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しおりを挟むそういえば、もう、秘密はないよね、と聞いたら
「あ!しまった!」
シキズキはいきなり大きな声をだした。
「…まだ、何かあるの?シキズキ」
「アユ…すまない。実は、俺たちの子どもと、グレアムさんか、王太子の子どもと、将来結婚させてスレイヤールに住まわせる話があった…」
「はぁぁ?子ども?そんな、どうして?」
「ホラ、俺とアユの子なら、魔力が強い子が生まれるだろ。で、その中の一人を、男女とか年齢の組み合わせが上手くいったら、結婚させること、って…グレアムさんから提案されて」
どうやら、赤の日の組み合わせに介入するため、グレアムさんの伝手を使うことをお願いしたらしい。その際の見返りが、まだ見ぬ子どもの結婚話…らしい。
「もうっ、そういう大切な話を、どうしてホイホイと決めちゃうのかな!」
「でも、グレアムさんも、王太子殿下も、ホラ…シングルだし、噂もあるし」
そうだった。高貴で見目麗しい二人は、いい歳をしながら結婚もしていない。新たなBLカップル疑惑があり、一部の間では大人気だった。アユフィーラも、大好物だ。
「アユ、機嫌直して。そうだ、次にスレイヤールに行く時に、二人で海を見に行こう、な?」
シキズキの家族に、結婚の挨拶をするため、一度スレイヤールに戻る予定だ。
「もう、勝手に約束なんてして。仕方ないわね…ポンコツになっちゃった魔術師さん」
しっかりしているようで、相手にいいように取り込まれて。でも、一途に私を愛してくれる。私は彼の背中に刻まれた、黒い魔術紋にキスをしながら、呟いた。この黒い紋は、私への愛の印だ。
「シキズキ、……愛してる」
私はようやく、愛を囁く。彼が捨てることで示してくれた、深い愛に、少しでも返したいから。
【初恋相手の私にぞっこんな腹黒エリート魔術師は、ポンコツになって私を喜ばせる】
おわり
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