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16.プチ旅行
しおりを挟むユーレンシア大陸の覇者、ヴェルメリア皇国。
その最も親密な友好国である隣国、フレイリール連邦の首都ワルジャート王宮では三大陸における主要国家の代表たちが一堂に会していた。
広い円卓を囲うように席に着く総勢10数名は、種族も年齢も様々である。人族、亜人、混血、性別も様々な統治者及びその代理たちであるが、皆一様にその表情は優れないでいた。
「では、オルレイユ討伐戦を最後にデレス級魔物の発生は確認されていない、皆様それに相違ございませんね?」
「然り。あの異常事態の収束以降、我が国はおろかイルレンキ中でも発生は確認されておらん。」
「エベレント大陸でも同様ですな。超大型魔物などそう何度も生まれるものではないと思いたいが、実際12体も同時発生した以上、今後ないとは言えんだろうの。」
「結局、原因の究明には至らなかったのか?アジノス様のレシュール機関からの通達をお受けになった方は?」
「機関を頼るのは無理だろう。討伐戦最中に一時魔術制御が暴走し、大混乱に陥ったと聞く。どうやら《魔導の頂点》のオルレイユでの最後の一撃、その余波で観測網の制御が吹き飛んだらしい。」
「……三大陸に散らばるデレス級12体全てをオルレイユに強制転移させての殲滅、でしたな。1体の進路を変える事すらままならず死力を尽くしていた我らにとっては、願ってもない天の助けではあったが……」
「《魔導の頂点》が瀕死の重傷、ヴェルメリア帝も深手を負われるとは、非常に危うい一戦であった。」
世界を蝕む脅威に対し、彼らはそれぞれ手を打つために腹を割った話し合いを今行っている。しかし、各国が保持する人間としての通常戦力では、大型魔物と区分される脅威にまでは対処できても、それを超える存在には太刀打ちできないのだ。
超大型魔物、デレス級と呼称されるそれは、この世界での戦力そのものである魔法を無効化するという、悪夢以外の何者でもない存在であるがゆえに。
それを屠ることが出来るのは、現存する魔術師総勢5名のみ。
ただ、幸いなことにその悪夢でしかない災厄は百年から数百年に一度、という頻度で発生する魔物であり、《魔導の頂点》が現れたことにより、その多くが彼の手によって滅ばされ被害も抑えられてきた。
しかしほんの数か月前に、その状況が一変したのだ。
突如世界の三大陸全てに、それも複数同時に出現したデレス級魔物により各国は大いに混乱した。
即座に襲撃を受けた国もあれば、辺境の地にて姿を確認しただけの国もあった。火急の対処が必要な国は幸運だったことに、近場に世話好きな魔術師がいたことで結界を施してもらえ、どうにか一時被害を食い止めることも出来た。
そうして僅かな時を置いて体制を整えた各国は、自国、あるいは同盟国と共にデレス級魔物へと対処を開始した。
自分たちでは滅ぼすことが出来ないとわかってはいても、彼らが動いたのは語り継がれる《魔導の頂点》の性格を熟知していた為だ。
神と等しき信仰を集める存在は、決して慈悲深くない。
自らの危機に他者を頼りにするだけの者は、決して救わない。
かつて、デレス級が国内に出現した大国の王が、無意味だからと自国の軍を動かすことすらなく、《魔導の頂点》に討伐を請うたことがあった。だがその国は今、この世界に残ってはいないのだから。
加えて、同時に複数体デレス級が存在しているという現実は、例え《魔導の頂点》やその弟子にあたる魔術師たちがその全てに対処しようとしても、数的に不可能だとも思われた。
本能で人間を襲う魔物は強力であればあるほど、時を待たずして必ず人口集中地帯へと進路を取る。だからこそ滅ぼすことは不可能でも、その進路を変えることくらいはと各国は決死隊を組み、それぞれのデレス級に対処しようとした。
ただ結果は、神の慈悲に救われた。
《魔導の頂点》意識不明の危篤状態、という一報と引き換えに。
それはデレス級に対する最も大きな反攻手段を、世界が喪う危機と同義であった。
命の危機はどうにか脱したものの未だ傷は深く、愛弟子として最も寵愛されていた現ヴェルメリア帝の庇護下で療養中と伝えられている《魔導の頂点》が、いつ完治し戦えるようになるのか。
この場に集う者たちが本当に知りたい情報は、その一点のみだろう。
だからこそ話題に《魔導の頂点》の名が上がり、否応なく出席者の視線がヴェルメリア皇国代表が座る席へと向けられた。その時、当の代表が座する背後に突如大きな魔法陣が現れる。
途端、この会議場の壁際に控えていた兵たちが抜剣し、攻撃魔法の魔法陣をも展開させ不届き者への迎撃態勢が整えられる。
ただ、それをゆるりと片手を上げて制したのは、未知なる危険にさらされていると思われた皇国代表者本人だった。
まるで慣れているかのように、その代表者は優雅に席を立つと宙に浮かぶ魔法陣へと静かに跪き頭を垂れる。
そして、金色の光を放つ魔法陣が一際大きく明滅した直後、そこに顕れた二人の姿に、室内にはさざ波のようなどよめきが走っていった。
「セネル、面を上げよ。」
突如聞こえてきたざわめく人の声と、ロイの支配者然とした声音に合わせ、俺もそうっと目を開いてみた。
抱き込まれていた形だったから、目の前にはロイの胸と金髪尻尾が流れているだけだったので、半身で振り返るように辺りを見て、驚いた。
俺、正確にはロイの、だけど足元に、物凄い美人なお姉様がドレス姿のまま跪いていたのだ。
「陛下におかれましてはご機嫌麗しく存じますが、妾が代理ではやはり力不足でござ……ぇ?」
セネル、と呼ばれた彼女がそう凛とした声音で口を開くが、ゆっくりとその瞳が俺を見た瞬間、言葉が止まった。
年の頃は二十代くらいで、一部が編み込まれた長い焦げ茶色の髪は背中で緩く波打ち、水色のドレスに包まれた躰は細く、それでいてしっかりとした胸の膨らみについ目が行ってしまった。透き通るような白い肌に映える、大きな赤い瞳を見開き、小さな口も開きっぱなしだが、ぽかんとしたその表情でさえ気品を失くさないのはどこかロイに似た雰囲気を覚える。
「火急の要件があったまでのこと。其方の働きに不満があったわけではない、許せ。
さて、久しい貴公らに朗報を持って参った。我が皇国で療養中の《魔導の頂点》は、この通り順調に快復中だ。ただし、まだ完治には至っておらぬ。」
「なっ!?あれが《魔導の頂点》だと?」
「おぉ…おぉ……っご無事で、何よりでございますっ………!」
「ヴェルメリア帝も壮健か。ひとまずこれで一安心よな。」
先程よりも大きなざわめきと一斉にこちらを向く視線に、俺は開き直ったポーカーフェイスで必死に表情を固める。できるだけ無表情になるように。
俺の記憶がぶっ飛んでいることは公にされていないのだから、この場にはそれを知らない人たちもいるのだろう。下手に笑って頭ぱっぱらぱーなのがバレたら、今まで色々な対応をしてきてくれているロイに申し訳な………ってちょっと待った。
この状況、そもそもそのロイのせいじゃないか?
ここに来るに至った経緯がテンション高めの突発的行動に思えたが、きっとロイの事だ。何か深い深い理由があるとか、実はこうなる事もこの服を用意してくれた時から考えていたとか、きっとそうに違いない。
なら俺がどんなポカをしようと、おそらくロイの想定内だろう。ということはやはり俺は、ロイに全てお任せコースで大丈夫のはず、だ。
そう結論が出ると、あわあわしていた精神状態にようやく少し余裕も出てくる。ざっと室内の人間を見回してみると、つい先日見知ったペネリュート王の姿もあり、視線が合うと小さな目礼をそっと返された。
「な、生《魔導の頂点》っ……こほん。
こちらに御越し下さったのは、《魔導の頂点》の御所望でございましたか。蒙昧なる我らの不躾なる懸念を御払い下さる為とはいえ、過ぎたる僥倖に我ら一同、厚く御礼申し上げます。」
うーわー…………。
流石と言うか何というか、よくそんな言葉が流れるようにぽんぽん飛び出すよな。元の世界では、勉強の教材とか例文とかでしか聞いたことのない単語の羅列だわ。
しかもそれを口にするのが、赤い瞳を歓喜に潤ませ頬を紅潮させた妙齢の美女。首元までタイトに覆われたドレスで肌の露出面積もほとんどないはずなのに、溢れ出る色気にちょっと足を引きそうになった。
そんな俺の背を自然に支えたロイが、一歩横にずれ、俺と並び立つように位置を変える。
「此度の訪いは、散策ついでに立ち寄ったまで。我らはこれで辞する。いずれまた《魔導の頂点》が望まれれば、貴公らと臨席なさる事もあろう。」
その言葉が終わるか終わらぬうちに、またあの黄金の魔法陣が俺たちを中心に周囲に浮かび上がった。あれ?……一緒に来たはずのファイは?姿が見えないんだけど?!
「ロイ、ファイが……」
「こちらに控えてございます、《魔導の頂点》」
慌てて小声でロイに尋ねようとした俺に、皇宮から転移する前と同じように俺たちのすぐ傍にその姿があった。えぇえぇ??この兎爺様、もしかして透明になれたりする、のか?
そうファイに気を取られている間に、気が付けば景色はまた歪んでいき――――
次に目に入ってきたのは、出発地点だったヴェルメリア皇宮のロイの執務室、
で は な く
森の中にぽつんと開けた平地、小さな泉が近くにある、こじんまりとしたログハウスのような一軒家の前だった。
俺の初めての外出、もうプチ旅行の域だと思うんだけど。
鳥らしき鳴き声が響くなか、周囲の木々をぼんやりと見回してから、ようやく俺の口は開いた。
「…………ここ、どこ?」
「せっかく近くまで来たからな。カナタの隠れ家の一つに寄ってみたのだ。
カナタ自身の家について気になっている頃かと思ったのだが、嫌なら中を見ずともよい。むしろ、このまま深奥宮へ帰したいのだが………」
あぁ、うん。エスパー皇帝ロイだったわ。
『今の俺』を大事にしてくれる人だから、わざわざここまで連れて来たのに屋内を見ずに帰ろう、と矛盾したことを言っている。でも、選択肢は必ず俺にくれるんだ。
もしかしたら、かつての自分が暮らしていた場所を見て感じることで、記憶が刺激されるかもしれない。思い出すかもしれない。
でも記憶を知るのは、正直言って怖い。今のままロイに甘えて大切にされて、穏やかに日々を過ごす。俺の人生で間違いなく一番幸せなそんな時間が、あっけなく終わってしまいそうに思えて。
想像しているだけなら、あんなに楽しかったのに。いざ目の前に立つと、足が竦む。
だから、
「俺が、俺のままいられるように……一緒に、行ってほしい。」
いつの間にか、ロイの手と絡めていた指に力が入ったのは、無意識だった。
俺がこの世界で生きるために、昔の事はきっと避けて通れない。逃げてもきっといつか追いつかれる。
それに、ロイが愛した《魔導の頂点》は『俺』じゃない。何もない今の俺のままじゃだめだって、ついさっき自分でも考えていたはずだ。
なら、ロイが一緒にいてくれる今ここで、少し踏み込んでみるしかない。怖くても、逃げてばかりじゃいられない。
「…………助けて、ほしい。」
するり、と口から零れたその言葉に俺自身が、一番驚いた。見上げた先にある深い紫水晶も、驚愕に見開かれていた。ただ、それも一瞬で。
「勿論だ、カナタ。何があろうと、私が全てからお前を守ろう。」
そう溶けるような甘さの滲んだ光を湛えた瞳に真っ直ぐ見つめられ、柔らかく低い穏やかな声音に包まれる。
それだけで、俺の足は一歩前へと踏み出せた。
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