく滑るように走り出した。
しばらく進むと見慣れた商店街の建物が見えてきた。そこではいつもと変わらない喧騒の中、人々が行き交っていた。ルネが消えても時間は同じように流れていくのだと思うと寂寥感に襲われた。
港の商店街の喧騒を背に細い路地を抜けると、途端に空気が静まり返った。潮の香りを含んだ風が吹き抜け、建物の屋根にある海鳥避けの鈴音が澄んだ音を奏でる。
緩やかに曲がりくねった石畳でできた道の両側には、橙色の屋根に白壁の家々が並んでいる。石造りの土台に木の骨組みを重ねた造りで、窓辺には花が飾られ、通りには洗濯物がはためいている。
その穏やかな光景に、胸の奥が少しだけ痛んだ。
――こんな日常の中から、あの子は突然いなくなったのだ。
やがてロイドさんは、通り沿いに建つ平屋の一軒家の前で魔導車を停めた。周囲の家々に溶け込むような素朴な造りで、大きくはないが三人で暮らすには十分な広さがありそうだ。
私がドアを開けようとしたとき、家の方から誰かが駆けてくる気配がした。
浅葱色の髪を後ろで束ねた女性が、慌てたように玄関を飛び出してくる。魔導車の音を聞きつけたのだろう。息を切らしながら、彼女はロイドさんの名を呼んだ。
「ロイド! ルネの行方は分かったの?」
「母さん……ごめん、まだなんだ。でも、絶対に見つけるから」
ロイドさんは魔導車を降りると、母親の肩に手を置き、静かに言葉を紡いだ。
その姿だけで、二人がこの数日をどれほどの不安と焦りの中で過ごしてきたのかが伝わってきた。
私は静かに外に降り立ち、パタンと車のドアを閉めた。その音に気づいたのか、ロイドさんの母親がこちらを振り返る。榛色の瞳が、不思議そうに私を見つめた。
「ロイド? その子は……?」
「ああ、母さん、彼女はルネの友達なんだ。まあ、詳しい話は家の中で話そう」
「ルネの友達? もしかして……最近ルネがよく話していたミカちゃん?」
ロイドさんのお母さんは、不安そうに瞳を揺らしながら、私の方を見ていた。
――そうだ、この姿でルネのお母さんに会うのは初めてだ。
前に会った時は“アミカ”の姿だった。胸の奥に小さな緊張が走る。
家の中に案内されると、古い木の軋む音が足元から伝わってきた。小さな窓から射し込む薄曇りの光が斜めに差し、舞い上がる塵が金色の粉のようにきらめく。奥の棚には貝殻や小瓶、潮に焼けた小物入れが並び、それぞれがこの家族の思い出を語っているようだった。
窓の外では、海鳥の鳴き声が遠くで響き、薄く開かれたその隙間からは、時折、風が潮の香りを運んでくる。静かなのに、どこか胸を締めつけるような空間だった。
部屋の中央にある小さなソファに腰を下ろすと、ほんの数日前までここに確かにあったはずの、穏やかな日常を想像してしまう。ルネが笑いながら母親に話しかけ、ロイドさんがその様子を見守る――そんな情景が目に浮かんだ。
正面に座ったロイドさんの母親は「パメラ」と名乗った。彼女はすっかり憔悴していて、以前見たときよりも頬がこけ、目の下には深い影が落ちていた。
お互いに簡単な挨拶を済ませると、パメラさんは昨日の出来事を静かに語り始めた。
このところ、各地で子供が攫われる事件が相次ぎ、この町でも注意喚起の布告が出されていたという。それを知ったパメラさんは、毎日のようにルネに「遠くへ行ってはだめよ」「寄り道もしないのよ」と、繰り返し、何度も言い聞かせていたそうだ。
けれども、その警戒も、ほんの一瞬の隙をつかれたのだという。
いつものようにパンを買いに出かけ、店から家に戻るまでのほんの僅かな時間にルネは忽然と姿を消した。この家から、パン屋まで歩いてほんの数分。
昼間の明るい時間で、人通りもあったはずだ。けれど、目撃者は誰一人いなかった。まるで風にさらわれたように。
この地域では子供が攫われるという話を聞いたことはなかった。人通りも多く、近所同士の付き合いも良いーーそんな環境が、油断を生んでしまったのかもしれない。
ルネにとって毎日のお使いは、帰り道にはいつも歌を口ずさみながら帰ってくるほど日常的なことだった。――だから、まさか、そんなことが起こるなんて、誰も想像できなかったのだろう。
パメラさんは膝の上で手を組み、声を震わせながら続けた。
「いつもなら、歌を口ずさみながら帰ってくるのに……その日は、家の前に籠だけが落ちていて。パンがひとつ、潰れて残っていたの」
それを見た瞬間、胸が締めつけられて息ができなくなった――彼女はそう言いながら、唇を噛みしめた。
「その瞬間、頭の中が真っ白になってしまって……声を張り上げてルネの名を呼んで……通りを何度も駆け回って、裏路地まで探し回ったんだけど……ルネの姿はどこにもなかったの」
パメラさんの言葉は次第に震え、嗚咽混じりになった。
「きっと誰かが連れていったんだわ」
その言葉を口にしたとき、パメラさんの手が小刻みに震えた。
自分ではどうすることもできない――そう悟った瞬間、彼女は王都の訓練所にいる息子へ助けを求めたのだという。
「ほんの少しの間だけ、外に出しただけなのに……」
絞り出すような声に、後悔と恐怖が滲んでいた。
ロイドさんは黙って母の肩に手を置き、唇を噛み締めている。私も胸が締めつけられ、言葉を失った。
どんな慰めの言葉も空虚に響くだけだと分かっていた。
だから私は、ただ静かに拳を握りしめた。
薄曇りの光が窓辺を染める中、潮の音が遠くで途切れ途切れに聞こえた。
――必ず、ルネを助け出す。どんなことがあっても。
私は心に刻むように強く誓ったのだった。
薄曇りの空に太陽の光がぼんやりと滲んでいる。
ふと、思う。この世界に来てから季節を感じたことがあっただろうか。暑くもなければ寒くもない。日が差せばポカポカと暖かく感じるが、雨が降ったからといって寒さに震えるわけでもない。
まるで、作られた物語の中のように。
この世界がそうなのか、この国だけの特徴なのかわからないけど、いつも快適な温度を保っているのだ。
快適すぎると感覚を鈍らせるのかもしれない。
「こっちだ」
背後から聞こえたロイドさんの声で思考の海から現実に引き戻された。
彼の後について歩いていくと、騎士宿舎の敷地の奥にある“魔導車置き場へ案内された。そこにはさまざまな型の魔導車が整然と並んでいた。私のものとは違い、どれも落ち着いた群青色で統一され、騎士団専用の車両らしい威厳が漂っていた。
私たちが乗り込んだのはパトロール用のもので、町の細い路地にも入れるように設計された二人乗りの小型車だった。車体の前面には王国の紋章が小さく刻まれており、緊急時にはそれが赤く光る仕組みになっているという。
ロイドさんに促されるままに、私は無言で助手席に座った。魔導石が振動し、車体が小さく震えたかと思うと、やがて音もなく滑るように走り出した。
しばらく進むと見慣れた商店街の建物が見えてきた。そこではいつもと変わらない喧騒の中、人々が行き交っていた。ルネが消えても時間は同じように流れていくのだと思うと寂寥感に襲われた。
港の商店街の喧騒を背に細い路地を抜けると、途端に空気が静まり返った。潮の香りを含んだ風が吹き抜け、建物の屋根にある海鳥避けの鈴音が澄んだ音を奏でる。
緩やかに曲がりくねった石畳でできた道の両側には、橙色の屋根に白壁の家々が並んでいる。石造りの土台に木の骨組みを重ねた造りで、窓辺には花が飾られ、通りには洗濯物がはためいている。
その穏やかな光景に、胸の奥が少しだけ痛んだ。
――こんな日常の中から、あの子は突然いなくなったのだ。
やがてロイドさんは、通り沿いに建つ平屋の一軒家の前で魔導車を停めた。周囲の家々に溶け込むような素朴な造りで、大きくはないが三人で暮らすには十分な広さがありそうだ。
私がドアを開けようとしたとき、家の方から誰かが駆けてくる気配がした。
浅葱色の髪を後ろで束ねた女性が、慌てたように玄関を飛び出してくる。魔導車の音を聞きつけたのだろう。息を切らしながら、彼女はロイドさんの名を呼んだ。
「ロイド! ルネの行方は分かったの?」
「母さん……ごめん、まだなんだ。でも、絶対に見つけるから」
ロイドさんは魔導車を降りると、母親の肩に手を置き、静かに言葉を紡いだ。
その姿だけで、二人がこの数日をどれほどの不安と焦りの中で過ごしてきたのかが伝わってきた。
私は静かに外に降り立ち、パタンと車のドアを閉めた。その音に気づいたのか、ロイドさんの母親がこちらを振り返る。榛色の瞳が、不思議そうに私を見つめた。
「ロイド? その子は……?」
「ああ、母さん、彼女はルネの友達なんだ。まあ、詳しい話は家の中で話そう」
「ルネの友達? もしかして……最近ルネがよく話していたミカちゃん?」
ロイドさんのお母さんは、不安そうに瞳を揺らしながら、私の方を見ていた。
――そうだ、この姿でルネのお母さんに会うのは初めてだ。
前に会った時は“アミカ”の姿だった。胸の奥に小さな緊張が走る。
家の中に案内されると、古い木の軋む音が足元から伝わってきた。小さな窓から射し込む薄曇りの光が斜めに差し、舞い上がる塵が金色の粉のようにきらめく。奥の棚には貝殻や小瓶、潮に焼けた小物入れが並び、それぞれがこの家族の思い出を語っているようだった。
窓の外では、海鳥の鳴き声が遠くで響き、薄く開かれたその隙間からは、時折、風が潮の香りを運んでくる。静かなのに、どこか胸を締めつけるような空間だった。
部屋の中央にある小さなソファに腰を下ろすと、ほんの数日前までここに確かにあったはずの、穏やかな日常を想像してしまう。ルネが笑いながら母親に話しかけ、ロイドさんがその様子を見守る――そんな情景が目に浮かんだ。
正面に座ったロイドさんの母親は「パメラ」と名乗った。彼女はすっかり憔悴していて、以前見たときよりも頬がこけ、目の下には深い影が落ちていた。
お互いに簡単な挨拶を済ませると、パメラさんは昨日の出来事を静かに語り始めた。
このところ、各地で子供が攫われる事件が相次ぎ、この町でも注意喚起の布告が出されていたという。それを知ったパメラさんは、毎日のようにルネに「遠くへ行ってはだめよ」「寄り道もしないのよ」と、繰り返し、何度も言い聞かせていたそうだ。
けれども、その警戒も、ほんの一瞬の隙をつかれたのだという。
いつものようにパンを買いに出かけ、店から家に戻るまでのほんの僅かな時間にルネは忽然と姿を消した。この家から、パン屋まで歩いてほんの数分。
昼間の明るい時間で、人通りもあったはずだ。けれど、目撃者は誰一人いなかった。まるで風にさらわれたように。
この地域では子供が攫われるという話を聞いたことはなかった。人通りも多く、近所同士の付き合いも良いーーそんな環境が、油断を生んでしまったのかもしれない。
ルネにとって毎日のお使いは、帰り道にはいつも歌を口ずさみながら帰ってくるほど日常的なことだった。――だから、まさか、そんなことが起こるなんて、誰も想像できなかったのだろう。
パメラさんは膝の上で手を組み、声を震わせながら続けた。
「いつもなら、歌を口ずさみながら帰ってくるのに……その日は、家の前に籠だけが落ちていて。パンがひとつ、潰れて残っていたの」
それを見た瞬間、胸が締めつけられて息ができなくなった――彼女はそう言いながら、唇を噛みしめた。
「その瞬間、頭の中が真っ白になってしまって……声を張り上げてルネの名を呼んで……通りを何度も駆け回って、裏路地まで探し回ったんだけど……ルネの姿はどこにもなかったの」
パメラさんの言葉は次第に震え、嗚咽混じりになった。
「きっと誰かが連れていったんだわ」
その言葉を口にしたとき、パメラさんの手が小刻みに震えた。
自分ではどうすることもできない――そう悟った瞬間、彼女は王都の訓練所にいる息子へ助けを求めたのだという。
「ほんの少しの間だけ、外に出しただけなのに……」
絞り出すような声に、後悔と恐怖が滲んでいた。
ロイドさんは黙って母の肩に手を置き、唇を噛み締めている。私も胸が締めつけられ、言葉を失った。
どんな慰めの言葉も空虚に響くだけだと分かっていた。
だから私は、ただ静かに拳を握りしめた。
薄曇りの光が窓辺を染める中、潮の音が遠くで途切れ途切れに聞こえた。
――必ず、ルネを助け出す。どんなことがあっても。
私は心に刻むように強く誓ったのだった。
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