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第1章 カイト、五歳までの軌跡
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なぜ私がこんな事をしなければならないんだ?
この子が頼んできたこと。
ケンブルクとの国境近く。
この場所には、不思議な匂いを発する木がある。
私たちイスカダルからはこの木の匂いでケンブルク国への国境が近いことが分かる。
この木はイスカダルに樹生している木で、この木々を抜けるとケンブルク国だ。
私は随分とケンブルクの兵士たちを待たせていることに少しの苛立ちと焦りがある。
しかし、この子には悟られてはならない。
「ねー、ハーレン団長っ。」
私はこの子が言う作業を手伝っている。
なぜこうも迷わずに作業の指示を出せる?
この子は何者だ?やはりあの【稀人】というのは本当なのか?
「若い木を選んで幹を切り取って、外側の樹皮を剥いで。そうそうそんな感じ。ハーレン団長上手ねー」
いや、それくらいは難しいことじゃない。
しかし、なんだ?外側の樹皮にナイフを刺し一周させる。そうしたら腕の長さ半分くらい下の部分も同じようにぐるりと一周させる。次はその上下縦に切込みを入れて、切込みにナイフを入れ、上下に差し込み外側の皮を剥いていく。
剥いだら、匂いが増した。私の鼻腔をくすぐる甘くても刺激のある匂いだ。匂いが気になるが手は止めてはない。
「おー、ハーレン団長、手際いいねー」
人に作業させて、なに呑気に手を叩いているんだ、そう褒められても嬉しくないが。
外側の皮を剥ぐと内側にツルツルした薄茶色の皮が出てきた。さあ、これをどうする?
「次はこの内側の柔らかい部分を使うよ、この部分をね、筒状に剥がして」
筒状に剥がす、よし、こんな感じか?
「おー、さすが。ハーレン団長、器用だねっ」
まあな、木を削ったりするのは、まあ少しは得意だな。
「私は、木細工が好きでしてね。ナイフを少しづつ削っていくと形ができてくるでしょ?それで馬を彫ったりしてましたね」
なんだ、思わず幼い頃の話をしてしまったな。その頃の経験が今活かせてるって事か。
「そうなんだー、だから器用なんだね」
無邪気だよな、全く。
手はそれでも、この子が指示する手順を進めていく。
剥いだばかりの内皮は、しっとりしていて柔らかい。これをどうするんだ?
「これをどうしますか?」
ハーレン団長が綺麗に剥いでくれた内側の皮。これを乾燥させたら、自然とクルンと巻いてくるんだよね、それがボクの知っているシナモンスティックの出来上がり。
「これを巻いて、そのまま乾燥させるんだ。でも直ぐに使いたいから、ハーレン団長、火をおこして。使う分だけ熱風で乾かそう」
熱風?火を起こして、どうするんだ?
いや、考えないでおこう。私たちでは理解出来ない発想をする子だ。まずは言われた通りにしてみるか。
この香りの強い木の皮を何にどう使うのか、私は少し興味を持ち始めた。
このまだ5歳でしかないこの子の頭はどうなっている。私たちが知りえない知識が詰まっているのか?
指示する前はなんかぼーっとしているから、眠いのかと思ったがそうじゃなかったみたいだ。
ハーレン団長、黙々とボクの言う通りに作業してくれてる。シナモンの木を見つけた時は大興奮しちゃったよね。
だけど、採取方法が分からなかったけど、そこはボクの鑑定眼君の出番だよね。
採取方法を教えてくれたっ、ありがとう、鑑定眼君!
いえ、どういたしまして。ご主人様、何時でもお呼び出しお待ちしてます
お、本当にハーレン団長器用!
枯葉、枯れ木を集めてきてすぐに火を起こしてくれた!
「カイト様、火を起こしましたよ、次はどうしますか?」
「それはね、こうするのっ」
火の向こう側にシナモンスティックを持ったハーレン団長を立たせ、火のこちら側からボクは風を送る。
ボクは全属性の魔法を使えるってイカルダの女神様が言っていたんだ。
だから風を起こせるはず。
風吹いてっ。ん?あれ?なんも起きない。
イメージかな?扇風機をイメージしたらいい?
火に向かい手をかざし、扇風機の弱風をイメージをして風を送り出す。
ゴォォォー!
この子が頼んできたこと。
ケンブルクとの国境近く。
この場所には、不思議な匂いを発する木がある。
私たちイスカダルからはこの木の匂いでケンブルク国への国境が近いことが分かる。
この木はイスカダルに樹生している木で、この木々を抜けるとケンブルク国だ。
私は随分とケンブルクの兵士たちを待たせていることに少しの苛立ちと焦りがある。
しかし、この子には悟られてはならない。
「ねー、ハーレン団長っ。」
私はこの子が言う作業を手伝っている。
なぜこうも迷わずに作業の指示を出せる?
この子は何者だ?やはりあの【稀人】というのは本当なのか?
「若い木を選んで幹を切り取って、外側の樹皮を剥いで。そうそうそんな感じ。ハーレン団長上手ねー」
いや、それくらいは難しいことじゃない。
しかし、なんだ?外側の樹皮にナイフを刺し一周させる。そうしたら腕の長さ半分くらい下の部分も同じようにぐるりと一周させる。次はその上下縦に切込みを入れて、切込みにナイフを入れ、上下に差し込み外側の皮を剥いていく。
剥いだら、匂いが増した。私の鼻腔をくすぐる甘くても刺激のある匂いだ。匂いが気になるが手は止めてはない。
「おー、ハーレン団長、手際いいねー」
人に作業させて、なに呑気に手を叩いているんだ、そう褒められても嬉しくないが。
外側の皮を剥ぐと内側にツルツルした薄茶色の皮が出てきた。さあ、これをどうする?
「次はこの内側の柔らかい部分を使うよ、この部分をね、筒状に剥がして」
筒状に剥がす、よし、こんな感じか?
「おー、さすが。ハーレン団長、器用だねっ」
まあな、木を削ったりするのは、まあ少しは得意だな。
「私は、木細工が好きでしてね。ナイフを少しづつ削っていくと形ができてくるでしょ?それで馬を彫ったりしてましたね」
なんだ、思わず幼い頃の話をしてしまったな。その頃の経験が今活かせてるって事か。
「そうなんだー、だから器用なんだね」
無邪気だよな、全く。
手はそれでも、この子が指示する手順を進めていく。
剥いだばかりの内皮は、しっとりしていて柔らかい。これをどうするんだ?
「これをどうしますか?」
ハーレン団長が綺麗に剥いでくれた内側の皮。これを乾燥させたら、自然とクルンと巻いてくるんだよね、それがボクの知っているシナモンスティックの出来上がり。
「これを巻いて、そのまま乾燥させるんだ。でも直ぐに使いたいから、ハーレン団長、火をおこして。使う分だけ熱風で乾かそう」
熱風?火を起こして、どうするんだ?
いや、考えないでおこう。私たちでは理解出来ない発想をする子だ。まずは言われた通りにしてみるか。
この香りの強い木の皮を何にどう使うのか、私は少し興味を持ち始めた。
このまだ5歳でしかないこの子の頭はどうなっている。私たちが知りえない知識が詰まっているのか?
指示する前はなんかぼーっとしているから、眠いのかと思ったがそうじゃなかったみたいだ。
ハーレン団長、黙々とボクの言う通りに作業してくれてる。シナモンの木を見つけた時は大興奮しちゃったよね。
だけど、採取方法が分からなかったけど、そこはボクの鑑定眼君の出番だよね。
採取方法を教えてくれたっ、ありがとう、鑑定眼君!
いえ、どういたしまして。ご主人様、何時でもお呼び出しお待ちしてます
お、本当にハーレン団長器用!
枯葉、枯れ木を集めてきてすぐに火を起こしてくれた!
「カイト様、火を起こしましたよ、次はどうしますか?」
「それはね、こうするのっ」
火の向こう側にシナモンスティックを持ったハーレン団長を立たせ、火のこちら側からボクは風を送る。
ボクは全属性の魔法を使えるってイカルダの女神様が言っていたんだ。
だから風を起こせるはず。
風吹いてっ。ん?あれ?なんも起きない。
イメージかな?扇風機をイメージしたらいい?
火に向かい手をかざし、扇風機の弱風をイメージをして風を送り出す。
ゴォォォー!
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