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第3章
第532話 強力な味方たち
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ちなみに空気の渦は、叔父さんが生命の海でリーグラ王国の船を出した時に、突然レグリオ王国に船が移動した理由を説明するのに使った方便だ。僕の生命の海の仕組みと、ちょっと似ているところがあるんだよね。
でも、海賊船だなんてどうしよう。凄いたくさんの船員さんたちが、船の上に乗っているみたいだ。彼らが僕の戦いの邪魔をしたり、万が一敵になったりしたら……。
なんだってクラーケンは、海賊船に巻き付いてたりするかな!クラーケンを呼び出すのに、一緒についてきちゃったじゃないか!
「──おい。」
「あいよ。」
黒髪の女の人がそう言うと、茶髪の男の人がスッと前に出て、黒髪の女の人の姿が、茶髪の男の人の影に隠れた。
と思った次の瞬間、
「そのまま声を発さずにお聞き下さい、フルバティエの国王よ。」
と黒髪の女の人の声がした。
だけどその姿は見えない。ひょっとして隠密のスキルかな?僕は見えない状態の彼に、武器でも突きつけられていないかと思って、ダラダラと背中から嫌な汗を流していた。
もしも彼女から攻撃されたら、海賊とも戦う他ない。僕は一応血の海をいつでも発動出来るように気を張っていた。だけど、思いの外丁寧な言葉遣いに混乱もしていた。
「あなたさまがフルバティエの国王だというのなら、王家の影より預かった信頼の証をお持ちの筈。それをお見せいただけませんか?
それを見た上で話をさせていただく。」
王家の影からもらった、信頼の証?
あの、半分に割った金属のことかな。僕はマジックバッグからそれを取り出して、
「これでいいですか?」
と尋ねた。
「……間違いない。それは王家の影の信頼の証です。俺たちの正体は、海賊に潜入した王家の影。秘匿通信により、リシャーラ王国からフルバティエ王国へと、あるじを変更したと聞き及んでおります。お間違い無いか。」
─俺たち?この人、女の人に見えたけど、実際は男の人なのか。胸元も、女性の胸に見えなくもないけど、コンパクトな胸板だと言われればそう見えなくもないかもね。
「はい、僕は今日、トパーズさんという、王家の影の頭領より、これを託されました。
今、元リシャーラ王国の王家の影は、フルバティエ王国の影になっています。」
「かしこまりました。これより我らはあなたの影。ところで先程奴らを倒さなければ、ここより脱出出来ないとおっしゃいましたが。
それはどういう意味でしょうか?我らも突然のことで、混乱いたしておりますが。」
「奴らの妙な秘術で、僕もここに連れて来られたんです。奴らを倒すか、気を引いて逃げるかしないと、ここからは逃げられないと思います。……協力していただけますか?」
「もちろんです。あるじを守るは王家の影のつとめ。……それでは一度戻ります。」
そう言うと、茶髪の男の人の後ろから、スッと黒髪の男の人が再び姿を現した。
「おいてめえら!あいつらが俺たちをここに連れて来たようだ!あいつらをブッ倒して、ここから抜け出すぞ!武器を構えろ!」
「おおー!!」
黒髪の男の人の言葉に、甲板にいた海賊たちが呼応する。
「──俺はピエール・モシ。」
「──俺はジューン・モシ。」
黒髪の女の人にも見える男の人と、茶髪の男の人が、ともにそれぞれ名乗る。
「俺たち以下84名、ギャリーン海賊団が、お前たちの相手をさせてもらうぜ!」
やったね!力強い味方が現れたよ!
クラーケンを呼び出して相手をしてもらうつもりが、まさかの海賊団の中に王家の影が潜んでいて、それが海賊団の船長で、そのまま僕を守る為に味方になってくれるなんて!
海賊団を呼び出した時は、一時はどうなることかと思ったけど、災い転じて福となすってやつだね!むしろ強力な味方をたくさん増やすことになって、正直少し安心したよ。
そして僕は、海賊船に巻き付いていたままのクラーケンの目をじっと見つめた。
「──多様性の海、異種族言語!!」
多様性の海で、僕は異種族の言葉を操れるようになっていたんだ。僕はそれを使って、クラーケンに会話を試みることにした。
このクラーケンは、前にリーグラ王国の船を襲っていたのと、恐らく同じクラーケンだと思う。僕が切った触手が、まだ完全には復活していなくて、先端がないからね。
「ねえクラーケン、君はどうして海賊船を襲っていたの?前にも船を襲っていたよね?」
「コイツラ、ツヨイ。タタカイタイ。」
「え?強い人と戦いたくて船を襲ったの?」
「ウミ、ヒマ。オレヨリツヨイヤツイナイ。
オレ、タタカイタイ。ダカラオソッタ。」
「だったら、目の前のあいつらは、君が思うよりずっと強いと思うよ?戦ってみない?」
「アイツラ……、ツヨイ?」
「うん、魔物と、魔物に強化された人間だからね。普通の人間より、ずっと強いよ!」
「ツヨイ……。ツヨイイキモノ……。
オレ……、タタカウ。
オマエ、イイコトイッタ。」
「僕の味方になってくれるかな?」
「イッショニタタカウ、ソレモオモシロイ。イイダロウ。テキノテキハ、ミカタ。
──オマエ、オレノミカタ。」
やった!クラーケンも戦ってくれるよ!
────────────────────
バトルジャンキークラーケン笑
海賊の2人のモデルはうちのギルメンです笑
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でも、海賊船だなんてどうしよう。凄いたくさんの船員さんたちが、船の上に乗っているみたいだ。彼らが僕の戦いの邪魔をしたり、万が一敵になったりしたら……。
なんだってクラーケンは、海賊船に巻き付いてたりするかな!クラーケンを呼び出すのに、一緒についてきちゃったじゃないか!
「──おい。」
「あいよ。」
黒髪の女の人がそう言うと、茶髪の男の人がスッと前に出て、黒髪の女の人の姿が、茶髪の男の人の影に隠れた。
と思った次の瞬間、
「そのまま声を発さずにお聞き下さい、フルバティエの国王よ。」
と黒髪の女の人の声がした。
だけどその姿は見えない。ひょっとして隠密のスキルかな?僕は見えない状態の彼に、武器でも突きつけられていないかと思って、ダラダラと背中から嫌な汗を流していた。
もしも彼女から攻撃されたら、海賊とも戦う他ない。僕は一応血の海をいつでも発動出来るように気を張っていた。だけど、思いの外丁寧な言葉遣いに混乱もしていた。
「あなたさまがフルバティエの国王だというのなら、王家の影より預かった信頼の証をお持ちの筈。それをお見せいただけませんか?
それを見た上で話をさせていただく。」
王家の影からもらった、信頼の証?
あの、半分に割った金属のことかな。僕はマジックバッグからそれを取り出して、
「これでいいですか?」
と尋ねた。
「……間違いない。それは王家の影の信頼の証です。俺たちの正体は、海賊に潜入した王家の影。秘匿通信により、リシャーラ王国からフルバティエ王国へと、あるじを変更したと聞き及んでおります。お間違い無いか。」
─俺たち?この人、女の人に見えたけど、実際は男の人なのか。胸元も、女性の胸に見えなくもないけど、コンパクトな胸板だと言われればそう見えなくもないかもね。
「はい、僕は今日、トパーズさんという、王家の影の頭領より、これを託されました。
今、元リシャーラ王国の王家の影は、フルバティエ王国の影になっています。」
「かしこまりました。これより我らはあなたの影。ところで先程奴らを倒さなければ、ここより脱出出来ないとおっしゃいましたが。
それはどういう意味でしょうか?我らも突然のことで、混乱いたしておりますが。」
「奴らの妙な秘術で、僕もここに連れて来られたんです。奴らを倒すか、気を引いて逃げるかしないと、ここからは逃げられないと思います。……協力していただけますか?」
「もちろんです。あるじを守るは王家の影のつとめ。……それでは一度戻ります。」
そう言うと、茶髪の男の人の後ろから、スッと黒髪の男の人が再び姿を現した。
「おいてめえら!あいつらが俺たちをここに連れて来たようだ!あいつらをブッ倒して、ここから抜け出すぞ!武器を構えろ!」
「おおー!!」
黒髪の男の人の言葉に、甲板にいた海賊たちが呼応する。
「──俺はピエール・モシ。」
「──俺はジューン・モシ。」
黒髪の女の人にも見える男の人と、茶髪の男の人が、ともにそれぞれ名乗る。
「俺たち以下84名、ギャリーン海賊団が、お前たちの相手をさせてもらうぜ!」
やったね!力強い味方が現れたよ!
クラーケンを呼び出して相手をしてもらうつもりが、まさかの海賊団の中に王家の影が潜んでいて、それが海賊団の船長で、そのまま僕を守る為に味方になってくれるなんて!
海賊団を呼び出した時は、一時はどうなることかと思ったけど、災い転じて福となすってやつだね!むしろ強力な味方をたくさん増やすことになって、正直少し安心したよ。
そして僕は、海賊船に巻き付いていたままのクラーケンの目をじっと見つめた。
「──多様性の海、異種族言語!!」
多様性の海で、僕は異種族の言葉を操れるようになっていたんだ。僕はそれを使って、クラーケンに会話を試みることにした。
このクラーケンは、前にリーグラ王国の船を襲っていたのと、恐らく同じクラーケンだと思う。僕が切った触手が、まだ完全には復活していなくて、先端がないからね。
「ねえクラーケン、君はどうして海賊船を襲っていたの?前にも船を襲っていたよね?」
「コイツラ、ツヨイ。タタカイタイ。」
「え?強い人と戦いたくて船を襲ったの?」
「ウミ、ヒマ。オレヨリツヨイヤツイナイ。
オレ、タタカイタイ。ダカラオソッタ。」
「だったら、目の前のあいつらは、君が思うよりずっと強いと思うよ?戦ってみない?」
「アイツラ……、ツヨイ?」
「うん、魔物と、魔物に強化された人間だからね。普通の人間より、ずっと強いよ!」
「ツヨイ……。ツヨイイキモノ……。
オレ……、タタカウ。
オマエ、イイコトイッタ。」
「僕の味方になってくれるかな?」
「イッショニタタカウ、ソレモオモシロイ。イイダロウ。テキノテキハ、ミカタ。
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