11 / 19
11話
しおりを挟む
とはいえ、こう妹が調子に乗ってる姿を見るのもいい加減鬱陶しくなってきたわね。
ちょっと仕返ししたいなぁ……
「聖女様。最近作業中に腰やっちゃって……」
「申し訳ありません。私の魔法だと傷は治せても痛みまでは……」
とルビーがまた患者と呑気の談笑を始めていた。
ルビーはお母様とは違い、指輪などはほとんど身に着けていないからお母様と同じ手は使えないし、どうしよう……
とルビーが首から下げているネックレスが、彼女が動くたびにジャラジャラと鳴っているの見ていた私は気付いた。
「(ネックレスの鎖も石を加工してできたものだから操れるのでは……?)」
多分鎖は操れるし、一番簡単なのはそれ使って首でも絞めるとか……?
でも、それだとなんだかおもしろくないしなぁ……どうしよう?
ネックレスの鎖って金属製だよね?
金属って確か、熱で溶かしたり水で冷ましたりを繰り返しながら形を作っているんだっけ。
「(てことは、金属が熱を持った状態に戻せるのでは……?)」
私はルビーのネックレスの鎖部分に対して魔法をかけてみることした。
ルビーが首から下げているネックレスの鎖部分。
金属が火にあたって燃えている状態に戻すイメージ……
「そうなんですか……私はまだ――熱っ!!」
とルビーはびっくりして飛び跳ねました。
「熱い熱い! 首が……何……熱いっ!?」
とネックレスを首から外そうと手に取ろうとするも、熱さで持てず手が鎖からばッと離れる。
「聖女様!?」
「ルビー!?」
と周りの患者や使用人がルビーに駆け寄っていきます。
私も一応駆け寄って心配している演技をします。
「誰か!? これ外して!?」
「は、はいっ!?」
と使用人がネックレスを外そうとしたので、私はお情けで魔法を解除してあげました。
使用人の手も火傷しても別にいいんだけど、今はルビーの反応だけ楽しみたい。
「誰っ!? 誰がやったの!?」
と息も絶え絶えになりながら、犯人捜しをしているルビー。
その様子に、さっきまでの優しいお嬢様像しか見たことがなかった患者が、唖然としています。
「あんたね!? あんたが何かやったんでしょ!?」
とついに私に詰め寄ってきました。
確かに私が犯人ですが、馬鹿正直に「はい。私です」なんて答えるわけないでしょう。
「何のこと? それよりも治癒師の方に早く治してもらいましょう?」
「許さない……この私の身体に傷が残ったら許さないんだからね……」
怖い怖い……
でも、そうやってうずくまってる姿を見ると、気分がいいわね。
っといけないけない……表情には出さないようにしないと。
今の私は、妹を心配する姉、なんだから……
ちょっと仕返ししたいなぁ……
「聖女様。最近作業中に腰やっちゃって……」
「申し訳ありません。私の魔法だと傷は治せても痛みまでは……」
とルビーがまた患者と呑気の談笑を始めていた。
ルビーはお母様とは違い、指輪などはほとんど身に着けていないからお母様と同じ手は使えないし、どうしよう……
とルビーが首から下げているネックレスが、彼女が動くたびにジャラジャラと鳴っているの見ていた私は気付いた。
「(ネックレスの鎖も石を加工してできたものだから操れるのでは……?)」
多分鎖は操れるし、一番簡単なのはそれ使って首でも絞めるとか……?
でも、それだとなんだかおもしろくないしなぁ……どうしよう?
ネックレスの鎖って金属製だよね?
金属って確か、熱で溶かしたり水で冷ましたりを繰り返しながら形を作っているんだっけ。
「(てことは、金属が熱を持った状態に戻せるのでは……?)」
私はルビーのネックレスの鎖部分に対して魔法をかけてみることした。
ルビーが首から下げているネックレスの鎖部分。
金属が火にあたって燃えている状態に戻すイメージ……
「そうなんですか……私はまだ――熱っ!!」
とルビーはびっくりして飛び跳ねました。
「熱い熱い! 首が……何……熱いっ!?」
とネックレスを首から外そうと手に取ろうとするも、熱さで持てず手が鎖からばッと離れる。
「聖女様!?」
「ルビー!?」
と周りの患者や使用人がルビーに駆け寄っていきます。
私も一応駆け寄って心配している演技をします。
「誰か!? これ外して!?」
「は、はいっ!?」
と使用人がネックレスを外そうとしたので、私はお情けで魔法を解除してあげました。
使用人の手も火傷しても別にいいんだけど、今はルビーの反応だけ楽しみたい。
「誰っ!? 誰がやったの!?」
と息も絶え絶えになりながら、犯人捜しをしているルビー。
その様子に、さっきまでの優しいお嬢様像しか見たことがなかった患者が、唖然としています。
「あんたね!? あんたが何かやったんでしょ!?」
とついに私に詰め寄ってきました。
確かに私が犯人ですが、馬鹿正直に「はい。私です」なんて答えるわけないでしょう。
「何のこと? それよりも治癒師の方に早く治してもらいましょう?」
「許さない……この私の身体に傷が残ったら許さないんだからね……」
怖い怖い……
でも、そうやってうずくまってる姿を見ると、気分がいいわね。
っといけないけない……表情には出さないようにしないと。
今の私は、妹を心配する姉、なんだから……
36
あなたにおすすめの小説
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
結界師、パーティ追放されたら五秒でざまぁ
七辻ゆゆ
ファンタジー
「こっちは上を目指してんだよ! 遊びじゃねえんだ!」
「ってわけでな、おまえとはここでお別れだ。ついてくんなよ、邪魔だから」
「ま、まってくださ……!」
「誰が待つかよバーーーーーカ!」
「そっちは危な……っあ」
病弱を演じていた性悪な姉は、仮病が原因で大変なことになってしまうようです
柚木ゆず
ファンタジー
優秀で性格の良い妹と比較されるのが嫌で、比較をされなくなる上に心配をしてもらえるようになるから。大嫌いな妹を、召し使いのように扱き使えるから。一日中ゴロゴロできて、なんでも好きな物を買ってもらえるから。
ファデアリア男爵家の長女ジュリアはそんな理由で仮病を使い、可哀想な令嬢を演じて理想的な毎日を過ごしていました。
ですが、そんな幸せな日常は――。これまで彼女が吐いてきた嘘によって、一変してしまうことになるのでした。
竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる