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第2章・勇者召喚の秘密編
第68話 祭司の目的②
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「……もしそうだと仮定すると、王様がエンリツィオの体目的で媚薬を使うなら、どう考えてもおかしな量だったってのは、濃度を決めたのも、媚薬を混入させるのを指示したのも、王様自身じゃなかったから、ってことなら、一応の辻褄はあうな……。
──けどよ、そうなったら、祭司はエンリツィオをぶっ潰そうとして、媚薬を混入させたことになるぜ?
……なんでそんなことする必要があったんだ?」
「どっかで恨みでも買ってたんじゃねえか?
むしろ、その方が分かりやすくねえか?
前から個人的にアニキに恨みを持ってた祭司がよ、アニキに発狂レベルの濃度の媚薬を盛って、中毒死させようとしたって説はどうだ?
もしそれに失敗しても、原液寸前の濃度で倒れてる上に、目の前にはアニキに惚れてるアプリティオの国王だ。
媚薬の量に中毒死したり、発狂させられないまでも、……アニキを傷物に出来るって考えたらよ。」
確かに一理ある。
「けど、そうなると、その祭司は、ニナンガ国王がエンリツィオだと知ってたってことになる。
殆どの一般人がエンリツィオ一家を知らなくて、ニナンガの新国王が元魔法師団長だって情報しかない中で、たかが祭司がどうやってニナンガの新国王がエンリツィオだと知れたんだ?
オマケにその上で、エステバンの立場が騎士団の中で危ういことも、リスリーとエステバンの関係すらも、知ってなきゃ出来ねえことだろ?
王様が指示したってんなら、簡単にそこはクリア出来る。騎士団の内部事情も当然知ってるだろうしな。
リスリーのことは、誰かから聞いたか、そもそもリスリー自身が態度と行動に出まくってるから、王宮で生活してれば嫌でも目に入るだろうし。
けど、その場合、祭司がそれを知る手段はねえ……。」
俺は頭を抱えた。
動機の点では祭司単独説が最も納得がいくが、リスリーに指示を出してやらせるには、王様の協力が不可欠だ。
結局答えは出ないまま、俺たちはホテルへと戻ると、そのままエンリツィオの部屋を訪ねた。
部屋の前に立っていた警護の部下の人に尋ねると、エンリツィオは出かけていて、中にいないと言われた。
仕方がなしに、一度自分たちの部屋へと戻った。今日はマリィさんの家に行かないと、朝ホテルのレストランで言っていたし、夜には戻ってくるだろう。
夜になり、再び部屋を尋ねると、エンリツィオはアシルさんと共に部屋にいた。俺と恭司は話したいことがあると言って、エンリツィオの部屋へと入れて貰った。
「──その女は確かに、教会の祭司に頼まれたと言ったんだな?」
エンリツィオは鋭い目つきで俺を見る。
「ああ……。
けど、俺たちも考えたんだけど、祭司がお前をエンリツィオだと知る手段も、リスリーとエステバンとの関係についても、エステバンが騎士団の中で浮いてて、危うい立場だってのも、そもそも知る機会がねえし。
それを知らなきゃ、祭司が単独でリスリーを動かして、お前を狙うなんて出来るわけがねえ。
お前を闇社会のボスだと知らなかったにしても、やっぱりアプリティオの王様が、直接指示を出さないと、リスリーを使う事が出来た理由に説明がつかねえ。
それを唯一知ってるリスリーを、人を使ってまで殺そうとしたって点でも、こっちが何もそれについて触れてこないことを、逆に怖いと感じて焦ったからかも知んねーしな。
俺が祭司の立場なら、実行犯を消そうと思ったら、……多分もっと早くに手を打つ気がする。
祭司が犯人なら、なんで今なんだ?って思うけど、王様が犯人なら、逆に今かも知れないって。
それに、グラスはお前の分と2つあったわけだし、お前の方にだけ媚薬の塗られたグラスを渡すには、やっぱり王様が関わってないと無理だしな。」
エンリツィオはじっと俺たちの話を聞いていたが、それが途切れたところで、おもむろに口を開いた。
「──1人、……俺がニナンガの元魔法師団長で、かつ、今は組織のボスだと知っている祭司がいる。
ソイツは教会の管轄祭司なんてのをやっていて、──俺をあの時とらえた男だ。」
エンリツィオの恋人がさらわれ、拷問の果てに死んだ時。
ヤケになって敵対組織に殴り込んだエンリツィオを、当時魔法師団長だった、エンリツィオの元クラスメートのジュリアンと共に、戦ってとらえたと言う管轄祭司。
そいつが?なぜ?
エンリツィオをとらえるのに教会が協力したというだけで、エンリツィオに恨みを持つような接点なんてない筈だ。
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──けどよ、そうなったら、祭司はエンリツィオをぶっ潰そうとして、媚薬を混入させたことになるぜ?
……なんでそんなことする必要があったんだ?」
「どっかで恨みでも買ってたんじゃねえか?
むしろ、その方が分かりやすくねえか?
前から個人的にアニキに恨みを持ってた祭司がよ、アニキに発狂レベルの濃度の媚薬を盛って、中毒死させようとしたって説はどうだ?
もしそれに失敗しても、原液寸前の濃度で倒れてる上に、目の前にはアニキに惚れてるアプリティオの国王だ。
媚薬の量に中毒死したり、発狂させられないまでも、……アニキを傷物に出来るって考えたらよ。」
確かに一理ある。
「けど、そうなると、その祭司は、ニナンガ国王がエンリツィオだと知ってたってことになる。
殆どの一般人がエンリツィオ一家を知らなくて、ニナンガの新国王が元魔法師団長だって情報しかない中で、たかが祭司がどうやってニナンガの新国王がエンリツィオだと知れたんだ?
オマケにその上で、エステバンの立場が騎士団の中で危ういことも、リスリーとエステバンの関係すらも、知ってなきゃ出来ねえことだろ?
王様が指示したってんなら、簡単にそこはクリア出来る。騎士団の内部事情も当然知ってるだろうしな。
リスリーのことは、誰かから聞いたか、そもそもリスリー自身が態度と行動に出まくってるから、王宮で生活してれば嫌でも目に入るだろうし。
けど、その場合、祭司がそれを知る手段はねえ……。」
俺は頭を抱えた。
動機の点では祭司単独説が最も納得がいくが、リスリーに指示を出してやらせるには、王様の協力が不可欠だ。
結局答えは出ないまま、俺たちはホテルへと戻ると、そのままエンリツィオの部屋を訪ねた。
部屋の前に立っていた警護の部下の人に尋ねると、エンリツィオは出かけていて、中にいないと言われた。
仕方がなしに、一度自分たちの部屋へと戻った。今日はマリィさんの家に行かないと、朝ホテルのレストランで言っていたし、夜には戻ってくるだろう。
夜になり、再び部屋を尋ねると、エンリツィオはアシルさんと共に部屋にいた。俺と恭司は話したいことがあると言って、エンリツィオの部屋へと入れて貰った。
「──その女は確かに、教会の祭司に頼まれたと言ったんだな?」
エンリツィオは鋭い目つきで俺を見る。
「ああ……。
けど、俺たちも考えたんだけど、祭司がお前をエンリツィオだと知る手段も、リスリーとエステバンとの関係についても、エステバンが騎士団の中で浮いてて、危うい立場だってのも、そもそも知る機会がねえし。
それを知らなきゃ、祭司が単独でリスリーを動かして、お前を狙うなんて出来るわけがねえ。
お前を闇社会のボスだと知らなかったにしても、やっぱりアプリティオの王様が、直接指示を出さないと、リスリーを使う事が出来た理由に説明がつかねえ。
それを唯一知ってるリスリーを、人を使ってまで殺そうとしたって点でも、こっちが何もそれについて触れてこないことを、逆に怖いと感じて焦ったからかも知んねーしな。
俺が祭司の立場なら、実行犯を消そうと思ったら、……多分もっと早くに手を打つ気がする。
祭司が犯人なら、なんで今なんだ?って思うけど、王様が犯人なら、逆に今かも知れないって。
それに、グラスはお前の分と2つあったわけだし、お前の方にだけ媚薬の塗られたグラスを渡すには、やっぱり王様が関わってないと無理だしな。」
エンリツィオはじっと俺たちの話を聞いていたが、それが途切れたところで、おもむろに口を開いた。
「──1人、……俺がニナンガの元魔法師団長で、かつ、今は組織のボスだと知っている祭司がいる。
ソイツは教会の管轄祭司なんてのをやっていて、──俺をあの時とらえた男だ。」
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