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第一章 戦士達の集結
第十五話 勇者達との出会い
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「なるほど……ヒューゴ達も選ばれし戦士達だが、神様は違うのか……」
零夜達は事の顛末をヒューゴ達から話を聞き、その内容に彼等は納得の表情をしていた。
話によると、ヒューゴ、彼の仲間である遊撃戦士の黒部紬、魔術師のクロエは、夢の中でオレンジ色の髪をした女神であるアフロディアと出会っていた。しかし、その中にエヴァの姿はいなかったとの事であり、今に至るという事だ。
「うん。僕達も女神アフロディア様と夢で出会い、話の内容を聞いていた。その中にはエヴァがいなかったから、別の神様と出会っていたのかも知れないと感じたんだ」
「じゃあ、私が勇者パーティーから出る事になるのはその事だったのね……」
「そうなの。本当にごめんね」
ヒューゴのさらなる説明にエヴァも納得の表情をし、クロエが申し訳無さそうに彼女に謝罪する。
すると、エヴァが優しくクロエの頭を撫で始める。
「大丈夫。零夜達と出会えただけでも良かったから」
エヴァは笑顔でクロエの謝罪を承諾し、彼女も笑みで返す。この様子だと万事解決していて皆、安堵しているようだ。
「そうだね。それにしても……まさかアカヤマとこんな所で出会うとは驚いたよ」
トラマツも同情しているが、その一方で赤と白の模様をしたバトルキャットのアカヤマに視線を移しながらジト目で見ていた。どうやら仲が悪い事には間違いない。
「そう言うお前こそな。落ちこぼれから天才にまで成り上がり、随分良い活躍をしているじゃないか」
「2番目のお前に言われたくないね!」
「こいつめ……!」
アカヤマのジト目の挑発にトラマツは呆れながら返してしまい、アカヤマは怒りでワナワナと震えてしまい、今にも噴火しそうになる。
しかし、アカヤマは冷静に落ち着いて前を向く。彼は冷静さが売りで状況判断も得意。頭脳に関してはバトルキャットの中でも上位クラスなのだ。
「まあ、その事に関しては巻き返せるが……君はなんで俺を抱くのかな?」
アカヤマはいつの間にか倫子に背後から抱かれていて、更には彼女に自身の喉まで撫でられてしまう。これに関しては想定外としか言えないのも無理なく、トラマツは呆れた表情でアカヤマの方に視線を移す。
「倫子は猫好きなんだよ。お前、彼女が移動した事に気付かず、そのままやられてしまったな」
「ええ子やね……よしよし」
「止めてくれ……ああ……俺は……そんなんじゃない……助けて……くれ……フニャ~」
倫子に喉を撫でられたアカヤマはフニャフニャの声を出して猫のようになってしまい、この光景に零夜は冷や汗を流しながら唖然としてしまうのも無理なかった。
因みに倫子は猫好きなので、元の世界でも写真や動画を撮ったりしていた。まあ、人の好みに関しては自由だから無理もないだろう。
更にバトルキャットは普通の猫とは変わらないが、違うのは基本的に人間の行動をするという事だ。二足歩行、人間の言葉を話す、更には鍛冶職人や治癒術など様々な事が出来る種族と言われていて、よく冒険者達のお供として行動しているのだ。
「バトルキャットって、猫と変わらないところがあるのか?喉を撫でられてフニャフニャになっていたが」
「ああ……僕も倫子にやられたからね……」
零夜が冷や汗を流しながら質問し、トラマツがズーンと落ち込みながらため息をついていた。
実は彼も林の中に入る前に倫子に背後から抱かれて捕まってしまい、アカヤマと同じ様にフニャフニャになってしまったのだ。それによってトラマツは倫子に喉を撫でられる事がトラウマになってしまったのも無理はない。
この光景にヒューゴの仲間である紬が苦笑いをしてしまい、ミミに視線を移していた。
「すっかり骨抜きにされてしまいましたね……」
「まあ、こうなるのも無理ないからね……」
ミミが唖然としながらアカヤマを哀れに見ている中、魔術師のクロエが倫子からアカヤマを受け取る。
クロエはフニャフニャになったアカヤマを落ち着かせながら、背中をポンポンと撫で始める。
「それであなた達は何処に行くの?」
「俺達は今からホムラに行こうとしているけど」
クロエからの質問に零夜が代表して説明しながら答え、その内容にヒューゴが手を叩いてある事を思いついて提案し始める。
「僕達もホムラに行こうとしているんだ。噂によればアークスレイヤーのアジトが近くにあるからね」
「アークスレイヤー……ホムラにもあったのか……」
ヒューゴの説明を聞いた零夜は真剣な表情をしながら考える。アークスレイヤーの基地がホムラにもあるのなら、目的地に辿り着くだけでなく、奴等も倒して一石二鳥と言えるだろう。
そう考えた零夜は、ヒューゴ達に対してある提案を持ちかけてきた。
「俺達もアークスレイヤーを倒そうとしている。折角だから共に行くのはどうだ?」
「そうだね。宜しく頼むよ」
零夜の提案にヒューゴは了承し、彼等は零夜達とホムラまで共に行動する事になった。
この事については誰もが了承するが、例外な奴等もいた。
「まさかお前と共に行動するとはな」
「へっ!お前となんか誰が共に行くか!」
トラマツとアカヤマは睨み合いながら火花を散らしていた。仲が悪いのは当たり前だが、そうなったのは恐らく過去に因縁があったのだろう。
「トラマツとアカヤマはバトルキャット族の戦士育成学園で共に過ごしていた。二人はその時から今の関係となっているからな」
「だからあんなに仲が悪いのね……」
ノースマンが二人の仲が悪い原因を呆れながら説明し、それにミミ達も苦笑いしながら納得せざるを得なかった。まあ、この様子ならそうなるのも無理はない。
するとこの様子を見た倫子は両手を腰に当てて、ぷんぷくしながら二人に顔を近づける。
「もう!喧嘩しちゃ駄目。まだするのだったらウチが抱いてあげるけど?」
「「それだけは勘弁してください!」」
倫子が止めに入ってまた彼等を抱き上げようとするが、トラマツとアカヤマは土下座しながら止めてくれと必死に懇願する。
それに倫子が頬を膨らまして不満そうな表情をするのも無理なかった。
「まあまあ。とりあえずは先に行こうか」
ヒューゴは苦笑いしながら皆を落ち着かせ、早速行こうとしたその時、何処からかズシンズシンと音がする。それは戦いの予感が始まりを告げようとしているのだった。
零夜達は事の顛末をヒューゴ達から話を聞き、その内容に彼等は納得の表情をしていた。
話によると、ヒューゴ、彼の仲間である遊撃戦士の黒部紬、魔術師のクロエは、夢の中でオレンジ色の髪をした女神であるアフロディアと出会っていた。しかし、その中にエヴァの姿はいなかったとの事であり、今に至るという事だ。
「うん。僕達も女神アフロディア様と夢で出会い、話の内容を聞いていた。その中にはエヴァがいなかったから、別の神様と出会っていたのかも知れないと感じたんだ」
「じゃあ、私が勇者パーティーから出る事になるのはその事だったのね……」
「そうなの。本当にごめんね」
ヒューゴのさらなる説明にエヴァも納得の表情をし、クロエが申し訳無さそうに彼女に謝罪する。
すると、エヴァが優しくクロエの頭を撫で始める。
「大丈夫。零夜達と出会えただけでも良かったから」
エヴァは笑顔でクロエの謝罪を承諾し、彼女も笑みで返す。この様子だと万事解決していて皆、安堵しているようだ。
「そうだね。それにしても……まさかアカヤマとこんな所で出会うとは驚いたよ」
トラマツも同情しているが、その一方で赤と白の模様をしたバトルキャットのアカヤマに視線を移しながらジト目で見ていた。どうやら仲が悪い事には間違いない。
「そう言うお前こそな。落ちこぼれから天才にまで成り上がり、随分良い活躍をしているじゃないか」
「2番目のお前に言われたくないね!」
「こいつめ……!」
アカヤマのジト目の挑発にトラマツは呆れながら返してしまい、アカヤマは怒りでワナワナと震えてしまい、今にも噴火しそうになる。
しかし、アカヤマは冷静に落ち着いて前を向く。彼は冷静さが売りで状況判断も得意。頭脳に関してはバトルキャットの中でも上位クラスなのだ。
「まあ、その事に関しては巻き返せるが……君はなんで俺を抱くのかな?」
アカヤマはいつの間にか倫子に背後から抱かれていて、更には彼女に自身の喉まで撫でられてしまう。これに関しては想定外としか言えないのも無理なく、トラマツは呆れた表情でアカヤマの方に視線を移す。
「倫子は猫好きなんだよ。お前、彼女が移動した事に気付かず、そのままやられてしまったな」
「ええ子やね……よしよし」
「止めてくれ……ああ……俺は……そんなんじゃない……助けて……くれ……フニャ~」
倫子に喉を撫でられたアカヤマはフニャフニャの声を出して猫のようになってしまい、この光景に零夜は冷や汗を流しながら唖然としてしまうのも無理なかった。
因みに倫子は猫好きなので、元の世界でも写真や動画を撮ったりしていた。まあ、人の好みに関しては自由だから無理もないだろう。
更にバトルキャットは普通の猫とは変わらないが、違うのは基本的に人間の行動をするという事だ。二足歩行、人間の言葉を話す、更には鍛冶職人や治癒術など様々な事が出来る種族と言われていて、よく冒険者達のお供として行動しているのだ。
「バトルキャットって、猫と変わらないところがあるのか?喉を撫でられてフニャフニャになっていたが」
「ああ……僕も倫子にやられたからね……」
零夜が冷や汗を流しながら質問し、トラマツがズーンと落ち込みながらため息をついていた。
実は彼も林の中に入る前に倫子に背後から抱かれて捕まってしまい、アカヤマと同じ様にフニャフニャになってしまったのだ。それによってトラマツは倫子に喉を撫でられる事がトラウマになってしまったのも無理はない。
この光景にヒューゴの仲間である紬が苦笑いをしてしまい、ミミに視線を移していた。
「すっかり骨抜きにされてしまいましたね……」
「まあ、こうなるのも無理ないからね……」
ミミが唖然としながらアカヤマを哀れに見ている中、魔術師のクロエが倫子からアカヤマを受け取る。
クロエはフニャフニャになったアカヤマを落ち着かせながら、背中をポンポンと撫で始める。
「それであなた達は何処に行くの?」
「俺達は今からホムラに行こうとしているけど」
クロエからの質問に零夜が代表して説明しながら答え、その内容にヒューゴが手を叩いてある事を思いついて提案し始める。
「僕達もホムラに行こうとしているんだ。噂によればアークスレイヤーのアジトが近くにあるからね」
「アークスレイヤー……ホムラにもあったのか……」
ヒューゴの説明を聞いた零夜は真剣な表情をしながら考える。アークスレイヤーの基地がホムラにもあるのなら、目的地に辿り着くだけでなく、奴等も倒して一石二鳥と言えるだろう。
そう考えた零夜は、ヒューゴ達に対してある提案を持ちかけてきた。
「俺達もアークスレイヤーを倒そうとしている。折角だから共に行くのはどうだ?」
「そうだね。宜しく頼むよ」
零夜の提案にヒューゴは了承し、彼等は零夜達とホムラまで共に行動する事になった。
この事については誰もが了承するが、例外な奴等もいた。
「まさかお前と共に行動するとはな」
「へっ!お前となんか誰が共に行くか!」
トラマツとアカヤマは睨み合いながら火花を散らしていた。仲が悪いのは当たり前だが、そうなったのは恐らく過去に因縁があったのだろう。
「トラマツとアカヤマはバトルキャット族の戦士育成学園で共に過ごしていた。二人はその時から今の関係となっているからな」
「だからあんなに仲が悪いのね……」
ノースマンが二人の仲が悪い原因を呆れながら説明し、それにミミ達も苦笑いしながら納得せざるを得なかった。まあ、この様子ならそうなるのも無理はない。
するとこの様子を見た倫子は両手を腰に当てて、ぷんぷくしながら二人に顔を近づける。
「もう!喧嘩しちゃ駄目。まだするのだったらウチが抱いてあげるけど?」
「「それだけは勘弁してください!」」
倫子が止めに入ってまた彼等を抱き上げようとするが、トラマツとアカヤマは土下座しながら止めてくれと必死に懇願する。
それに倫子が頬を膨らまして不満そうな表情をするのも無理なかった。
「まあまあ。とりあえずは先に行こうか」
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