ボクは転生者!塩だけの世界で料理&領地開拓!

あんり

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第1章 カイト、五歳までの軌跡

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ちょうどいい感じの風が、炊き火を掠め温風になり、ハーレン団長の持つ麻袋の中のシナモンの乾燥を促す。

さっきからボクは風を送り出しながら、時折ハーレン団長の元に行き、シナモンの乾燥具合を確かめている。

うん、パリパリに近い。きっとこれで大丈夫。
匂いを嗅ぐと、ボクがよく知るシナモンの香りがする。
森の木々の香りと混じり、すっごく香りがいい、いい匂い。

「ハーレン団長、シナモン、完成~。わーい。あれ?したからあげてみましたー、わーい。わーい。そんな大事だよねっ、ねっ、ねっ。」

「あはは、今日のボク、冴えてない?繋がり~」

なんだろな、こいつ、なんか、凄くひとりで盛り上がってるぞ。褒められたいのか?

「カイト様、凄ーい」

これでいいか?違うのか?なんだ、そのジト目は?

「ハーレン団長、棒読みだよ、全然っ、褒めてないでしょ?」

「棒読みじゃないですよっ」

「そうかな?」

私はこの子の機嫌を取らなきゃ行けないのか?全く、これだから子どもはっ。

「まあ、いいや。よし、じゃあね、シナモンは完成したから次は細い木の棒を探そう。なにか無いかな?ハーレン団長、探して」

「何に使うんです?」

「さっきゴリラン達からもらったバナナに突き刺すんだよ」

私はあの房になったバナナに棒を突き刺す意味が全く分からず、想像すらできない。

その間に、この子は引っさげたカバンとやらを、どう開けたらいいのかも分からないカバンを躊躇いもなく開けていて、そんな所にも内心驚きを隠せない。
そして、何やらゴソゴソ中身を確認しているみたいだ。


リュックには何が入っているんだろ...?
祐仁さんのリュック。
このリュックは稀人の祐仁さんのものだ。
この前転移の間で祐仁さんから、このリュックを貰っていいと言われた。
けど、それは王家の秘宝が隠されたところには置いてなかった。
けど、それは神殿に保管されていたのを、あの橋で盗賊に襲われる前に神官長から渡されたんだよね。
その後、中身を確かめる間もなく、盗賊に襲われたから、このリュックに何が入ってるのかが分からない。
リュックは、所有者変更をしなきゃ行けないって祐仁さんは言ってたよねー、そうしないとを知ることなできないのよね。


そう考えながらリュック中身を確かめる。

けど、中には期待していた使えそうなものはなくて、手紙が1通とペットボトルが入っているだけ。

ん?手紙?なんだろ?確認する。
でも、ボクが字が読めることをバレても大丈夫かな?
この世界の5歳の子どもがどれだけ字が読めるかなんて分からないよ。

けど、気になる。いいや。
後ろには神官長と書いてある、そしてその横には差出人の名前が書いてある。神官長の名前がゴンザレスなのに吹き出しそうになったのは内緒だ。

そこで思考を変える。
「ハーレン団長、近くに川があったよね?少し水が欲しいんだよね。」

ああ、確かに、喉も渇くな。

「ここに来る途中、そう離れてないところに川があります。そちらに行きましょう」

「火は一旦消しておきますね。」

ジュッ

おー、ハーレン団長の水魔法であっという間に消えた。

そしてまた抱えられながら、軍馬に跨り、来た道を少し戻って川音のする方へ馬を進める。川水の流れる音が直ぐに大きく聞こえてきた。
勢いが強い訳じゃないから大きな川じゃないんだろう。あ、見えてきたっ。

橋を架ける必要のないほどの幅1m程の細い川。水の流れも穏やかだ。
森の静けさの中、川の水がさらさらと流れ、時折岩を掠める時にピチャって跳ねる水音が聞こえる。近づきながらボクは鑑定する。

鑑定眼君、この水は飲めるかな?



〇川
性質▷▶軟水
飲料▷▶可能

おー、良かった。

その一方。
「カイト様少しお待ちください。飲める水なのか確認しますね」

先に馬から降りて行くハーレン団長を見守る。

水が飲めるかを確認するんだね、どうやるのかな?

ハーレン団長は、川の周辺を見渡している、そして手で水をひとすくいして口に含み、それを地面に吐き出している。

「カイト様、これは飲めますね」
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