塩しかない世界に転生したので、料理で無双しながら領地を発展させます

あんり

文字の大きさ
339 / 460
第1章 カイト、五歳までの軌跡

337

◾︎11:15~
(王宮謁見の間)

「王太子妃よ、そなたに聞きたい。ここに2枚の手紙があるのだが、これはそなたが用意したものか?」

「……………」

それもばれてるの。
侮れないわね。

「…そうですわっ」

「この手紙が、この王宮で事件が起きたことを知らせた。そなたはダウニーと、その息子カイトを離したかった、そうだな?その目的はなんだ?ダウニーだけなら1枚目の手紙だけで良いはずだ。しかし、2枚目が用意されて、カイトを王都から出発させているな、その理由はなんだ?」

ん?今わしの背後に来たのは2番。
カイトになにかあったのかー。
ガタッ!

「おい、貴様、カイトを先に出発されたのは、カイトを襲わせるつもりだな?」

「父上、カイトが襲われたとかどうなってるのですか?!」
カイト、何があったんだ?パパが助けに行くぞ。

「陛下、カイト坊ちゃんがどうしました?」
どうした、何があったんだ?カイト坊ちゃんに何かしようとするって私が許さん。

「ダウニー、私がカイトにつけている影が今ここに戻ってきたようだ。カイトが出発してナント川で奇襲にあったらしい。挟み撃ちだが、騎士団が応戦しているようだ。」

姿は見えないが、カイトについて知らせてくれたのは助かる。しかし、奇襲か?どこの奴らだ?私が許さん!カイトは無事なのか?パパが助けに行くからな。

カイト坊ちゃんに奇襲だと?カイト坊ちゃんは無事か?このルーク。カイト坊ちゃんに与えられた聖水で足も見事に回復している、すぐ、行きますよね?ダウニー様?

ん?3番も到着だと?
「ダウニー、ルーク、待ちなさい。」

「いや、息子のピンチです。私は後を追います。ルーク行くぞっ」

「待ちなさい、って言ってるだろうが。報告には続きがあるようだ。それを聞きなさい。」

私ははやる気持を心に燻りながら、父上の話を聞くために再度父上に向き直る。
私の後ろにはルークと、ルーク率いるマーシュ領騎士団がソワソワしている。

「ダウニー、カイトが賊の頭に襲われそうになった所を騎士団に助け出されたようだ」

は?なんだと?安心したのも束の間。

「助け出した騎士は、第二騎士団長のハーレン。」

一瞬で周りの空気が凍る。
鋭い風の矢が刺さった気がした。

あはは、ハーレンは無事にあの子供をつれだすことに成功したようね。
私は捕まったけど。思わずニヤつく顔を見られないように下を向いたけど、そう、ハーレンよくやったわ。

ハーレンだと?王太子妃の不貞相手か?
あいつがカイトを連れ出すメリットはなんだ?

「ハーレンはカイトを連れてどこに行った?」
うむ、3番からの情報だ。
「森に入って行ったようだ」

「森?なんでまた?」
「おい、王太子妃よ、そなたはハーレンがカイトを連れて森に入って行ったようだが、理由を知っているのか?」

「さあ、私は知らないわ。ハーレンが勝手にした事を私が知るわけないわ」

いや、この女は嘘をついている。さっきカイトがハーレンってやつに連れ去られたと言われた時、ニヤついていたからな。

「義姉上、なんて呼びたくはないが、ハーレンがカイトを連れ出した理由、知っているんだろ?さっきニヤついていたじゃないか?」

「知らないわよ」

「父上、王太子妃は色々余罪がありそうです。自白剤の使用許可を頂けますか?」

「ああ、使うがいい。全て吐いてもらううか」


私はっ、私は!
他人事のように父上と、ダウニーとのやり取りを聞いていた。
嘘であって欲しい。妻がしでかしたことは、今、夢であって欲しい、そう願うのに、現実に頭がついていかない。
感想 36

あなたにおすすめの小説

空港清掃員58歳、転生先の王宮でも床を磨いたら双子に懐かれ、国王に溺愛される

木風
恋愛
羽田空港で十五年、黙々と床を磨いてきた清掃員・田中幸子(58)は事故死し、没落寸前の子爵令嬢エルシアとして転生する。 婚約破棄の末に家を追われた彼女が選んだのは、王宮の清掃員――前世の技で空気まで変わるほど磨き上げていく仕事だった。 やがて母を亡くした双子王子王女に懐かれ、荒れた執務室の主である喪中の国王とも距離が縮まり……。 「泣くなら俺の胸で」――床も心も磨き直す、清掃令嬢の溺愛成り上がり。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

転生先がヒロインに恋する悪役令息のモブ婚約者だったので、推しの為に身を引こうと思います

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【だって、私はただのモブですから】 10歳になったある日のこと。「婚約者」として現れた少年を見て思い出した。彼はヒロインに恋するも報われない悪役令息で、私の推しだった。そして私は名も無いモブ婚約者。ゲームのストーリー通りに進めば、彼と共に私も破滅まっしぐら。それを防ぐにはヒロインと彼が結ばれるしか無い。そこで私はゲームの知識を利用して、彼とヒロインとの仲を取り持つことにした―― ※他サイトでも投稿中

異世界ママ、今日も元気に無双中!

チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。 ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!? 目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流! 「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」 おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘! 魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!

【完結】旦那様、どうぞ王女様とお幸せに!~転生妻は離婚してもふもふライフをエンジョイしようと思います~

魯恒凛
恋愛
地味で気弱なクラリスは夫とは結婚して二年経つのにいまだに触れられることもなく、会話もない。伯爵夫人とは思えないほど使用人たちにいびられ冷遇される日々。魔獣騎士として人気の高い夫と国民の妹として愛される王女の仲を引き裂いたとして、巷では悪女クラリスへの風当たりがきついのだ。 ある日前世の記憶が甦ったクラリスは悟る。若いクラリスにこんな状況はもったいない。白い結婚を理由に円満離婚をして、夫には王女と幸せになってもらおうと決意する。そして、離婚後は田舎でもふもふカフェを開こうと……!  そのためにこっそり仕事を始めたものの、ひょんなことから夫と友達に!? 「好きな相手とどうやったらうまくいくか教えてほしい」 初恋だった夫。胸が痛むけど、お互いの幸せのために王女との仲を応援することに。 でもなんだか様子がおかしくて……? 不器用で一途な夫と前世の記憶が甦ったサバサバ妻の、すれ違い両片思いのラブコメディ。 ※5/19〜5/21 HOTランキング1位!たくさんの方にお読みいただきありがとうございます ※他サイトでも公開しています。 【無断転載・AI利用禁止 / No Unauthorized Use or AI Training】 本作品の無断転載・複製・AI学習利用を禁じます。 Unauthorized reproduction or use for AI training is strictly prohibited. © 魯恒凛 / RoKourin

料理スキルで完璧な料理が作れるようになったから、異世界を満喫します

黒木 楓
恋愛
 隣の部屋の住人というだけで、女子高生2人が行った異世界転移の儀式に私、アカネは巻き込まれてしまう。  どうやら儀式は成功したみたいで、女子高生2人は聖女や賢者といったスキルを手に入れたらしい。  巻き込まれた私のスキルは「料理」スキルだけど、それは手順を省略して完璧な料理が作れる凄いスキルだった。  転生者で1人だけ立場が悪かった私は、こき使われることを恐れてスキルの力を隠しながら過ごしていた。  そうしていたら「お前は不要だ」と言われて城から追い出されたけど――こうなったらもう、異世界を満喫するしかないでしょう。

虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました

たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。

婚約破棄されたので田舎の一軒家でカフェを開くことにしました。楽しく自由にしていたら居心地が良いとS級冒険者達が毎日通い詰めるようになりました

緋月らむね
ファンタジー
私はオルレアン侯爵令嬢のエルティア。十四歳の頃、家の階段を踏み外して頭を打った衝撃で前世を思い出した。    前世での名前は坂島碧衣(さかしまあおい)。祖父母の引退後、祖父母の経営していた大好きなカフェを継ぐつもりでいたのに就職先がブラック企業で過労の挙句、継ぐ前に死んでしまった。そして、自分が息抜きでやっていた乙女ゲーム「星屑のカンパニー」の悪役令嬢、オルレアン侯爵令嬢エルティアに転生してることに気がついた。  エルティアは18歳の舞踏会で婚約破棄を言い渡される。それだけならまだしも、婚約者から悪役令嬢として断罪され、婚約破棄され、父親から家を追い出され、よからぬ輩に襲われて殺される。  前世だってやりたかったことができずに死んでしまったのに、転生してもそんな悲惨な人生を送るなんて、たまったもんじゃない!!それなら私は前世継ごうと思っていた祖父母のやっていたようなカフェを開いて楽しく自由な人生を送りたい。  森が開けた自然豊かな場所で念願のカフェを侍女のシサとともに開いて楽しく自由にカフェをやっていたら、個性豊かなS級冒険者たちが常連として私のカフェにやってくるようになりました!