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第1章・王宮復讐ざまぁ編
第26話 謎のパーティー①
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「ああ~~退屈だ~~何が退屈って女がいねえ。」
恭司はぐったりと甲板に寝そべりながら愚痴をこぼす。
同じように甲板に寝そべって寛いでいるユニフェイと、まったく同じポーズに見えるのが薄っすら笑えてくる。
「こっちに来るまで、普段だって俺と二人きりで、別に女なんていなかったじゃねえか。」
「学校に行きゃ女の子たちに会えただろ?せいぜい会えなくて2日じゃねーか!
こう何日も、よりによってムサイ男ばっかに囲まれて、生活することなんてなかったろーが!」
まあ確かにな。
討伐部隊も船の船員も、力自慢の男性ばかりだ。一人くらいは女性がいてもおかしくなかったが、今回は何故か男性だけ。恭司にとって面白くない環境には違いなかった。
俺も恭司程ではないが、流石にまったく女性のいない環境が楽しめるかと言われたら、せめて同年代の男ばかりならそれも楽しいが、恭司以外10歳以上年上ともなると、会話もままならず、気を使って疲れると感じていた。
「あーあ、ついて来るんじゃなかったぜ。」
「お前なー。」
「そんなことより、お前は作戦会議に加わらなくていいのかよ?
討伐部隊は、今下で集まって会議してんだろ?」
「あー。サンディの親父さん曰く、メインで討伐するのは討伐部隊で、俺は乗せる理由を上に申告する為に、一応討伐に参加の形を取るだけらしいから。
まあ、サンディを救った礼で乗せてくれた訳だしな。
参加したところで、俺の意見が通るわけでもねえし。だから何の魔物が出てくるのかも、なーんも知らん。」
「マジか。楽だな。」
「──匡宏さん。」
高い声がして振り返る。
「おう、チェンジェじゃねえか。」
前髪パッツンボブカットの、船員の制服を着た可愛らしい子が、笑顔で手を上げている。恭司は羽ばたいてチェンジェの肩にとまる。
「可愛いですねえ、キョーちゃん。」
チェンジェが恭司の頭を撫でる。
「食事にしましょうと船長が。食堂までお越し下さい。」
「分かりました、ありがとうございます。」
チェンジェは他の乗組員にも声をかけて回っていた。
「……あーあ、チェンジェが女だったらなあ。
色が白くて小さな肩で、抱き締めたら折れちまいそうな程華奢で、遠目には美少女と見紛う見た目なのに、何で余計なもんがぶら下がってんだよ。」
そこに関してはまったくの同感だ。
初めて船に乗り込んで紹介を受けた時、俺たちは二人とも、とんでもない美少女がいたと盛り上がったのだが、後から乗組員が全員男と聞かされ、絶望したのだった。
「やべえ……。そろそろ女成分を補給しねえと、チェンジェでもいいかってなってきてる。
というか、女だったら熟女でもいい。」
「──山奥の全寮制の男子校かよ。」
俺は呆れた顔で突っ込む。
そう言えば、男に撫でられるのが嫌と言っていた癖に、チェンジェには素直に撫でられてたなコイツ。
「馬鹿なこと言ってねえで早く行こうぜ。
飯が冷めちまう。」
俺は恭司の首根っこを猫のように摘んで、騒ぐ恭司とユニフェイと共に、食堂へと向かった。
食堂には討伐部隊が全員集まっていた。
タンク、雷魔法使いが3人、土魔法使いが2人。弓兵が3人。剣士や槍使いなどの近接が一切いない不思議なパーティー構成。
海上の敵は遠距離の方が有利とはいえ、甲板に上がって来られたら、魔法で甲板を傷付ける可能性を考えると、近接もいたほうがいいと思うのだが。
特によく分からないのが土魔法使いだ。聖魔法使い、回復魔法使いについで、数の少ない土魔法使いが2人もいる。
リーダーの雷魔法使いがレベル6、あとは全員レベル5。このレベルを複数人揃えるとなると、間違いなくハイクラスの魔物に対峙しようとしている。
雷属性に弱いのは当然水属性の敵だ。海にいる魔物は大概水属性なので、これは不思議じゃないのだが、土属性が弱点の敵など海にいただろうか。
と言うか、土魔法使いなんて、元クラスメートの野見山以外、まだ出会ったことがなかった。土魔法好きとしては、ちょっと話してみたい存在である。
海上戦は魔法使いでも近接でも、慣れた人間でないと実力の半分も出せないと聞く。特に近接は足の踏ん張りが効かないので、普段と別の戦い方を余儀なくされるのだ。
近接が今回パーティーに加わっていない理由はそんなことではないと思うが、俺は海上での戦闘経験と、コツについて聞きたくなった。
「──皆さんは、海上戦は何度もやられているんですか?」
静かに黙々と料理を口にしていたメンバーは、すぐには答えず、一瞬の沈黙が流れた。沈黙を破ったのは、土魔法使いの襟足が少し長い方の男だった。
「僕は初めてだけど、隣の彼は何度か経験してると聞いてるよ。バロスさんは、海上経験が豊富と伺いましたが、主にどんな魔物と対峙してこられたんですか?」
どうやら国が用意した即席パーティーらしく、話すきかっかけを探っていたようだ。俺の質問に返す刀で、バロスと呼ばれた雷魔法レベル6のリーダーに話しかける。
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恭司はぐったりと甲板に寝そべりながら愚痴をこぼす。
同じように甲板に寝そべって寛いでいるユニフェイと、まったく同じポーズに見えるのが薄っすら笑えてくる。
「こっちに来るまで、普段だって俺と二人きりで、別に女なんていなかったじゃねえか。」
「学校に行きゃ女の子たちに会えただろ?せいぜい会えなくて2日じゃねーか!
こう何日も、よりによってムサイ男ばっかに囲まれて、生活することなんてなかったろーが!」
まあ確かにな。
討伐部隊も船の船員も、力自慢の男性ばかりだ。一人くらいは女性がいてもおかしくなかったが、今回は何故か男性だけ。恭司にとって面白くない環境には違いなかった。
俺も恭司程ではないが、流石にまったく女性のいない環境が楽しめるかと言われたら、せめて同年代の男ばかりならそれも楽しいが、恭司以外10歳以上年上ともなると、会話もままならず、気を使って疲れると感じていた。
「あーあ、ついて来るんじゃなかったぜ。」
「お前なー。」
「そんなことより、お前は作戦会議に加わらなくていいのかよ?
討伐部隊は、今下で集まって会議してんだろ?」
「あー。サンディの親父さん曰く、メインで討伐するのは討伐部隊で、俺は乗せる理由を上に申告する為に、一応討伐に参加の形を取るだけらしいから。
まあ、サンディを救った礼で乗せてくれた訳だしな。
参加したところで、俺の意見が通るわけでもねえし。だから何の魔物が出てくるのかも、なーんも知らん。」
「マジか。楽だな。」
「──匡宏さん。」
高い声がして振り返る。
「おう、チェンジェじゃねえか。」
前髪パッツンボブカットの、船員の制服を着た可愛らしい子が、笑顔で手を上げている。恭司は羽ばたいてチェンジェの肩にとまる。
「可愛いですねえ、キョーちゃん。」
チェンジェが恭司の頭を撫でる。
「食事にしましょうと船長が。食堂までお越し下さい。」
「分かりました、ありがとうございます。」
チェンジェは他の乗組員にも声をかけて回っていた。
「……あーあ、チェンジェが女だったらなあ。
色が白くて小さな肩で、抱き締めたら折れちまいそうな程華奢で、遠目には美少女と見紛う見た目なのに、何で余計なもんがぶら下がってんだよ。」
そこに関してはまったくの同感だ。
初めて船に乗り込んで紹介を受けた時、俺たちは二人とも、とんでもない美少女がいたと盛り上がったのだが、後から乗組員が全員男と聞かされ、絶望したのだった。
「やべえ……。そろそろ女成分を補給しねえと、チェンジェでもいいかってなってきてる。
というか、女だったら熟女でもいい。」
「──山奥の全寮制の男子校かよ。」
俺は呆れた顔で突っ込む。
そう言えば、男に撫でられるのが嫌と言っていた癖に、チェンジェには素直に撫でられてたなコイツ。
「馬鹿なこと言ってねえで早く行こうぜ。
飯が冷めちまう。」
俺は恭司の首根っこを猫のように摘んで、騒ぐ恭司とユニフェイと共に、食堂へと向かった。
食堂には討伐部隊が全員集まっていた。
タンク、雷魔法使いが3人、土魔法使いが2人。弓兵が3人。剣士や槍使いなどの近接が一切いない不思議なパーティー構成。
海上の敵は遠距離の方が有利とはいえ、甲板に上がって来られたら、魔法で甲板を傷付ける可能性を考えると、近接もいたほうがいいと思うのだが。
特によく分からないのが土魔法使いだ。聖魔法使い、回復魔法使いについで、数の少ない土魔法使いが2人もいる。
リーダーの雷魔法使いがレベル6、あとは全員レベル5。このレベルを複数人揃えるとなると、間違いなくハイクラスの魔物に対峙しようとしている。
雷属性に弱いのは当然水属性の敵だ。海にいる魔物は大概水属性なので、これは不思議じゃないのだが、土属性が弱点の敵など海にいただろうか。
と言うか、土魔法使いなんて、元クラスメートの野見山以外、まだ出会ったことがなかった。土魔法好きとしては、ちょっと話してみたい存在である。
海上戦は魔法使いでも近接でも、慣れた人間でないと実力の半分も出せないと聞く。特に近接は足の踏ん張りが効かないので、普段と別の戦い方を余儀なくされるのだ。
近接が今回パーティーに加わっていない理由はそんなことではないと思うが、俺は海上での戦闘経験と、コツについて聞きたくなった。
「──皆さんは、海上戦は何度もやられているんですか?」
静かに黙々と料理を口にしていたメンバーは、すぐには答えず、一瞬の沈黙が流れた。沈黙を破ったのは、土魔法使いの襟足が少し長い方の男だった。
「僕は初めてだけど、隣の彼は何度か経験してると聞いてるよ。バロスさんは、海上経験が豊富と伺いましたが、主にどんな魔物と対峙してこられたんですか?」
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